ヴィリニュスの街角にいる夢

(2021.7.30)
リトアニアの首都ヴィリニュスの街角にいる夢を見ていた。ソビエト連邦から独立して間もない頃らしく、街の装いは地味で、道行く人たちは余裕がないような顔をしている。そこへ、私の同行者が奇抜な車を運転して現れた。軽自動車くらいの大きさで、動く眼鏡入れのような形。あるいは,角が丸い寸詰まりの路面電車のような形。

側面は片側が窓枠のない樹脂でできたひとつの窓で、車中には両側に金色の垂れ幕がついた,大きな油彩の肖像画が飾り付けてある。座席は絹のクッションで出来ているように見える。この車を見た街の人たちは、その存在が許されていないものを見たように驚いており、中には目を背ける者もいた。

でも、子供たちは歓声を上げてその車に近寄ってくる。それを見た大人たちは苦笑し、時代は変わったんだ、他人と違うことをしているからというだけで人目を憚ることも、もうないんだと噂している、そんな夢の一場面。

(その昔はこんな街だったんだろうか。)

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