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ケサ・ネ・チガーエ

みなさんこんばんワンダーフォーゲル。


寝違えの「ねちがえ」って響きがリアルにリアルすぎて、寝違えがなかなか治らない寝違い中のきくっちゃんです。
寝違い? 寝違え?

「寝違え」て!!
「寝て、違える」て!!!
なんか、スジ一本ずれてひっかかったまま!みたいな。
こえーよー!

こういう「疾患」の名前って、けっこう痛みそのものの深さに影響しますよね?
寝違えって言うからよけいに感じ悪く痛い。
もうちょっとどうにかならんのかいな?
なんていうか、文学性を持たせるとか。

×「寝違え」→○「枕あわず」とかね。
×「肉ばなれ」→○「ミートグッバイ」
太宰っぽいでしょ?

×「偏頭痛」→「かたズキン」
×「虫歯」→○「スイーツポケット」

・・・んなこたあどーだっていい!

えっと。
こないだからいろいろてんてこ舞いだったフルアルバム発売に向けてのいろいろ制作。

ちょっとだけ一息つきました。。。まあまだまだやるこたあたくさんあるのですが。
で、歌詞カードなんかも作らないといけないので、歌詞をざーっと見返してたんです。

そして、作ったときのことなんかを思い出していたんです。
思い出していたのは

言葉そのものがもつリズム感

言葉って、けっこう頑なリズム感を内包していて、そいつには随分苦しめられたし、逆に助けられたりもしたなーって。

夕食ホット。
たいていの曲は、きくっちゃんが詞も曲も同時に作っちゃいます。
たいがい本当に同時に出てきます。

ところがですね、こういう作り方をしていると一番困るのが
2番なんです。

なんだよ2番て!
っていっつも突っ込んでます。

言いたいことを自由に描いてるのに、なんでもっかいさっきと同じメロディに乗せないとあかんねん!って。

だもんで、夕食ホットって
「2番のメロディ、よく聴いたらけっこう違うくね?」
って曲が多いです。

それどころか、
・ 2番がない
・ てゆうかそもそもサビとか、そういうカタチがよく分かんない
・ 調すら違う
ってのも結構あります。

でも、そういう曲って疲れますよね?
僕は疲れます。
なので、どうにか一応”普通の歌もの”っぽく聴こえる工夫をするわけなんですが。。。

そのときに気をつけているのが、さっき言った
「言葉そのものがもつリズム感」
なんです。

言葉って、言葉としての意味の他に、固有のリズムとテンポを持っていますよね?

たとえばみかん。
オレンジ色のおいしいやつ。蜜柑です。これが言葉の意味。

みかん。

みかん。

↑たぶん、みなさん同じぐらいの早さで読むんじゃないでしょうか?
これがみかんの持つ固有のテンポ。
そして、みかん、って言うとき、ビートの頭は「み」にあるはずです。
なんとなくですが。これがみかんの持つ固有のリズム。


これが「時間」だったら、、、
テンポはみかんと同じくらいですが、ビートの頭は「じ」じゃなくて「か」な気がします。

そういうリズムが「みかん」と「時間」にはある気がするんです。

それでですね。

このブログは別に、そこから作詞の苦労エピソードや曲の解説に入る訳でもなんでもなくて、

きくっちゃんが選ぶ
「テンポ感とリズム感がもう最高に気持ちいい言葉ベスト20」
を勝手に羅列して終わろうかと思っているのです。

いいでしょうか?

いずれも口に出したが最後、病み付きになて何回も言っちゃう子たちです。

ではさっそくいきます。
異論は認めます。

『ボビン』
いいですねー。覚えてますか?家庭科で習ったよね? ミシンについてる糸巻きの筒です。

『メグミルク』
不祥事があった後、立て直しをはかって雪印が立ち上げたブランドです。
おもわず買っちゃうよね。そして言っちゃうよね。メグミルク。

『建勲神社前』
これ読めますか? けんくんじんじゃまえ。です。京都にあるバス停の名前です。一見地味ですが、何度も繰り返し発音していると、こいつの隠し持っているリズム感のパワーに驚くと思います。

『ミンスク』
いいですねー。地名です。ベラルーシ共和国(元ソビエト連邦)の首都です。これだけの理由で行ってみる価値はあると思います。ソビエト海軍の空母の名前でもあります。

『ミース・ファン・デル・ローエ』
モダニズム初期の有名な建築家です。ルコルビジェなんかと同年代です。なにがかっこいいって、彼の代表作が「ファンズワース邸」なんです。「ミースファンデルローエのファンズワース邸」きゃー!


『キュリオシティ』
好奇心という意味の英語。いまちょうど行っている火星探査機の名前でもあります。

『エルロイ』
人の名前。有名な作家でジェイムズ・エルロイがいますが、ジェームズが普通。

『オプスデイ』
ローマカトリック教会の一組織。似てるけど「オスプレイ」はぜんぜんダメ。

『コークスクリュー』
栓抜きのことです。ソチ五輪のハーフパイプ見ててつい。

『サンスクリット』
古代から中世にインドや東南アジアで使われていた言語。

『アイリヤード』
しょったんが行っている美容室です。いい響きですね!

『エントロピー』
熱力学用語です。乱雑さを表す単位。対義語に「ネゲントロピー」ってのがあって、これも渋い。

『サンサーンス』
フランスの作曲家です。フルネームも渋くて「カミーユ・サン=サーンス」。

『牧神の午後への前奏曲』
いいなあ!ドビュッシーの曲名なんですが、日本語訳が素晴らしい。他にもドビュッシー作品の和訳は宝石ばかりです。「沈める寺」「亜麻色の髪の乙女」「子供の領分」などなど。

『ビコイド』
分子生物学の用語です。ショウジョウバエの卵形成時に発動する遺伝子で、前方構造を決定する遺伝子のこと。

『イシンバエワ』
ロシアの有名な女子棒高跳びの選手です。“イシンバエワ”でググりかけると、“イシンバエワ 腹筋”って出てきます。

『オリハルコン』
古代ギリシアの文献に登場する幻の金属です。銅の合金なんかじゃないかという説が有力です。

『ランゲルハンス島』
これ、島の名前じゃないんです。膵臓の中にある細胞の名前なんです。顕微鏡で見ると海に浮かぶ島の様に見えるのでそう呼ばれるらしいです。素敵。寝違えとは大違いだ!

『イーハトーヴ』

いいっすねー。宮沢賢治の造語はどれも響きが素晴らしくて大好きです。
他にも「グスコーブドリ」「風の又三郎」「カムパネルラ」「ジョバンニ」などなど。

そしてさあ!

堂々の一位は!?

なんと!!

『過マンガン酸カリウム』

です。
化学式はKMnO4。

なんて素敵な響き!!!
ってきくっちゃん青年は高校生の時にきゅんきゅんきてました。
かまんがんさんかりうむ。

かまんがんさんかりうむ!

かまんがんさんかりうむ!!

おやすみなさい。

(2014.2.19のアメブロ記事より移植)

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