心をつなぐ経営|きぼうグループの15年と、その先へ
1月20日、堺のホテルで盛大に開かれた、「きぼうグループ15周年記念の新年会」。
そこで、創業者の円市さんは、会社の歩んできた軌跡と、その始まりについて話をしました。
2008年の冬、イチ薬剤師として休む間もなく働いていた円市さんにとって、「株式会社きぼう」の設立は、ただのスタートラインに過ぎなかったと話します。
サラリーマンとして過ごした日々から、円市さんは一つの夢を抱いていました。
それは、誰もが働きやすいと感じるような、思いやりに溢れる組織をつくること。
「組織を変えたい」という過去の試みが成功しなかった経験を糧に、自らが社長となったら、その夢を実現することを心に誓ったのです。
今回は、その強い意思を持ってきぼうグループを引っ張り、15周年の節目を迎えた円市さんの、「今」の想いをお伺いしました。
[取材・執筆・校正]
株式会社ストーリーテラーズ 栗田加奈子
「きぼうの挑戦」成長を支える環境づくり
円市:働きやすい環境づくりは、一筋縄ではいきません。
自社にあった仕組みや制度、しっかりとした経営の基盤がなければ成り立たないのが、長く続けたいと思える職場環境。一朝一夕につくれるものではないのです。
「現場で働くスタッフ一人ひとりが、自分の仕事に真剣に取り組めること」「責任感やプライド、そして、仕事にやりがいを感じられるような環境を整えること」が、何よりも大切。
そうすることではじめて、スタッフ一丸となって、同じ目標に向かって力を尽くせるのです。
「きぼう」では今まで、スタッフの育成や労働環境の改善に特に力を入れてきました。
その結果、売上は着実に伸び、設立時の1億2000万円から、15年後には24.5億円、最近では37.5億円にまで成長しました。
もちろん売上だけが全てではありませんが、数字はわかりやすく成長を実感するための指標となります。これからも、更なる拡大をめざし、一歩一歩前進していきます。
「みんなが主役」居場所づくりが中心の経営哲学
円市:少人数で始まった「きぼう」も、気づけばスタッフ数550名の大所帯となりました。
去年は400名だったので、この1年で150名の仲間が増え、現在では薬局7店舗、老人ホーム17棟を運営しています。
これほどまでに成長できたのは、スタッフ一人ひとりの貢献があってのこと。私の想いに共感し、力を合わせてくれる施設長や奥田さんのような秘書を含む、全員のおかげです。
「私の仕事は何でも屋」と語る、タフで冷静な社長秘書、奥田さん(社長秘書、奥田さんが頑張れる理由|ニーズに応えるやりがい|株式会社きぼう 代表 円市正人のnote)
「大変で、楽しい」と笑う、みんなの頼れる薬剤係長・管理薬剤師、辻岡さん(一度も辞めたいと思ったことがない!みんなの頼れる薬剤係長、辻岡さんのインタビュー|株式会社きぼう 代表 円市正人のnote)
「刺激的な毎日」と意気込む、前向きでチーム思いな管理薬剤師、有田さん(毎日が刺激的で楽しい!ひたむきに頑張る薬剤師、有田さんのインタビュー|株式会社きぼう 代表 円市正人のnote)
「挑戦と成長」を繰り返す、介護係長・施設長、甲斐さん(笑顔の創造者:「1日、1ヶ月、1年があっという間」と語る甲斐さんの日々|株式会社きぼう 代表 円市正人のnote)
「寄り添う介護」で信念を貫く、施設長、山名さん(「自分たちが笑っているからこそ、周りを笑顔にすることができる」と語る、山名さんの介護への情熱|株式会社きぼう 代表 円市正人のnote)
ここに挙げたスタッフは、きぼうグループの全体のほんの一部に過ぎません。事務員、介護員、薬剤師を含む全てのスタッフ、そして多くの関係者に支えられて、今の「きぼう」が築かれたのです。
また、職場環境をより良くするための取り組みも、積極的に行ってきました。
現場の声を吸い上げ、心をケアする、きぼうのカウンセリング制度(きぼうのカウンセリング制度|「ここに居ていいんだ」と思える居場所づくり|株式会社きぼう 代表 円市正人のnote)
結局最後には、メンタルがモノを言う世界。
人は機械ではありませんから、定期的に心の声を聞いてあげることが大切です。
そうすることで、「ここに居てもいいんだ」「ここに居たら安心だ」と思える環境が出来上がると信じています。
私たちがめざすのは、スタッフ一人ひとりが長く続けたいと思える居場所をつくること。
このように、15年の間、皆さまの支え、そして新しい取り組みへの挑戦を経て、きぼうグループは成長し続けてきました。
このすべてに、心から感謝しています。
新たな飛躍へ「人中心の運営で築く明日」
円市:今年、私たちは龍の如く力強く、しかし地に足のついた堅実な歩みを進めます。
そして、『人』を中心とした運営で、一人ひとりの居場所となる職場づくりをめざします。
具体的には、社内整備と営業活動に重点を置き、基盤を強化することで、来年に向けた飛躍の準備を整えるつもりです。
来年は、老人ホーム運営の新たな目標として10棟をめざし、さらなる成長への道を歩みます。これから先も、皆さまの変わらぬ支援とご声援を、よろしくお願いします。
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栗田:今回は、代表の円市さんに15周年の節目で感じる想いをお伺いしました。拡大し続ける組織のトップでありながら、「スタッフのおかげ」という謙虚な姿勢を貫く円市さん。来年はもちろん、10年・20年後の「きぼう」はどんな会社になっているのか…興味が尽きません。
今後も定期的に、円市さんの深い想いや「きぼう」を身近に感じて頂けるようなストーリーをお届けしてまいります。次回は、スタッフと円市さんの対談をお送りする予定です。
ぜひ、次回の更新もお楽しみに!