2024年秋中国旅行の感想
かつては自由に訪問することのできた中国ですが、近年はビザ免除措置が停止されたことでなかなか行きづらくなっています。
今回久しぶりに中国を旅行したのですが、その過程で面倒だな〜と思ったことを中心にダラダラ書いてみます。
ビザの種類
現在中国に入国するには大使館で手続きをしてビザを取得するか、トランジットビザのどちらかになります。
トランジットビザは、
入国した空港の周辺地域のみ滞在可
滞在可能時間が短い
日本→中国→第三国という旅程にしなければならない
といった制約があり、複数の地域をまたがる旅行はできず、第三国から日本への乗り継ぎを考えると中国内を観光できる正味の時間はかなり短くなってしまいます。
本当に入国できるのか全員が疑心暗鬼
トランジットビザによる入国は中国政府により正式に許可されていますが、利用する人が少ないためか、本当に入国できるのか私も航空会社のスタッフも、そして中国の入国管理官も疑心暗鬼でした。
まず日本の空港でトランジットビザにより中国を訪問する旨をチェックインカウンターの航空会社のスタッフに申し出ると、飛行機に乗せてもいいのか日本側スタッフと中国現地スタッフの間で若干揉めていました。
中国に到着したら専用の窓口でトランジットビザをもらう手順ですが、私が入国した空港は外国人の利用がないのか、トランジットビザ窓口に人はいませんでした。
中国人スタッフにトランジットビザで入国したいと伝えるとカウンターに雑に案内されましたが、係官も手続きに慣れていないようで、マニュアルを何度も確認しながら対応していました。
wechatが無ければ何もできない
中国でデジタル化が進んでいるという情報は日本でも知られていますが、たった数日の旅行でもwechatは必須です。
確かに使いこなせるようになれば便利なのだろうとは思いますが、あまりにもデジタルに最適化しすぎた結果、それが高い参入障壁になっていると思います。
しかもwechatというアプリ自体の動作の信頼性も怪しく、しばしばうまく動かなくなることがありました。
デジタル化が進んだ中国と比較して、いつまでも現金を使う日本は遅れている、と主張する向きもありますが、現金という決済システムは万国共通であり、両替をするだけで自国とほぼ同じ手続きで取引することができます。
それに対して、デジタルは国ごとに仕様が異なり、特に中国のそれは強固な身分証制度と密接に絡んでいるために、中国の身分証を持たない外国人には非常に利用しづらいものになっていると思います。
なお、wechatの使い方に関して役に立った情報をまとめておきます。
wechatとクレジットカードの紐づけ方
バスの乗り方
タクシーの呼び方
箱の中身がスッカスカ
中国の景気が悪いという情報は日本にも伝わっていますが、私がそれを強く感じたのは、お菓子の箱の中身が箱の大きさに対して少ないところです。
特に、空港や駅で売られているお土産用のものは、外箱は以前のように派手でバカでかいにも関わらず、封を開けてみるとスッカスカで、外箱の容積の半分以下のものが多かったです。
これは想像ですが、売上が減少しているのに対処するために、中身を減らして利益を確保しようとしているのではないかと。
だったら箱も小さくすればいいじゃないかとも思うのですが、そこは中国人のメンツ的に見た目を貧相にすることはできないのでしょうか。
空港・駅のチェックが厳重になった?
中国では以前から空港・駅に入る際に荷物検査とボディーチェックを受ける必要がありましたが、現在は以前よりチェックが厳しくなっているように感じました。
中国への思いがないとやってられない
正直言って、今回の旅行では何度も面倒くさいと毒づきました。買い物をしようとするたびに、
「wechatはちゃんと動くだろうか」
「スマホの充電はまだあるだろうか」
と余計なことばかり気にしなければならず、また観光地のチケット購入はオンライン決済がデフォルトとなっている中、人がいるチケット売り場を探して右往左往させられます。
それでもそれなりに旅行を楽しむことができたのは、私が現地の人と多少のコミュニケーションができるのと、なにより中国の文化が好きだという思いがあるためです。
しかし、もはや中国はそういう特別な思いがないと楽しめない場所になってしまったと思います。普通の人が気軽に旅行にいくのは無理でしょう。
というか、私も面倒くさすぎて、当分行きたくありません。