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暗闇から生きるヒントを見つけた話


人生27年と7ヶ月目のこと、私はたったの3日で仕事を辞めてしまった。
この職場は自分には合わないという直感的なところもあるし、シフトすら組まれていない組織への不信感もあった。
ただ、今までの自分にはあり得ないことで、自分が1番驚いていた。

8年近く住んでいた関東を離れてから、次の生活拠点を探してみたいという理由で続けてきたお試し移住生活。
勤務先の寮に入っていたから仕事なしでは住む場所もない。仕方ないと、次の仕事が決まるまで実家に戻ることにした。

そこからがどん底の始まりだった。


社会からの孤立


応募はするものの仕事が決まらない。その数は10を超え、その頃には不採用に慣れていく。どんどん気力は削られて、いつの間にか自己嫌悪に変わる。
ろくに就職活動をしてこなかったツケが回ってきたのだと思ったし、社会に殺されると思ってしまう程に精神状態は悪かった。

・無気力
 今まで興味があったものがどうでもよくなる
 睡眠に逃げるようになる
・孤独感と不安
 人に会いたくなくなり、シャットダウン状態
 減るだけの貯金、税金の支払いが重なる経済的ストレス
・PMSによる希死念慮
 今人生が終わっても失う物はないという謎の開き直り

形を変えては繰り返す負の感情と生きる日々を過ごした。
唯一の癒しは愛猫で、無料のアニマルセラピーを受けられたのは救いだったと思う。


怠惰と鬱は紙一重


無気力が続くと、これは怠惰なのか鬱なのかという悩みにもぶち当たる。
私の家族は鬱病を患っていたこともあって、あんたも鬱なんじゃないの?と言われると考えてしまう。

お風呂には入ることができるし、料理もできる。鬱にしてはできることが残っていて、これは怠惰なんだと自分に言い聞かせた。
その事実は自己嫌悪に重なるし、いっそのこと病気のレッテルを貼られる方が気持ちは軽くなるかもしれないとも思った。

そんな悩みを抱える中、鬱=心の病と言うけれど、実際は脳の病であると教わった。考えてみたら確かにそうで、心を作るのは脳だ。
病に分類される境界線は曖昧で、グラデーションみたいらしい。

慣れることは怠惰になる。怠惰になる前に傷ついた脳と一緒に行動する。

この言葉に少し救われて、できないことよりもできることをしていこうと思った。


大人の心のノート


そんなこんなで、とにかく書いた。
私は昔から手帳やノートを持ち歩いては、書き出す癖がある。
悩み、将来のこと、やりたいこと、今できること、色々なことを書き出せるノートを持っている。

「人生最大の病み期について」と題して、文字に書き出すと知らない自分が見えてくるから面白い。

今までの私を保ってきた基礎は、"小さな希望" であった。
〜がしたい、〜に行きたい、それが何ひとつ無くなった時に進む方向も見失ってしまう。
"小さな希望" を持ち続けていた方が、私は生きやすいし、そこに時間の制限をかけるのは生きづらい。

心のノートより

と、こんなふうに書くこともあれば、箇条書きにしたりマインドマップを作ることもある。これを分かりやすくまとめると、

  • 基礎として ''小さな希望'' がある

  • 年齢や時間で制限をかけると精神的ストレスを感じる

  • 〜年後より〜ヶ月後の短期視点をもつ。未来志向<現在志向

といったところに落ち着いた。


理想を持って現実を生きる


〜したいという欲が夢にもなるし、夢を持つことは希望を持つということだと思う。理想だけでは生きられないことを知ってしまった大人は、とても生きづらい。
けれど、理想を現実に混ぜて生きることは可能である。

人生27年目のどん底期、ここからまたスタートしようと思っている。
''小さな希望'' を探し続けて生きる、私がもっと生きやすくなる為に。

「あなたは言うならば不死鳥みたいなのよ、何度でも起き上がるみたいなそんなタフさを持って生まれているはず。本来はね。」
いつだったかそんなことを言った占い師がいたけれど、案外そうかもしれないと思った。

記憶




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