KiCHiがキッチンを作るワケ
ご無沙汰しております。
今日はKiCHiが何故キッチンを作っているのかお話しさせて下さい。
それは、皆さんが自分の暮らす場所をより快適に
より居心地の良い場所にする時の「選択肢」を増やしたいと考えたからです。
KiCHiは以前、浦添市港川の外人住宅で営業していました。
住宅兼店舗というやつです。
ご存知かもしれませんが、沖縄の外人住宅はコンクリートで造られ
壁にはペンキを塗っただけ、床はPタイルを直接貼っただけ、と
とてもシンプルな作りです。
キッチンもコンクリートにタイルを貼った作り付けでした。
そんな外人住宅で
床のPタイルを剥がしてペンキを塗り
壁のペンキも塗り直し
木の床を貼り
ドアをぶっ壊して作り直し
新たに壁を立ち上げたり
コンクリ壁に穴を開けて棚を取り付けたり
文字通り遊び倒しました。
夏は暑くて冬は寒い
梅雨は地獄
窓から外に出られない
タイルのキッチンは背が高いしコップはすぐ割れるし
デメリットを挙げればキリがないそんな外人住宅が大好きでした。
さて数年後、最初のKiCHiは閉店し
ごくごく普通のアパートに引っ越しました。
そこにあったキッチンもごくごく一般的な物でした。
まあそうだよな
波打ったタイル貼りのキッチンなんて無いよな
と、そう思っていました。
しかしながらある時
システムキッチンってなんか味気ないよなーとか
物足りないよねーとかいう声が聞こえてきました。
え!そうなの!?!?
そういう人いるんだ!と嬉しくなりました。
考えてみれば
100人いたら好みも100通りあるわけじゃんか。
キッチンだって色んなやつがあっても良いじゃんか。
キッチンなんて1回決めたらおいそれと交換出来ない、長いこと使うのが前提の物なんだから
特に好きな物にしたいじゃんか。
というわけで、世の中に少なからずいるであろう非常に偏った趣味趣向の方々に向けて
多少不便でも、時間が経つごとに愛着の湧くような
ガシガシ使って傷付いたりコゲたりへこんだりしても構いませーんなキッチンを作ろうではないかと
そう思ったわけです。
もちろんシステムキッチンを否定するわけじゃありません。
機能的に優れた製品を好む人もいるし
線の歪んだような製品を好む人もいる
どっちを選ぶのかはその人次第。
大事なのは、好きなものを選択できる状況かどうか。
少数派だからって選択できない謂れはないと思います。
そういう思いがあり、このような無垢の木材でキッチンを作りました。
そんなに難しくはないけど、お手入れにはある程度の手間がかかるのは確かです。
正直に言うと
お手入れするの面倒だな、不安だなと思う方にはおすすめは出来ません。
その代わり
長い時間付き合った分だけ好きになれるキッチンだと考えております。