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原料製造課のデメリット3選 〜大手製薬メーカーの製造職に約8年勤務した筆者が答えます〜


はじめに


私は入社後の研修期間を経て
原料製造課に配属されました。
配属から退職までに
固形製剤、液剤の医薬品製造に携わって来ました。
医薬品を作る工程や
医薬品の剤系によって全く異なります。
そのため具体的な製造方法を語ると言うより
皆様が気になる事を中心に書いていこうと思います。

今回は原料製造課で働いて感じたデメリットを
3つ紹介致します。



原料製造課のデメリットその1

1つ目は

有給休暇が取りづらい

と言う事です。

会社によってもちろん違うと思いますが、
工場には年間通して
この商品を何ロット作ると生産予定が立てられています。
生産予定に対して最低限必要な人数が大体決まっており
基本的には人件費削減のため最低限の人数を配置し
生産する日が多いため
自分が休みたい日に有給休暇を取得すると言うことが難しい環境にあります。
アルバイトであれば話は別で、事前に申し出れば休暇は取得しやすいと思います。
ですがその分、社員にかかる負担は大きくなります。

原料製造課のデメリットその2


2つ目は

休日出勤が多い

と言う事です。

365日稼働している工場はわかりませんが
土日祝日に工場が停止する職場についてお話ししますと
土日祝はしっかり休めると思われる事も多いと思います。
ですが実際には工場での生産が止まっている期間に
定期的な機械メンテナンスが必要となります。
オーバーホールと呼ばれる機械を一度バラして消耗している部品を一度バラしてから
取り替えて、再度組み立てるようなメンテナンスですと1日〜1週間程度かかります。
このような大掛かりなメンテナンスはGWや夏季休暇を利用して実施されることが多いため
必然的に休日出勤しなくてはならなくなります。
また、医薬品製造の機械には様々な消耗部品やフィルターが使われているため
これらを月に1回等高頻度で点検交換しなくてはいけないため
普段の土曜日も機械メンテナンスで休日出勤しなくてはいけないと言うことが
多々あります。


原料製造課のデメリットその3


3つ目は

身体への負担が大きい

と言う事です。

こちらはメリットにも繋がる事ですが
良くも悪くも20kgを超える重たい原料が多くあるため
若い頃はいいですが長期的に見ると腰や膝を痛める恐れがあると考えます。
現に私も入社後数年で腰を痛めて以来今でも時々腰痛に悩まされております。
また液剤系の医薬品を製造する現場では加熱殺菌する工程が発生するため
100度近い熱湯を扱い、室内が30度を超える環境で製造しなくてはなりません。
また、医薬品のため健康な人の体には害となるような劇薬なども扱うため
常に細心の注意を払う必要があり、危険も伴います。


終わりに

如何でしたでしょうか
少しメリットより長くなってしまいましたが
包み隠さず書いてみました。

とはいえ、医薬品は社会に必要不可欠なものであり
社会貢献度も非常に高いため
やりがいのある仕事であることは間違いありません。
その上でこんなデメリットもあるんだと把握しておけば
イメージと違うといった事が少なく
仕事をする事ができると思いますので
参考になれば幸いです。

ここまで読んで頂き有難う御座いました。

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