エイリアン4 後編
続きです。
今回はすぐにエイリアン4の話に入ります。
『エイリアン4』はシリーズの中でもかなり異質!
僕は大好きですが、人を選ぶ映画だと思います。
それはこの映画の最大の特徴が、ある人にとっては魅力、またある人にとっては嫌悪するものだからです。
その特徴はあらすじを知れば、大体の人は察するはずです。あらすじは以下の通り。
前作で主人公リプリーがエイリアンを身体に宿したまま溶鉱炉に身を投じ、エイリアンに決着をつけた。
200年後、実験宇宙船「オーリガ」の科学者たちがエイリアンを軍事利用するためエイリアンを身体に宿したリプリーをクローン技術によって再生させる。
科学者たちはクローン体リプリーからエイリアンを摘出し、用済みとなったリプリーを処分しようとする。しかしリプリーはクローン化の過程でエイリアンの遺伝子と融合し、超人的パワーと強酸性の血を持っていたため、実験材料として生かされていた。
一方そのころ養殖された無数のエイリアンたちは、宇宙船のオリから逃亡。宇宙船は地獄と化する。
超人化したリプリーは、エイリアンに寄生させる人間たちを輸送してきた宇宙海賊船「ベティ」のクルーたちと協力し、オーリガからの脱出を試みる。
あらすじを読んだ皆さん、もうわかったと思います。
クローン? 超人と化したリプリー? 宇宙海賊?
そう、設定がかなりぶっ飛んでいます。
エイリアンシリーズを見てきた人にとっては「なんじゃそりゃ?!」の連続。
しかしこれら設定を受け入れるとあとは簡単、この映画を好きになれます!
またこの映画にある3つの魅力を紹介していきます。
①個性的なキャラクターたち
超人リプリーだけでもキャラが濃すぎる。しかし彼女に負けずとも劣らない個性を持ったキャラたちがたくさん登場します。
まず宇宙海賊のクルーがかなり個性的!
強烈ゴリラ顔のロナルド
見た目のインパクトもすごいですが、好戦的で仲間思いな面が魅力的。
車椅子のドム
下半身付随で電動車椅子で行動していますが、エイリアンに襲われても自前のショットガンで退治出来るほどの実力があります。
イケメン黒人ガンナーのゲーリー
銃器の扱いに長け、跳弾を利用した技を使い、何度も仲間のピンチを救います。ガンアクションが本当にかっこよかった…
人間の感情を持つアンドロイドのコール
短髪で美しい顔立ちの女性ですが、その正体は人間の感情を持つ不良品アンドロイド。周りがぶっ飛んだキャラだらけのため、彼女の人間らしさがより一層強調されます。
また宇宙海賊以外の魅力的なキャラがいます。
エイリアンに寄生されているラリー
本作で一番気の毒なキャラクター。もとは鉱山作業船のクルーであったが、冷凍睡眠中に船を襲われて拉致されたあと、科学者たちによってエイリアンを寄生させられます。
正直死ぬのが確定しているのに、他の取り乱した仲間を諭したりする不思議なキャラ。皮肉も言うけど。
しかし彼は最後にシリーズ史上最も男気溢れる最期を見せつけます、お楽しみに。
②シリーズ初の水中戦
リプリーたち宇宙船を脱出するのに、どうしても水の中を潜って進まないといけない場所に遭遇します。
リプリーたちは一斉に水に潜りますが、エイリアンたちはかなりのスピードで泳ぎ、リプリーたちの後を追います。
このシーンの緊張感が堪らなかった。
あと何故かこのシーンになると、リプリーたちが潜ると同時に僕は息を止めてしまいます。それほど没入してしまうシーンです。(ちなみにリプリーたちほど息は続きませんでした。)
③超人リプリー
どのシリーズでも、エイリアンに強い恐怖感を抱きながらも闘うのが主人公のリプリーでした。
しかしクローンにより再生した彼女は違う。
金属の床を溶かすほどの強酸性の血を持ち、軽い手錠を簡単に引きちぎる筋力を持つ。
筋力以外の身体能力も向上しており、その実力は宇宙海賊たちを簡単に格闘でいなしてしまうほど。
性格も変わり、人を見下すような態度をとり、ブラックジョークやエロジョークを飛ばすようになる。
唯一変わらないのは、エイリアンやそれらを利用しようとする浅はかな人間に対する嫌悪感のみ。
こんなのリプリーじゃない、と思う人もいるかも知れませんが、SF映画主人公としては魅力のあるキャラクターではあると思います。
以上3つの特徴によって、僕はこの映画の虜になってしまいました。
しかしこの映画が嫌いになる人の理由もわかります。
エイリアン4は個性の強いキャラのせいで、エイリアンそのものの恐怖感はかなり薄くなっています。
また他のシリーズに比べ、エログロ要素が強いため少しチープな印象を与えています。
結局のところ、映画をどう観るか?によって面白さが変わってしまいます。
もしこの記事を読んで興味をもっていただけたなら、ぜひ一度『エイリアン4』を視聴してみてはいかがでしょうか?
続編映画全般に対する悪いイメージも、もしかしたらなくなるかも知れませんよ。
次回もお楽しみに!