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たまには手書きでまとまった文章を書いてみよう
文章を書くときには、フリック入力かキーボード入力、あるいは音声入力しかもうしなくなったけれど、だからこそたまに、ペンを持って、紙に手書きで、まとまった文章を書いてみるのもいいかもしれない。
実際に手を動かして書いてみると、スマホやパソコンに向かっていたときとの違いに気づく。
まず書く速度が違う。フリック入力やキーボード入力、音声入力に比べると、手書きは書くスピードが少し遅い。遅いと、書きながら考えるスピードも遅くなる。
考えるスピードが遅くなると、当然書く内容も微妙に違ってくる。
そして、文字を間違えるポイントも変わる。
「入力」だと、手の動きを間違えることで、結果的に入力される文字を間違える。でも、「手書き」だと、頭の中で考える「音」に影響されたり、普段の「慣れ」に影響されたりする。
たとえば、「変わる」と書こうとして「買」という字を書いてしまうことがある。「か」という同じ音で異なる文字をつい書いてしまうのだ。
またたとえば、いつも何度も「違う」と書いていると、「違ってくる」と書こうとしても「違う」と書いてしまう。
これらの間違いは、「入力」では起こらない。
「入力」するときと「手書き」のときでは、脳が異なる動きをしているのだろう。脳が異なる動きをするのであれば、当然書く内容も違ってくるし、出来上がった文章全体も違ってくる。
紙に字を書く。手を動かして書く。ペンを握って書く。
それによって脳は、「入力」とは違う動きをして、結果出来上がる文章も違ってくるのだ。
そうであるならば、社会全体で「手書き」から「入力」に変わることで、様々なところで、以前とは違うものが出来上がり、社会全体も以前とは変わっていることも考えられる。
モニターに向かってデジタルで何かを作っているときと、手を動かしてアナログのツールを使っているときでは、人間の脳は違う動きをしていて、その結果、いろんな表現が、いろんな内容が、それまでと異なっている。
最近はずっと、「入力」しかしていないという方も多いだろう。
だからこそ、たまには、ペンを握って、紙に向かって、手を動かして、何かを書いてみる時間を持つのも、いいかもしれない。