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南極海と南洋の夢

夢のなかで、私は南極海にいた。

巨大なテーブルのような氷山を見上げていると、その端が柱状節理の岩みたいに崩れてきて、私のうえに覆い被さる。

私は氷に押し込められた格好になって海中にいるが、冷たくはなく、息苦しくもない。
ただ、そこから出られなくなったので、困っていた。

そこから場面は、太海原の中に浮かぶ岩礁のようなところへと移った。快晴で凪いでおり、海水は透明で暖かい。

膝丈ぐらいの深さで緩やかに波が洗う岩磯で、様々な海の生き物を見ている。クモヒトデ、アメフラシ、鮮やかな色の海綿など。

見慣れないものがいたので手を伸ばすと、それは10㌢ぐらいの長さの脚があるウミグモが、体を折り曲げていたのだった。

周囲にいる同行者たちに、こんなものがいたよ、と叫んだあたりで目が覚めた。
(2024.2.22)

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