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廃園と私

私が土地所有者の求めに応じて、荒廃の危機にさらされていたりんご園を再生したいと願ったのは、10歳以前に少年少女向け世界文学全集で読んだ バーネット Frances Eliza Hodgson Burnettの小説「秘密の花園 The Secret Garden」の影響を受けていたからなのか、と思い当たった。

その全集の巻末には収録した作品の解説があって、作者の紹介や作品が生まれた地域や時代の背景について触れていた。
本文もさることながら、そちらの解説のほうをより熱心に読んでいた私。

末尾には編者から保護者向けのメッセージがあって、「恵まれない人たちをいたわる気持ちを(子供に)持たせる」「未知の世界へ挑む勇気を(子供に)養わせる」とかいった要点が記してあった。
それを読んで、余計なお世話だい!と反発していた、ひねくれた私。

しかし、今回の再生プロジェクトに参加したのは、私自身の「いたわる気持ち」「未知の世界に挑む勇気」に拠るものであることは間違いない。
与えられることは拒み、与えることは受容した私。やはりひねくれているかも。
(2023.2.26)

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