松高山大聖寺~日本三文殊、亀岡文殊~
山形県高畠町に日本三文殊のひとつ、亀岡文殊があります(ほか2つは奈良県桜井市の安倍文殊院、京都府宮津市の智恩寺(切戸の文殊)です。)。
亀岡文殊は、松高山大聖寺(しょうこうざんだいしょうじ)という真言宗智山派の寺院で、大同2(807)年に徳一上人が、平城天皇の勅命を受けて、中国五台山より伝来した文殊菩薩を祀ったのが始まりと伝えられています。
本尊の文殊菩薩は知恵を司る仏様であるため、学校関係者や受験生が県内外から参拝に訪れるそうです。
駐車場へは山門の横を上っていきます。今回は時間があったので駐車場から一旦山門まで降りて参拝しました。
苔むした石畳の参道が、古刹らしい良い雰囲気を出しています。
参道を進むと、大聖寺本坊の前で駐車場からの参道と合流します。
ここから見どころが多くなります。
亀岡文殊堂へ続く参道の途中には、多数の石仏や石塔があります。
磨崖板碑もありますが、残念ながら風化して刻まれている文字は読み取れません。
こちらの独国和尚という僧侶は、宮城県女川町出身の僧で、亀岡文殊で修業を積み、女川町や福島県福島市、いわき市を拠点に布教活動をしていました。この石像は、独国和尚を慕う高畠の人々の寄進により建てられたそうです。
こちらの鐘楼堂は、享保15(1730)年に待定坊(のちに即身仏になる。)というお坊さんが諸国を行脚して集めた浄財で建立されたそうです。鐘楼堂の前には十六羅漢の石像があります。
鐘楼堂を過ぎると、文殊堂が見えてきます。
お堂を回っていくと、背面に普賢菩薩、虚空蔵菩薩が祀られています。そして、お堂の裏側の右奥には「利根水(りこんすい)」と呼ばれる水が湧き出ています。飲めば文殊様の知恵を授かることができると昔から言われています。
また、お堂の裏手には神社がありました。「鎮守蔵王大士」と書かれています。おそらく蔵王大権現を祀っているのだと思います。
文殊堂の向かって右手には観音堂があります。縁結び観音と言われているそうです。
観音堂の廂には、キュートな邪鬼がいました。一木造だそうです。
御朱印は文殊堂向かって左手にある授与所でいただきます。
【所在地】山形県東置賜郡高畠町亀岡
【駐車場】あり