ずっと考えていたモヤモヤしたこと
わたしはなぜ、正社員や雇用される
ことにこだわるのか。
今転職活動をしていて、どうしても
正社員と言う肩書きであったり、
企業から直雇用されることにこだわ
ってしまう。
業務委託など見ると、ゲッとなって
しまうのだ。
この不安はどこから来るのか。
なぜ企業に所属しないとこんなにも
不安なのか。
一つは社会保険に入りたいと言う
理由がある。
なぜ入りたいのか。それは自分の
場合明確な理由がある。
はるか昔、今ほど社会保険の規制が
厳しくなかった頃。
フリーターの人は必ずしも、社会
保険に入らねばならないわけでは
なかった。
ちょうどわたしが学生を卒業して
フリーターとして働き出した頃に
規制が厳しくなってきた
印象がある。
当時まだ私が働き始めた数ヶ月
くらいは全員が社会保険に
入らねばならないと言うお達し
はきてなくて。わたしの同僚の
フリーターさんたちも皆、社会
保険ではなく国民年金に入って
いた。
しかし彼らは恐らく国民年金を
払っておらず滞納していたの
だと思う。
かく言う私も学生上がりの何も
考えていない若者で実家暮らし
だった為、国保は親の支払いと
共に頼っていた。
年金は当時未納。
しかし働きだして途中からフル
タイムで働く者は社会保険に
必ず入るように規制がされる
ようになった。
例によって何も考えていなかった
自分は給料から天引きされるのか
ふぅん程度にしか思わなかった
のだが、私の先輩たちは会社に
猛反発をした。
今思うと会社に猛反発したところ
で国が決めた法律なのでどうにも
ならないのだが、怒りの矛先は
会社の、いや店長に向いていた。
店長は定年前の穏やかなおじい
ちゃんで物凄く良い人だった。
結局社会保険に納得できないで
先輩たちは皆辞めてしまい、
心をとても傷めていた。
あの時辞めた先輩たちは、抜け道
を使っている会社に属したの
かもしれないが、その命も数年
だったのではないかと思う。
今では大概の企業は入社初日から
社会保険に入るのが義務だ。
ごく稀に小規模運営の個人企業
などでは導入されていない事も
あるが、基本的に100人以上の
従業員がいる企業ではフルタイム
で働く限り必ず社会保険に入ら
なくてはならない。
話は変わって住民税だ。わたしは
これも当時滞納していた。
親にはもちろん劇的に怒られた。
督促状が届いていて凄い額に
なっていたのだ。
一度どうしようもなくなり
役所へ泣きながら行って分割に
してもらった経験がある。
その後所属した企業で住民税の
天引きが途中から始まり、
以降11年そちらに勤めたので
支払わないと言うことは
社会保険、住民税共々無く
なった。
そして今に至るのである。
前から書いている通り私は
現在無職の為、年金は免除
申請をしている。
国保と住民税についても
役所には相談しており
働き始めたら滞納分を分割して
払っていくと言うことになって
いるのだが、すでに9ヶ月も
無職なのでかなり恐ろしい。
わたしが業務委託やフリーで
働いていくことを嫌がるのは
ここにある。自分に自信が
ないのだ。
税金をちゃんと管理して払って
いける自信が。
企業に勤めるからこそ、管理
してもらえて何とかわたしは
機能している。
しかし若い頃のフリーター
時代は未納、滞納の嵐だった。
またそれに戻ってしまうことが
恐ろしいし、自分ならやりかね
ないと思っている。
派遣もそうだ。派遣会社で
住民税を給与から天引きして
くれるところは少ない。
だから登録することを渋って
しまう。
今回転職活動をしていて、
また以前より様々なひとから
フリーランスになれば?と
言われていた。
フリーランス?冗談でしょ?
怖い怖い。
そう返してしまう。
それらを助言する人は大体が
経営者や個人事業主を既に
やっている人なのだが
彼らからすると社会保険の
何がいいの?高いだけだよ
と言うし、企業に属したから
って安定と言うわけではないと
言う。
わかっている。そんなことは
知っているのだ。
わたしがただ一つ気がかり
なのは、自動で給与から
税金が天引きされないこと。
自身で管理をしないとなら
ないこと。
それだけなのだ。
この記事を書こうと思った
キッカケについて思い出して
いる。
わたしは元々絵描きになり
たかった。
デザインの学校に行き、恩師
から作品を評価されたと言う
のもあるが、就職活動を一つも
しなかったので就職ができな
かったと言うのもある。
はなから正社員になどなる
つもりがなかった。
怖かった。責任みたいなものを
追わされても自信がなかった。
学生の延長でバイト生活を
しながら絵を描くことしか何も
考えていなかったのだ。
全てはいつか、絵で食べていく為。
プロとしてやっていくから正社員
などならなくてもいい。
本気でそう思っていた。
長いこと夢を見続けて35歳まで
来てしまい、たまたま経験も
ないデザインの仕事をする機会を
与えられたから絵をやめて
正社員として働けるようになった
だけなのだ。
しかしもしも、本当に絵描きと
してフリーランスでやっていく
となっていたらどうだろう。
それはもう個人事業主だ。自分で
全てを管理しないとならない。
あの頃憧れたその夢は今恐れて
いる働き方ではないか。
あの頃働きたかった気持ちを思えば
別に業務委託でもフリーランス
でもいいではないか。
そう思ってしまう。
いや、実際にいくつか業務委託の
話をもらった時にどうしても
怖くて拒んでしまったので
そちらの道も考えられれば広がる
のではないかなと思ったのと
けして良いわけではないのに
社会保険や企業に属することに
こだわってしまう自分は何故なの
かなと思って書いてみた。
結局どんな働き方がいいのか
難しいですね。