ライブは夢の時間ではなく現実の一部
サマパラ8/8昼公演の最後の挨拶で、猪狩くんはこう言った。
「ライブを夢の時間ではなく現実の一部」として捉えるのは、私がこれまでに出会ったことのない考え方で心から驚いた。こういう考え方もあったのか、と思った。
HiHi Jetsはいつもわたしに新しいことを教えてくれる。こういう瞬間に触れるたびにゾクゾクする。それと同時に、わたしがジャニーズを応援するうえで大事にしていきたいと思ってきた考え方を肯定されている感覚もある。おもしろい。本当におもしろい。こんなに長くジャニオタをしてきて、まだ新しいものに触れる感覚があるなんて! サマパラに行ってからよりHiHi Jetsのことが大好きになった。
表題の考え方についてだけど、もちろんわたしは「ライブを夢の時間」と捉えることもすごく好きだ。好きというか、それが当たり前だと思ってたし。
これまで入ってきたコンサートでは、ライブを見ている私たちもライブをしているタレント側も一緒に空間に酔っているような、一緒に夢を見ているような感覚があったし、実際それをタレント側も言っていた。
ファンに対しても、ライブという場を非日常の空間、夢を見る空間と捉えたうえで、辛いこととかがあっても日常の息抜きになるような、自分たちに会いにきたら元気が出るようなそんな場所でありたいというニュアンスのことを言ってくれる人が多かったし、一般的にもそういうタレントが多いんじゃないかと思う。というか、視点が少し違うだけで猪狩くんもこう思ってくれてるとは思うのだけど、この微妙な視点の違いがわたしには大きなことで。
この時間が「現実」で、日常の一部だと言ってくれる視点はとても新鮮で、かつ、しっくりもきた。
アイドルを見ているとよくも悪くも理性を失う。だって好きな人が目の前にいるんだもん。その空間を楽しむことで目一杯になってしまうし、幸せな気持ちでいっぱいになるからもっともっとこの空間に浸りたくて何度でもコンサートに入りたいと思ってしまう。
でもわたしは、それが自分の日常生活に支障をきたすレベルのものになるのは違うと思っている。現実的に見て自分がどこまでコンサートに入れるか、どんな形で応援ができるか。わたしたちはそういったことをお金や仕事、家庭、将来のビジョンなど、いろんなこととの兼ね合いのバランスを見て考えていかなきゃいけない。
時に自分の未来のために現場に行かない選択をすることも必要だし、誰だってオタクをするためだけに生きているわけじゃなくて、誰かのために人生があるわけじゃなくて、自分のための人生を生きなきゃいけないから。自分の人生をしっかり生きたうえで、その先に誰かの人生を応援したい!という気持ちがあるべきだと私は思っている。
だからわたしも3年前、好きなアイドルに負けたくなくて自分も夢を叶えるために、当時オタクとして最高の環境だった場所を捨てて東京に来た。(その先で髙橋優斗さんに出会ってしまったのはまた別の話………)
趣味や仕事や恋愛のバランスを考えながら自分の生活を整えていくのは簡単なようで難しい。誰だって楽しいことがあったらそれに集中してしまうから。それはオタク云々だけの話ではなくて、仕事が楽しければ仕事をしすぎてほかのことがおろそかになってしまうことだってあるし、恋愛に依存したら周りが見えなくなることもある。
ライブっていう特殊な空間は麻薬みたいで、まさに自分が今置かれている現実のことを忘れてしまいそうになるし、非日常の幸せをずっと求めてしまいそうになる。
でも猪狩くんは、ライブに行っている今も「現実」だって言ってくれた。
そもそも現実で起こっていることだから現実であることに間違いはないんだけど、少なくとも私はそういうふうに捉えていなかったから、捉え方を変えるだけで、自分の中にある「ライブ」というもののポジションが全然違うものになるのを感じて面白かった。
仕事をしている今日という日も、家で家事をしている日も、実家で家族と過ごしている日も、友達と遊んでしょうもないことで笑っている日も、HiHi Jetsのライブに行っている日も、私にとってすべて「現実」として並行させていいものなんだ、そんな当たり前のことに初めて気づいた。
たぶん自分の中に、非日常な夢にいつまでも酔っているのはあまりよいことではない、いつかオタクを辞めなきゃいけない、そんな感覚が心のどこかで根強くあったんだと思う。
私は猪狩くんが言うように自分の人生を充実させたいし、自分が思う理想の自分になりたいし、自分が思い描く未来のビジョンがある。それに対して今行動できているかと言われたらそうではない面も本当にたくさんあって、それは私の改善すべきところだけど、自分にとっての理想の人生プランを考えていくにおいて、そのなかにHiHi Jetsのライブに行くってことを当たり前に組み込んでもいいような、そんな感覚になった。やっぱりオタクをするってことは世間からすれば否定的に捉えられることも多いから、どこかでやめなきゃって思ってたのかな。組み込むのはダメだって思ってたのかな。そういう気持ちが自分の中にあることには気づいてなかったけど、気付かされたうえでこれからもライブに行き続けたいと思わせてもらえるのはすごく嬉しいことだと思う。
今はこれを優先しなきゃいけないからこれを我慢しなきゃいけないっていう選択はもちろんあるにしても、そういうふうに自分の人生の中のいろんな選択を大事にしながら、自分の人生を生きながら好きなアイドルを応援するということを、肯定されているような気がした。
私は自分が応援している人に対して常日頃思っていることがある。
「私は私の人生を生きるから、あなたもあなたの人生を大切に生きてね。」
これを訳すと、
今のあなたはアイドルとしての大きな夢があるから、私はそれを全力で応援する。でも、ずっとアイドルでいなくてもいいよ。あなたの人生において最善の選択をして好きに生きてね。わたしもわたしの人生を好きに生きていたらそこにあなたを応援したいという気持ちが重なって今があるから。この今を大切にして、わたしは今のあなたを応援するよ。
ということになるのだけど、大袈裟かもしれないけど猪狩くんが「みなさん自分のことを愛してください」「自分の世界を充実させるために僕らを使ってください」って言ってくれたことで、アイドル側からも同じようなニュアンスのことを言われている気がした。
だからこそ優斗くんが「当たり前ですけど、今は今しかないですから!」「人生の限られた時間の中で、みなさんの大事な時間を使って僕たちに会いにきてくれてありがとう」と言ってくれたのもすごく印象的。
感情を整理しながら思ったけど、HiHi Jetsがファンに向けてくれる言葉は、わたしがオタクをしていくうえで大事にしている感覚とすごく合うのかもしれない。こういう感覚ってきっとすごく大事だからうれしいしもっと応援したくなる。
今回のHiHi Jetsの挨拶を聞いていると、みんな本当に「今」というものをすごく大切にしているんだなと思う。あと回数を重ねていれば慣れてしまう部分も絶対あるはずなのに、自分たちでいろいろなことを試して改善して、本当に1回1回のライブを大切にしていることもわかる。
優斗くんが「毎日いろんな僕たちのことを応援してくださってるファンの皆さんに会えてうれしいです」って言ってくれたのも嬉しかった。お客さんが毎日変わるということ、いろんな人が来てくれているということ、そういう視点をきちんと持って、それをふまえて「今」僕たちのことを応援してくれてありがとうという気持ちを持ってくれていることがうれしい。
ジャニーズJr.の今は今しかないけど、わたしたちの人生における今も今しかないから。
そのうえで「応援しなきゃじゃなくて応援したいと思ってもらえるアイドルになりたい」と言ってくれるのもうれしい。
あと、猪狩くんの挨拶で本当に本当にいいなと思った言葉がもうひとつある。
自分の人生を頑張らなきゃ、自分の手で自分の人生を充実させなきゃ、常日頃肩ひじはって張りつめながらそんな気持ちを抱いて生きていたわたしに、この言葉は本当に染み渡った。気が楽になった。
わたしは自分の人生を大切に生きている。なりたい自分がある。
でも、もしそれがうまくいかなくても、理想通りに進まなくても、HiHi Jetsが人生を彩ってくれる。楽しませてくれるんだ。
そう思わせてもらえるのは本当に贅沢なことで、幸せなことだと思った。もし失敗しても、最終的に帰ってこれる場所がある。そう思えると自分が今大切にしたい人生を、仕事や友達、恋愛、アイドルを応援すること全部含めて、まるっと愛してもっと頑張ろう!!!とはっきりと思えるようになった。人生に輪郭がついたような感覚になった。
こんな気持ちになるのは本当に始めてだ。
HiHi Jetsを好きになってから、HiHi Jetsから学ばされることばかりで本当に刺激を受ける。応援することも日々を生きることも頑張ろう!と思わせてくれるアイドルを好きになれてよかった。
ライブは夢の時間ではなく現実の一部。
生活の延長線上にHiHi Jetsを応援することがあるということ、自分のなかに感覚として今後持っていたい。ライブに行くことで新たな気づきを得られるのは本当に面白い。HiHi Jetsの言葉選びが大好きだ。
サマパラが終わったら、レポを拝見して、みんなの挨拶をひとりひとり追いかけて、想いを馳せたいなと思う。
猪狩くんをはじめとしたHiHI Jetsのみなさん、素敵な言葉をくれてありがとう!大好きです!!!