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今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(7)
叔母の浮気発覚
叔母には旦那さん(仮にこの人を文太おじさんとする)がいるが、彼は太郎や花子たちの本当の父親ではない。
数年前、太郎と花子の父親は酒に酔い傷害事件をおこしてしまい、刑務所に入っていたことがあるのだが、その間叔母が文太おじさんと浮気をしたことがきっかけで叔母は太郎と花子の本当の父親と離婚したのだった。
それ以来、文太おじさんは子供たちの育ての親として叔母の子供たちの面倒をみていて、とくに太郎は文太おじさんのことを「パパ、パパ」と呼び親しんでいるが、叔母は借金取りから逃げ回りながら、実は別の男性と住んでいたことが発覚したのは、私とキチママが別居して息子の洗礼式が終わってすぐのころだった。
当時、キチママの家にいくといつも文太おじさんがきていて、毎朝娘と遊んでいると「Hi(やぁ)」と私にも声をかけてくる。そしていつも朝食をいっしょに食べたあとどこかに行ってしまったと思ったら、夕方またきて夕食をいっしょにとってからまた帰ってしまう。
そんなことを不思議に思った私は「何で文太おじさんいるの?」と聞いてみたら、叔母が文太おじさんを浮気しているのを知り喧嘩になったが、その後叔母が文太おじさんを無視しているので叔母と唯一コンタクトをとれるキチママに叔母から何か連絡があったかと毎日聞きに来ているのであった。
叔母も叔母だが、文太おじさんも自分が寝取ったあと、されに寝取られるとは思ってもみなかっただろうが、お互い50歳以上の年齢だ。私からすればどっちもどっちで、あきれてものが言えなかった。
しかしキチママや文太おじさんは叔母に対して大激怒しておて、最終的にはバランガイの裁判で調停を行い、叔母に今後一切子供たちに干渉させない、言わば絶縁状態にしたのだった。
もちろん、子供たちの親権はキチママが持っているので今後は正式に子供たちをキチママが育ての親になるという条件で双方で納得したようだ。
そんな大事な話を、またもや私に一切話さないで全て自分で決めてしまったキチママはやはり問題なのだが、それ以上に問題なのはキチママが叔母と絶縁したという事実だ。
なぜならこれまでキチママの精神状態が不安定となり、離れてくらしていた時期や関係修復にあたりキチママの姉と叔母に私は頼っていた。だが、姉とは以前金の問題で揉めて喧嘩しているし、さらに今回叔母とまで関係を絶ったのだった。
これまでキチママが世界で唯一、話を傾け意見を聞き入れていた叔母と姉との関係を悪化させてしまったこと。それは今後は誰もキチママをコントールできる人がいなくなってしまったという現実なのだ。
一度自分が嫌いだと思ったら、キチママは徹底的にその人を追い詰めるまで攻撃する悪質極まりない性格の持ち主で、今回はその対象が叔母になった。なのでそれ以来、一切叔母はキチママと連絡を絶ってしまった。
それだけでなく、当時叔母が経営していたサリサリストアという駅のキオスクのようなお店やインターネットカフェを閉めてしまったので、そこで働いていたボホール島から出てきたキチママの兄一郎は無職になってしまった。
文太おじさんもこれまで定職についておらず、叔母に養ってもらっていたので、叔母が浮気したことで初めは家を引き払うというを検討していたようだが、家の所有権は文太おじさんが持っていたため、キチママが文太おじさんを説得し、代わりに彼女が文太おじさんを養うことに決めたのだった。
しかし、全てをきいた私は本当にキチママはもう、私を家族とみなしていないことに腹を立てたが、今回のことが今後キチママだけでなく、私や子供たちの生活を大きく帰ることになることを私はこの時点である程度は察していたが、私の想定した事態以上に悪い結果になってしまったのは事実だ。