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妖精界と人間界の寓話的邂逅―妖精の里への探検録、その①

10月13日(金)~15日(日)に吉祥寺シアターにて上演される、妖精大図鑑『無関係のジョバンニ』。
“エキセントリックセンチメンタル”を標榜し、ハイクオリティなダンスとシュールなコントを矢継ぎ早に繰り広げながら、観たこともない超然的世界へと私たちを手招きする小人たちの集まり―それが妖精大図鑑である。
我々吉祥寺シアターは謎深きその生態に迫るべく、妖精の里への探検調査を敢行した―

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「聞こえますかゴリラ…」
「悪魔、過労死しちゃう…」
「右に行けばペロリ紳士、左に行けばカッパの弟子入り」

思わず耳を疑うような台詞が飛び交い、足の裏をくすぐられるかのように私はもうただへらへらと情けなく笑うことしかできなかった。
シュールな言葉選びと自由奔放な展開がこちらのツボを的確に刺激する。
「高熱の時に見る夢」のようなシーンが次々と繰り広げられ、夢中と霧中に交互に放り込まれるうち、いつの間にか私は妖精の里へと迷い込んでいることに気が付いた。

妖精大図鑑は、主に舞台作品を創作する3人組のパフォーマンスユニット。
ダンスにコントにその他諸々、雑多なシーンを目まぐるしく展開させ、馬鹿馬鹿しくもどこか切ない作風を持ち味としている。

まずはこちらのダイジェスト映像をご覧いただきたい。

なんともゆるい放課後の教室のようなやり取りに油断していると、突然やってくるキレキレのダンスに心を奪われてしまう。
予想もつかない言葉と突拍子もない展開を次々と浴びせられながら、いつの間にか舞台にはどこかエモーショナルな空気さえも漂い、最後には“エキセントリックセンチメンタル”の何たるかを真に理解できる瞬間が訪れるのだ。

本作は「魔都・裏吉祥寺」をめぐる物語。
「魔都・裏吉祥寺」という字面だけで私はもう小一時間手を叩いて笑うことができるのだが、こんなおもしろフレーズが次から次へと繰り出されるのだからもうたまらない。

一度心掴まれたら虜になってやまない高い中毒性と、どんな人でも心地よく楽しめる底抜けのポップさが奇跡的なバランスで両立しているのが、妖精大図鑑の最大の魅力のひとつだと言っていい。
「妖精界代表」としての突き抜けたセンスを持ちながら、我々人間界にこれ以上ないくらい親切に寄り添い、「ともだちになろうよ」と手を差し伸べてくる。
あたかも隙だらけのような無防備を装い下界へと降臨するその究極的なサービス精神が、唯一無二の世界観を創り出しているのだ。

また今公演では、まだ妖精たちに出会ったことのない方限定の「はじめて割」も設定されている。
普段は見えることのない未知の生き物たちと運命の出会いを果たすチャンスだ。

https://eplus.jp/sf/detail/3910590001-P0030001
※e+限定。10月13日(金)のみ予定枚数終了(9月23日現在)。

今回のレポートで少しでもビビっとくる直感を持った方は、どうか恐れず、小人たちの手招く方へとその一歩を踏み出してほしい。
妖精大図鑑はとびっきり愉快なおとぎ話を携えて、あなたがその扉を開くのを今か今かと待っている。

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妖精大図鑑『無関係のジョバンニ』
10月13日(金)~15日(日)

「このシャッターって開くんですか?」と誰かが言い出すと、
風の噂は尾鰭付き背鰭付き、一人歩きを始める。
この扉の向こうには少しズレた世界線、魔都・裏吉祥寺が存在し、
神様は引きこもり、亡者が彷徨い、一度迷い込んだら二度と出られないんだとか。
不確かな迷宮を脱出するべく、あなたは一冊の図鑑を手がかりに歩き出す。
図鑑のいうことを鵜呑みにしてはいけないよ。
妖精大図鑑がダンスとコントとその他諸々でお送りする、
シャッターを中心に繰り広げられる奇妙で愉快なお伽話。

■公演詳細

■ご予約
・武蔵野文化生涯学習事業団
https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-s/showList?en=356
・CoRich舞台芸術!
https://stage.corich.jp/stage_main/245068
・e+
https://eplus.jp/sf/detail/3910590001-P0030001

(担当:小西力矢)

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