街頭広告を全面規制する町
スイスのバーニア市が、
「視覚的汚染」を防ぐため、
屋外広告を全面規制することを決めた。
バーニア市はジュネーブ州ローヌ川右岸の、
ジュネーブ市に隣接する面積768ha、人口3万7000人の町。
ジュネーブ州45の自治体のうち8番目の広さ、人口は2番目である。
かねてから商業広告全廃を求める声が上がっていたものの
署名運動では人数が集まらず
最終的に決定したのはスイス連邦最高裁判所だという。
この動きはベルンやチューリッヒにも波及する可能性があり、
広告規制の流れは世界規模のもので
ブラジルのサンパウロではクリーンシティ法で規制、
イギリスではアドフリーシティーズといった団体の活動をはじめ
フランスのリヨンやグルノーブルなどでも同様の動きがある。
ネット上の過度な広告は気になっていたが、
世界ではリアルな住環境の視覚的汚染として
声を上げているエリアが多数存在していたのには驚きだ。
無意識に認めてしまっていた風景だが
確かにこの看板広告がなくなったら、
人の心も穏やかになり、
どんなに静かで美しい景観となることだろうか。