代替エネルギーのその先
石ノ森章太郎さんのマンガで、遠い未来、地球に氷河期が訪れたときに、「原子力の利用が行われなくなり、太陽光利用が流行していたために」文明が廃れた(うろ覚え)、という描写を見た覚えがある。
調べてみたら、1969~1970年に発表された「リュウの道」にあるプロットだった。
ということは、私は石巻市の石ノ森萬画館でその部分を見たんだ。
本邦で公害対策基本法が施行されたのは1967年。そのころまでには無制限な科学技術の発展への疑問が世論に投げかけられ、石油石炭や原子力に代替可能なエネルギーとは何だろう、という議論が盛んになっていたのだろう。
しかし、石ノ森さんの想像はさらにその先を見越している。
その当時、(重厚長大な技術の擁護ではなく)代替エネルギー利用への批判をするというのは、だいぶ挑戦的な試みだったのではないだろうか。
それが、ならばどうする?という解答は用意されていない行き当たりばったりな批判であったにしても。
(2023.12.24)
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