REALITYで作った物語セリフ>剣×ウェイトレス=最強2
【………】
また王子が来てるな…昼はいつも食べに来る…もう常連だな…
女剣士が休みの時も一緒にいるし…
女剣士も、なんだかんだ言って満更でもないようだな…
もう…付き合えよ…
いや…俺は何してるんだ…人の色恋なんてどうでもいい…
それもこれも王子が邪魔なんだ…流石に2人相手は無理だ…女剣士が1人にならないと…
【ナンパ男】
ん?何でこんなところに女剣士が…
もうすぐ昼だぞ…今日は店休みじゃないよな…
あっ!おい!ちょっと待て!何で逃げるんだよ!
くっ逃げられた…何だよ…
はっ!まさか…俺が付きまとうから、休みを変えたのか…
そうだな…よく考えると俺…ストーカーみたいだな…
反省しよう…あいつどこ行くんだ?この方向はギルドか…
またモンスター相手に戦うつもりか…
とりあえずギルドに行ってみるか…
『いらっしゃいませ…』
「おう。また来たぞ!」
『また?』
「いつもの頼む」
『いつもの?』
「おお。そうだよ…何だお前…どうかしたのか?」
『いつものと言われましても…お客様は初めてじゃないですか?』
「えっ…何言ってんだよ…俺だよ…何時も一緒にいるだろうが」
『何時も一緒…誰かと勘違いしてるんじゃないですか?
あなたとは一回しか会った事ないですよ…』
「えっ…」
『変態から助けた時会っただけですよね…
あ〜そういえばお礼がどうとか言ってましたね
それで来てくれたんですか?気にしなくていいですよ』
《…》
『どうしました?』
《何で…》
『えっなんですか?』
《何で分かったんだ。俺の変化は完璧だ》
『変化…ああその姿の事ですか…確かに見た目が前と違いますね…
私は人とあまり接してこなかったので人の顔を覚えるのが苦手なんですよ
だから気で相手を認識してます容姿は気にしないんです』
《気…何だよ…それ…》
「おい!そいつは誰だ!」
『おっ、ナンパ男か、どうしたんだそんな血相変えて…』
「どうしたじゃないだろ!大丈夫か!そいつ俺じゃない…って分かってるのか…」
『ん?このお客さんがお前じゃない?そんなの当たり前だろ…』
「おお…そうか…分かってるならいい…
で、そいつは何なんだ?何で俺の姿をしているんだ?」
『ん?言われてみればナンパ男と似てるな』
「似てるとかの次元じゃないだろ」
『そうか…これは、お客様の変化という魔法らしい』
「変化…固有魔法か…それで目的は何だ?」
『さあ?今変化がどうとか話してる最中だったからな…』
「おいお前黙ってないで話せ!」
《何なんだ…この女剣士…俺の変化を見破るなんて…気…何だよそれ…》
「おいお前…何言ってんだよ…質問に答えろ!」
《うるさいな!透化…》
「何!消えた…これも固有魔法か…」
『ん?消えた…まあ確かに姿は見えなくなったが…気は分かる
店から出るところだ』
「何!分かるのか…って何落ち着いてるんだ!
逃げられるだろ!」
『逃げる?逃げるも何も注文はまだだから、食い逃げじゃないぞ』
「は?食い逃げ…そんな事どうでもいい!あいつは?」
『出ていったぞ…さすがにもう分からないな…』
「くそ!逃げられた!マズイぞ!」
『何をそんなに慌ててるんだ?』
「あいつは俺に化けてたんだぞ…お前は…分かるみたいだが、普通は分からんぞ」
『そうなのか…』
「ああそうだ…それに…ここに来る前にお前の姿をした奴を見かけたんだ…
多分同じ奴だ…俺をお前から遠ざけた…あいつの目的はお前だろうな…」
『そうなのか…私が目的…私に変化していた…
ナンパ男は…あいつと私を間違えたのか…』
「ああ、分からなかった…喋れば分かるかもしれないが、見た目では分からない…
あいつは…誰にでも変化できる…これはかなりヤバいぞ…
今はただ遊んでるみたいだが…
あいつがどこか良くない組織にでも入ったら、それこそ国家転覆さえあり得る…早急に手を打たねば…
今あいつの狙いはお前なんだ…まあ、お前なら大丈夫だろうが気をつけろよ…」
『ああ、分かった』
「まあ、お前はあいつの事が分かるし強いからな…
それより…最近起きてる殺人事件…多分あいつが犯人だ…
目撃者もいるのに犯人は捕まらない…
犯人の姿形は別物なのに手口は全く同じ…そんな事件が多発してる…
あいつの変化なら納得いく…」
『そうか…そんな悪い奴だったのか…
私は大丈夫だがあいつを逃がしてしまってすまない…私もあいつを探そう…
それよりお前…詳しいな…ただのナンパ男じゃないのか…』
「それは…後で話す…お前にも協力してもらう事になるだろう…後で正式に依頼するよ」
『正式?よく分からないが準備ができたら言ってくれ
私ならあいつを見つけられるあいつの気は覚えてるからな』
「そうか。ありがたい…
さっきから気になっていたんだが、その気ってのは何なんだ?」
『ん〜気か…気も魔力も元は同じ生命エネルギーだ
魔力の場合は魔法になるエネルギー
気は体を動かすエネルギー
体に流れる気の量や場所を見て動きが分かるし気をコントロールすれば身体能力の強化が出来る
魔法にも能力強化はあるが効率は気の方がいいぞ』
「へぇ~そうなのか…」
『そう師匠から教わったんだが…正直良くわからない…私は元から出来ていたからな…』
「マジか…凄いなお前…」
『いや、そうでもない…代わりに魔法が使えないんだ』
「何?魔法は誰にでも使えるはずだが…」
『ああ、だが、私は魔力になるエネルギーまで気に変わってるそうだ』
「そうなのか…」
『特異体質とかそんなものじゃない…人為的にそうされたようだ』
「なんでまた…」
『私は赤ん坊の頃森に捨てられていたんだ…普通はモンスターにやられて死ぬはずが
気のおかけでモンスターの攻撃も効かず、ちょっと手を振っただけでモンスターを吹き飛ばしたそうだ
師匠がその光景を見て仰天したと言っていた
師匠の使う剣技も気を使うから、その凄さが分かったと言っていた』
「あ〜確かに…剣聖もなんかそんな事言ってたな…よく覚えてないが…凄いんだな…
それより、お前…捨て子なのか…」
『ああ…何か事情があったのだろうと師匠も言っていた…
生命エネルギーを気に変える術式…私の親が私を死なせない為にやったんだろうって…
こんな術式並みの奴じゃできないから相当な使い手だろうって…』
「それ程の使い手が…余程の事があったって事か…だが赤ん坊を置き去りにするなんて…」
『私は気にしてない…覚えてないからな…
今の私が居るのは師匠が育ててくれたから…それだけでいい』
「そうか…お前…歳はいくつだ…」
『正確な歳は分からないが成人はしてる…』
「ん~そうか…相当な使い手にその赤ん坊か…」
『どうかしたのか?』
「いや…なんでもない…俺はもう行くが気をつけろよ」
『ああ分かった』
【………】
くそ…また王子が邪魔を…
それより…あの女剣士完全に俺の事分かってた…
気だと…そんなもの聞いた事ない…
俺は変化する奴をよく観察して姿形を変えてるが
記憶までは分からない…
だから今まで誰かに変化する事はしなかった…
そいつの知り合いに会うとバレるからな…
今回は王子が離れないから仕方なく変化したが…
そもそもあの女剣士はそれ以前の話だ…
気で誰か分かるなんて目茶苦茶だろ…
俺の楽しみ…復讐を邪魔しやがって…
この国の奴らは大嫌いだ…俺達亜人を差別する…俺の親も殺された…
俺は固有魔法が決まる前だったが…あの時変化の魔法が使えるようになって逃げ切れたんだ…
あれからずっと変化で自分を隠して生きてきた…
俺が俺で生きてく為には変化の力だけじゃ生き残れない…
強くなる為やってきたんだ…ようやくAランク冒険者になって強くなれたと思ったのに…
だから復讐を始めたのに…あいつ等は強いが変化の力で不意をつけば勝てると思っていたが…無理だ…
クソ…潮時か…これからだったのに…
【ナンパ男】
ふぅ〜王には報告したし…後は俺があいつを捕まえる…女剣士にもちゃんと話をしないとな…
女剣士がいないと捕まえられないからな…
女剣士の親…凄腕の術者か…
う〜ん…少し現状を整理するか…
確か第3王妃が凄腕の術者だったんだよな…
平民からの成り上がりで王宮勤めにまで成り上がって王…当時の王子に見初められたって話だ…
まあ、第1、第2王妃は元からの婚約者だから…第3でも凄い…
貴族連中からは良く思われてなかったみたいだ…
俺は第2王妃の息子…俺の母親は他国の姫…政略結婚で手は出せなかったみたいだが…権力は無いに等しい…
第1王妃の権力が絶対的だが…第1王妃には子供がいない
現状では次の王は俺だ…俺の事もよく思ってないだろうが
他国の姫の子だし、王子は俺だけだから迂闊に手を出してこなかった…
俺も目をつけられないように城を抜け出し遊び呆けるダメ王子を装ってきたが…
変化…これが悪用されたら…従わない本物なんか必要ない…
偽物で十分だからな…殺されるかもしれない…
続けよう…第3王妃は亜人討伐戦で娘を人質にとられ一緒に殺されたって話だな…
第3王妃の娘…生きてたら女剣士くらいか…まさかな…
剣聖なら何か知ってるかもしれないな…
第3王妃も知ってるし…気も使えるから今回の件手伝ってもらうかな…
「剣聖いるか?話がある」
❲王子…何かようですか?
王子が来る時はいつも面倒事をもってくるので、あまり聞きたくないですな❳
「まあ、そう言うな…お前は気を使うだろう?
手伝ってほしいんだ…」
❲ほう…残念ながら私は気で人を識別できませんな…
その娘は凄いですな…気の扱いだけで言えば私以上でしょう…
身体強化も私より強いはず…まあ戦えば私が勝つでしょうがな…
剣術では私の方が強い。まだまだ小娘なんぞに負けませんぞ❳
「ハハ…そうか…剣聖は第3王妃を知ってるよな?」
❲第3王妃…もちろん知ってます…何度もお会いして話してますからな…
彼女は凄い術者でした…民衆からの人気も凄かった…
その分第1王妃からは疎まれていましたが…❳
「その女剣士なんだが…」
❲ほう…捨て子でそんな凄い術式が…確かに第3王妃なら出来るでしょう…❳
「そうか…第3王妃は亜人討伐戦で娘と一緒に殺されたんだよな」
❲それは…王子には話しておきましょう…
第3王妃は亜人討伐戦で亜人を殺せなかった…行動不能にするだけでした…そして亜人の子供を逃がした…
亜人と繋がっているという疑いをかけられて死罪になったのです❳
「そうなのか…」
❲もしかしたら、平民出身の彼女には亜人の知り合いがいたのかもしれません…
それに子供のいる身…亜人の子供でも傷つくのを見てられなかったのかもしれませんな❳
「そうだな…」
❲実際のところは…第1王妃がこの気に乗じて第3王妃を殺しにかかったのではないかと思ってます
その娘ごと死刑…第3王妃…は娘と共に逃亡し捕まりそうになったところで、自らの術で塵も残さず燃え尽きた…❳
「何…自らの術…自殺なのか…」
❲しかしこれは、娘を助ける為一芝居うったようですな…
彼女ほどの術士なら逃げ切れたはずですし…
わざと捕まりそうになり娘と共に焼け死んだのを見せるため…
後から調べられないように死体も残らないよう炎で自らを燃やした…❳
「なるほどな…」
❲ですが、第1王妃は第3王妃の死も利用した…第3王妃は国民に人気がありましたから…
亜人に子供を人質に取られなぶり殺された事にして、国民に亜人に対する憎しみの感情を植え付けた…
思惑は成功し、亜人は何もしてない奴隷に至るまで皆殺しになった…❳
「聞いてるだけでも嫌気が差してくる…」
❲そうですな…しかし第3王妃の娘が生きていたとは…
それに兄弟子が…その女剣士の育ての親…
その娘ちゃんと成長してるみたいで良かったですぞ…❳
「ああ、そうだな」
❲兄弟子がいなくなって心配していたのですが…
ちゃんとやっていたんですな…❳
「女剣士を見てれば分かる…ちゃんとしていたみたいだな」
❲そうですな…その女剣士…第3王妃の娘で兄弟子の教えを受けていたとなると…ぜひ戦ってみたいですな…❳
「おい…剣聖…今はそんな状況じゃない…」
❲分かってます… ですが、王子も分かるでしょう?❳
「まあ…分かるっていうか、一度戦ったがな…」
❲何と!人のこと言えないではないですか!
でどうでした?❳
「ああ強かったよ…剣聖…お前と戦ってるみたいだっだ…」
❲先読みですな…兄弟子から教わってるんですから同然です…❳
「俺より強いが…剣聖のが強いだろうな」
❲そうですか…それは光栄ですな…❳
「まあ、実際戦ってみないと分からないがな」
❲それはそうですな!早く戦いたいですな❳
「いや、今は変化の奴を捕まえるのが先だ!」
❲分かってます!さっさと捕まえてその女剣士と戦いましょう❳
「ああ、そうだな…」