【我が子に伝えてきたこと 37】FIRE。経済的に自立していると言い切れるための3つの条件
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略。日本語にすると「経済的自立、早期リタイア」ですね。
ここで言う「経済的自立」とは、単に「生涯困らないだけのお金を持っていること」だけではないと思っています。
経済的に自立していると言い切れるための3つの条件
Financial Independenceを直訳すると経済的自立です。
先に結論を言ってしまうと、私が思う経済的自立とは、以下の3つが満たされている状態だと考えています。
①必要十分な経済的基盤がある(お金の貯え+キャッシュフロー)
②少しの贅沢ができるだけの余裕がある
③必要最低限の経済的知識と判断力を身につけている
以下、順を追って見て行きましょう。
①必要十分な経済的基盤がある(お金の貯え+キャッシュフロー)
過去にたびたび言ってきたように、金融資産があるというだけでFIREするのは危険です。早期退職に踏み切る前に目指すべきなのは、
1億円の金融資産+毎月の生活費をまかなえるだけのキャッシュフロー
多くの金融資産を持っていても、それを取り崩しながらの生活はストレスの元です。通帳残高が徐々に減っていくのを見て平気でいられる人は、私を含めほとんどいないでしょう。また株式市場が大暴落して、手持ちの金融資産の評価額が半減しても何とも思わない・・・なんて人は、ごく一部の強靭な精神力を持った人に限られると思います。
1億円の金融資産に加え、生活費をまかなえるだけのキャッシュフローをしっかりと持っていることが大事なポイントです。月々の生活費が30万円なら、30万円のキャッシュフロー。生活費が50万円なら、50万円のキャッシュフローが必要です。
■ 理想のキャッシュフロー=真の不労所得
キャッシュフローは以下のいずれかであることが理想です。これらこそ本当の不労所得なので。
●金融資産からの配当金
●金融資産の利子
●印税
■ 不労所得に近いキャッシュフロー
その次に有力なのが、以下のような不動産投資から生み出されるキャッシュフロー。
私に言わせると不動産投資はちっとも不労所得じゃないのですが、他の仕事に比べると遥かにマシ。自分自身の労力の投入を最小限に抑えることができます。不動産投資家を支える体制、仕組み、法律が整備されていて、多くの仕事をアウトソースすることができるからです。
●月極駐車場
●コインパーキング
●太陽光発電
●貸倉庫
●トランクルーム
●コインランドリー
●レンタルオフィス
●レンタルスペース
●戸建賃貸
●区分マンション賃貸
●1棟アパート、マンション賃貸
おすすめはズバリ築古戸建賃貸。手間とリスクが少ないにもかかわらず、普通にやっていても利回りが15~25%程度見込めるからです。特に投資期間を長くとれる若い世代には、巨額の融資を必要としない築古戸建賃貸から参入することをおすすめします。
■ 不労所得とは言いにくいキャッシュフロー
上記の配当金、利子、印税、不動産賃料は、自分の持っている資産が稼いでくれるキャッシュフロー。保有している資産が自分自身に成り代わって24時間365日、もくもくと働き続けてくれます。
一方、配当金、利子、印税、不動産賃料以外からキャッシュフローを得ようとすると、自分自身の時間と労力をかなり投入しないと、なかなか実現しません。Youtubeにしても、アフィリエイトにしても、物販にしても、それだけで月に30万円を稼ごうとすると、きっと大変ですよね。私の周りにもYoutuberがいますが、視聴者を引き付けるためのネタの準備と、編集作業でとても忙しそうにしています。これらは自分の時間と労力を切り売りすることで得られるキャッシュフロー。サラリーマンとの違いは、自分一人でできるか否かだけです。
少々話がそれてしまいましたが、言いたかったことは、
本当の意味での経済的自立(Financial Independence)に必須なのは、
1億円の金融資産+毎月の生活費をまかなえるだけのキャッシュフロー
ということです。もちろん、そのキャッシュフローは不労所得、あるいは限りなくそれに近いものであることが、本当の意味での経済的自立の条件です。
①の「お金の貯え」には、金融資産、不動産、貴金属、高級車などがあります。換金性が高いものであれば何でも良いのですが、話を分かりやすくするために、それらを代表して金融資産いう表記にしました。多くのFIRE本も金融資産を前提に書かれているので😊
②少しの贅沢ができるだけの余裕がある
リタイア、セミリタイアをすると、確実に出費が増えます。確かに飲み会やゴルフなど、会社のお付き合いの出費は減るでしょう。ですが、趣味や近隣などでの繋がりは増えます。とにかく時間がたっぷりあるので、カフェに行く機会も増えれば、旅行に行く機会だって増えるはずです。
前回の記事にも書きましたが、金融資産とキャッシュフローに余裕がない状態で早期退職に踏み切ると、我慢を強いられる生活が待っています。これは精神的にも良いことではありません。
せっかくリタイアするのですから、行きたいところに行き、食べたいものを食べ、おしゃれも楽しみたいですよね。今まで忙しくてできなかったことにも、チャレンジしたいと思うはずです。必要以上の贅沢は考えものですが、少しの贅沢ができるだけの余裕を持ったうえで、早期退職に踏み切りたいものです。
③必要最低限の経済的知識と判断力を身につけている
経済的に自立していると言い切れるための3つの条件のうち、最も大切なのはこの項目です。
宝くじに当選しても、数年以内に破産してしまう人が多いという話は、どこかで聞いたことがあると思います。その原因の多くは金融リテラシーの欠如です。
基本的な経済的知識や判断力を持たない人が、いきなり巨額の現金を手にすると、身の丈に合わない生活を始めてしまいます。豪邸を建てたり、高級車を乗り回したり、派手に飲み食いしたり。詐欺師もたくさんすり寄ってきます。
宝くじ当選者だけではありません。昨今の仮想通貨ブームで「億り人」になった人がたくさんいます。この先も、Web3、メタバース、NFT、DeFi、DAO・・・億り人になる機会はまだまだたくさんあり、その当選確率は、宝くじより遥かに高いと思っています。
仮想通貨、株式投資、不動産投資など、大金を手にする方法は多彩です。多くの人が「億り人」となることでしょう。ですが、お金を稼ぐことばかりに熱狂して、基本的な経済的知識の習得を怠ると、正常な判断ができず、手にしたお金はアッという間に無くなってしまいます。お金を正しく運用する方法をあらかじめ学んでおくべきです。そうすることで詐欺師にだまされる可能性も、低く抑えることができます。
必要最低限の経済的知識と判断力を身につけるべく、日々努力していきましょう。今の時代、勉強の方法はとっても簡単。優良な本、ブログ、Youtube動画などを片っ端から見るだけでOK!
誰にでもできることを、やるかやらないか。
たったそれだけで、見える世界がガラリと変わるものだと思っています。
まとめ
本当の意味で「経済的に自立している」と言い切れるための3つの条件について書きました。
①必要十分な経済的基盤がある(お金の貯え+キャッシュフロー)
②少しの贅沢ができるだけの余裕がある
③必要最低限の経済的知識と判断力を身につけている
逆に言うと、
この3つの条件が満たされるまでは、早期退職してはなりません。
一つでも欠けると、それはFIREではなくて、fiRE(小文字!)です。早期退職することばかりに目が行ってしまわないように!
特に③が大切です。日々の勉強を怠らないようにしましょう!