木挽きの術
折れたすももの主枝から小枝を払い、チェーソーで切断する準備をした。しとどに汗をかいて、夕立に遭った後のようにずぶ濡れになった;
生木を挽いていると判るのだが、枝に力が掛かり撓んでいるときに、力の向きに鋸を入れると容易に切れる。
逆向きだと鋸の刃が抑えつけられて挽きにくい。
飛躍するけど、人の心を動かすときも同じじゃないかと思った。
これは詐欺の手口にも通じるかもしれない。
相手が疑っているときには梃子でも動かせないけれど、相手が望む方向を見定めてそこへ誘導してやれば、容易にバックドアを取り付けられる。
力のベクトルが変わったときには、それに応じて力を加える方向を変えればよい。
私は詐欺師じゃないので、物語を創るときに応用しようっと。名付けて、「木挽きの術」w。
(2024.8.7)