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勧進で建てられた彦九郎

京都の三条大橋の東側に
御所に向かって遥拝する高山彦九郎の銅像がある。
彦九郎は上野国(現群馬県)生まれの江戸後期の武士であり、
吉田松陰など幕末の志士たちに多大な影響を与えた尊王思想家です。

彦九郎の尊王の志に火をつけたのは「太平記」。
二宮尊徳や楠正成と並んで
戦前の修身教育で取り上げられていた人物であるのに
この像の存在とともに私が知ったのは20年ほど前のこと。

現在の銅像は金属類回収令で供出された後の二代目で、
初代は1928年(昭和3)に建てられたもの。
その像を建立するにあたり、
発起人となって全国から資金を募ったのが
現京都府向日市の石塔寺住職、明渡日正なる人物でした。
「正伝高山彦九郎」という映画製作もしているんですよね。

戦争に向かっていく時代にあって、
さまざまな事業創出し、
国民精神を形成しようとした人だったといいます。

東海道の西の拠点、三条大橋の東詰であり
幕末の志士が活躍した界隈だからこそ
この場所に建てられたのでしょう。


本年1月に改修が終わった三条大橋を渡りつつ
改めて彦九郎の志や日正上人の志に
触れてみてはいかがでしょうか。

~8/25まで向日市文化資料館で
「高山彦九郎像と昭和の戦争」というミニ企画展を開催中です。
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