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【我が子に伝えてきたこと 33】海外に目を向けよ!

***この記事は2021年の前半に書いたものです***

最近になってようやく、日本のポンコツぶりがクローズアップされてきたように感じます。世界共通の大災害とも言えるコロナ禍のおかげで、その対応や経済の回復速度を、他国と比較される機会が増えたからだと思います。

日本円の価値は下がる一方

日本は数十年にわたってデフレが続いているため、日本円の価値は変わらないか、むしろ上がっているように感じてしまいます。

ところが、
国際社会における日本円の地位は、下落の一途をたどっています。

例えばドル円で見た場合、ここ5年の為替は104~117円の範囲でしか変動していません。あたかも日本円の価値が安定しているかのように見えます。

直近5年間のドル円の推移

しかしながら実際はアメリカではインフレが続いているので、5年前にアメリカに行ったときに買えたものが、今は同じ値段で買うことができません。

つまり日本円の購買力は下落しているのです。

新興国に行ってみると、その現象はより顕著です。
例えば、私が現在住んでいるタイ。為替レートの動きは以下のとおりです。

直近5年間のタイバーツ円の推移

概ね1バーツが3.2~3.6円の間で動いています。しかしながら、この5年間のタイ国内の物価上昇はアメリカの比ではありません。

例えば5年前に30バーツ(105円)で食べられたラーメンが、今では50バーツ(175円)はします。67%の物価上昇です。

また先日、いつも行くマッサージ屋さんに行ったら、1時間100バーツだったのが、突然150バーツに値上げされていて驚きました。一夜にして50%の物価上昇です。

為替レートが変わらない ≠ 通貨の価値が変わらない

ここ何年もの間、日本国内の物価は変わっていません。かつ、為替レートも変わらないという状況が続いてきました。その結果、多くの人が日本円の購買力に変わりがないと勘違いしているようですが、まったくそんなことはありません。

日本以外の諸外国では当たり前にようにインフレしているので、日本円の価値は下落の一途をたどっているのです。

諸外国がインフレしていて、かつ、日本がデフレならば、為替レートは円高になるはずです。ところがそうはなっていません。このような状況下で為替レートが変わらないということは、日本円の価値が下落していることを意味します。

これは円安に頼りすぎて、技術革新への投資を渋ってきた結果だと思っています。実際、日本円の購買力は1995年頃の半分となり、70年代前半の水準に逆戻りしてしまったそうです。

日本円の実質実効為替レート指数の推移

「日本から出るのは海外旅行に行くときくらいだから、私には関係ない!」という声が聞こえてきそうです。が、この状態が長く続くとどうなるか?

日本円の購買力低下の行く末は?

日本円の購買力が低下すると、どうなってしまうのでしょう?

日本は数十年に渡って冬眠していたので、今後は倍速で生産性を上げて行かなければ、諸外国に置いて行かれます。ですが、日本国内には(私を含めて)老人ばかり。優秀な人材を外国から連れてくるしか打開策はないはずです。しかしながら日本円の購買力が低いと、それができません。日本で働いて日本円をもらうより、貨幣価値の高い他国で働く方が金銭的に有利だからです。日本の生産性を引き上げるなんて夢のまた夢。

優秀な人材を海外から確保できないばかりか、逆に、日本の優秀な人材が海外に出て行ってしまうことも考えられます。海外で稼いだ方が、日本に戻った時に豊かに生活ができるからです。

その結果、日本企業の競争力は下がる一方。価格競争力を維持するために、賃金は低く抑えられたまま。正規雇用はますます減少し、若者を一層苦しめます。そして苦し紛れの円安頼みという悪循環・・・。これでは一向に豊かにはなれません。

日本の没落ぶりを認識すべし!

コロナ禍のせいで海外からの旅行者は皆無となりましたが、それ以前は増加の一途でした。なぜでしょう?

日本が美しいから? 日本の文化が優れているから? 治安がいいから?

ぜ~んぜん違うと思います。

安いから!!!

これにつきます。
外国人から見ると、日本ほど安くて質の良いサービスや製品を得ることができる国は他にありません。だから、こぞって日本に押し寄せて来ていたのです。

かつて多くの日本人が東南アジアに出かけて行ったのと同じ感覚です。今の日本は安いのです。だから大勢やってくるのです。はっきり言って、今の日本は諸外国の人々に、下に見られています!

ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた時代は、はるか大昔のこと。いつまでも昭和脳のまま、脳みそお花畑のままではいけません。

自分のお金に出稼ぎをさせる!

上記のような悪循環を、急に好転させることはできないでしょう。有能な政治家が登場したとしても、既得権者が大きな改革を全力で阻止するに違いありません。

では私たち庶民は、いったいどうしたら良いのか?

もし大学受験前なら、留学することを検討すべきだと思います。これが生き残りのための、一番の近道です。海外の優秀な人々と交流して見識を広め、ぜひそのまま海外で就職してください!

もし20代であれば、思い切って海外に飛び出すのが手っ取り早いと思います。20代ならまだまだやり直しが効きます。英語が話せなくても大丈夫。真に必要に迫られれば、1年で何とかなるでしょう。

30代、40代ともなると養うべき家族がいるケースが多いことでしょう。そうなると海外に飛び出すわけにはいきません。自分自身が海外に行けない代わりに、自分のお金に行ってもらいましょう。お金に出稼ぎさせるのです!

どうやって出稼ぎさせる?

答えは簡単。海外の株式で運用すれば良いのです。株式でも投資信託でも構いません。わざわざ海外に証券口座を開かずとも、楽天証券やSBI証券で買えるもので十分です。

株式や投資信託は自分の分身として、24時間365日、働き続けてくれます。稼ぎ続けてくれるのです。当然ながら日本株ではダメです。落ちぶれる一方の日本から脱却しようとしているのですから、シンプルに海外株式一本で行きましょう!

不動産、ゴールドへの分散投資を

海外株式はやはりドル建てが良いと思います。中国が台頭し、ユーロも定着しましたが、やはりアメリカドルの安定性にはかないません。

それと同時にリスクヘッジもしておきましょう。株式一本やりだと、暴落時にそうとう凹んでしまいます。そして次の暴落は着々と近づいているように思います。

リスクヘッジの筆頭は不動産投資。不動産はインフレに強い資産です。しかも賃料収入というインカムゲインがあります。また値上がり益も十分に期待できます。銀行融資を受けてレバレッジを生かすことができるのも大きなメリット。やらない手はありません。

そしてもう一つ、リスクヘッジと言えば金(ゴールド)!
株式とは異なる値動きをするし、インフレにも強い。できれば金の現物が良いと思います。

一部は暗号資産へ

さらに余裕があるなら暗号資産。ビットコインやイーサリアムなら、暴落はあっても価値がゼロになってしまう確率は低いでしょう。

海外に目を向けよ!

国際社会における日本円の地位は、下落の一途をたどっています。そのことに一刻も早く気がつくべきです。今はコロナ禍で難しいけど、海外に出てみると一瞬で実感できます。

日本に居ながらであっても、海外の政治経済ニュースにもっともっと注目しましょう。日本のマスメディアの低レベルな報道は「おバカ養成チャンネル」。すぐに決別すべきです。

ありがたいことに今の時代は、海外の出来事や動きを日本語で丁寧に解説してくれるYoutubeチャンネルがたくさんあります。スキマ時間を見つけては、それらを見るようにしましょう。最初は分かりにくいかもしれませんが、しばらく続けているとすぐに慣れます。

そうすると、世界から取り残されつつある日本の実態に気がつくことでしょう。気がつきさえすれば行動を起こせます。早ければ早いに越したことはありません!

具体的には、自分の資産を日本円以外で運用しましょう!

日本円の価値は今後も下がる一方だからです。
まずはドル建ての株式や投資信託を買うのが手っ取り早いし、それで十分です。楽天証券やSBI証券で日本円を使って簡単に購入できるので、すぐにでも購入を検討すると良いと思います。

リスクヘッジとしては、不動産やゴールドが良いと思います。株式とは異なる値動きをするからです。
また余裕があるなら暗号資産にも投資すると良いでしょう。ボラティリティーが非常に高いので、時には価値が半減することもありますが、我慢して持ち続けていれば、10倍に大化けする可能性も十分にあります。


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