怪談No.10 友達がキレた理由
またまた何かに関する話。
怪談No.08 気にしたら負け で語ったことで思い出したので書かせていただきます。
怪談No.04、怪談No.07では僕の実家に現れる何かについて書いています。
この何かは僕のみが遭遇したことがあって、家族は見たことがないしそもそも気にしていなかった。
しかし怪談No.08 気にしたら負け を書いていた時記憶がよみがえり、何かに遭遇したのが僕だけでないことを思い出した。
中学の友達Fが僕の実家で奇妙な体験をしていた。そのときの話。
はじめに僕は友達Fとはあまり仲が良くなかった。しかしFは霊感があるという噂があった。
その噂の詳細は以下のようなもの。
Fがクラスの誰かの家へ行ったときに、「この家は気持ち悪い」と言って家へ入ることを拒んだらしい。すると数日後にその家の子の父親が死んだというもの。
噂だから真相はわからないが、僕はFが僕の家を見るとなんて言うのかが気になったので放課後Fを家に誘った。
正直Fの霊感について疑っていたから、Fには僕の家の何かについては一切話さず、表向きは僕の家の面白い漫画・ゲームで一緒に遊ぶことになっていた。
Fは僕の家に着いたが、家に幽霊がいるみたいなことは言わなかった。
だがFは玄関と居間に行っていない。だから僕はFに悟られないように他の部屋へと案内してみたがFは何も言わなかった。
この時点で僕の目的は達成されなかったので、内心テンションはかなり下がっていた。
あとあまり覚えていないがFとゲームをしてたと思う。ちなみに家には僕とFしかいなかった。ゲームの途中僕は喉が渇いたので、近所のコンビニでジュースを買うことにした。
僕は友達をおいてコンビニへ行った。
ジュースを買うだけのはずだったが、立ち読みをしてしまって気づくと30分くらいコンビニにいた。
さすがにFは怒るんじゃないかと思って急いで家へ帰った。
しかし家には友達の姿はなかった。
やってしまったとは思っていたはが、別に仲は良くないからそこまで気にしていなかった。別にFは用事があって帰っただけかもしれないし、もし怒っていても明日謝ればいいやって感じだった。
翌日僕は学校でFに会うとFは僕を見ると不機嫌そうな顔をした。僕はすぐに昨日のことを謝った。
しかしFは「別にそんなこと気にしてへん、もしかしてお前の弟は何も言わんかったんか?」と怒り気味で答えた。
僕は(弟?)と不思議に思った。僕に弟なんていない。そもそも前日家には僕とFしかいなかった。
Fは続けて「お前弟をきつく叱っとけよ、俺がトイレ入っている時にトイレのドア叩いてきて『出ろや!』って怒鳴ってくんねん、俺が『入ってるよ』って言ってもやめへんし。そのあとも俺がゲームしてんのに弟がリモコン使ってテレビの電源消してくるし。ずっとニヤニヤしてんの腹立つわ。あと知らん間に俺のカバンを玄関に放り投げとってん。あと・・・」っと矢継ぎ早に僕に怒りをぶつけて止まらなかった。
Fはかなり怒っていたが僕はFが言う弟?のことが気になって、弟?について色々聞いてしまった。見た目や声やしゃべり方だとかを。
しかし聞けば聞くほど(誰だそいつ?)となるばかり。
Fが怒りがひと段落したところで僕はウチに弟なんていないことを教えた。
しかしまずいことにFの怒りが再発した。おそらくFは遠回しに霊感があるのをおちょくられたと感じたのだろう。
その後Fは僕を避けて無視するようになった。Fは僕の親しい友達とかに「○○(僕の名前)の家に行ったらあいつの弟にひどい目にあわされた」と言いまわっていたそうだ。
でも僕の親しい友達たちは僕に弟がいないことは知っている。そのためFの言っていることは霊感アピールのようだとクラスのみんなに受け取られていた。
もちろんFの霊感アピールという説はあり得る。僕の家で起きた出来事は全部でっち上げで、いないはずの弟が見えている人間を演じているかもしれない。普通こんな方法で霊感アピールすれば人間関係に支障をきたすが、元々仲の良くない僕を使えば大丈夫だと考えてたのかもしれない。
だがFが嘘ついて霊感アピールしていたとしたら、僕に対して怒鳴っていたときの態度が迫真すぎる。あのときの態度が霊感アピールのための演技ならば、Fは狂気的なやばい奴になるだろう。
そもそも霊感アピールをするならもっと他に方法があっただろう。
あの一件以降僕はFとは話していない。真相はいまだ謎のまま。
念のために言うが僕はFの霊感を疑ってはいたが、霊感を全く持っていないとは断言は出来ない。おそらくFが僕の家で見たのは何かだろう。
Fは自称霊感持ちだが、霊感をもってしても何かの正体を見分けることは叶わなかった。
何かについての謎が深まるばかりだ。