r◉tring 600について(ver.24.11_t)
この記事ではr◉tring社の代名詞でもある600シリーズについてできるだけ細かく説明しています。
しかしr◉tring社がSanford社に買収されてから資料が処分されたそうで図面等があまりなく、正確な年度特定は非常に困難です。そのためこの記事に書かれている年度は参考程度にしてください。
※訂正や資料等ありましたらTwitterのdmまでお越しください(アカウント:@KhronoS_main)
r◉tring600の歴史
独r◉tring社より1989年(※2)からrr500の上位モデルとして発売された製図用mp。rr600の発売によってr◉tring社は大規模な筆記具市場への参入を果たした。真鍮の塊から削り出すことで必要最低限の力で製図できるrr600は1990年代には時代を席巻し、製図用品をr◉tringと呼ぶほど定着していった。しかし90年代後半から2000年代初頭にかけて次世代モデルのnewtonに位置を奪われが、newtonは市場に受け入れられず600に戻る。まさに原点にして頂点。
r◉tring600の価格変化
独r◉tring社から1989年に定価2500円(税抜)で発売されました。一時期2000円になった時期(※1)もありましたが2500円へ戻り2024年現在は3000円となっています。
(※1)参照1と2のブログより2013年より前だと推定できます。
r◉tring600の世代分け
ロットリング600は大きく分けて4つの世代があります。最初期、初期、中期(中期の中に前後期あり)、後期(現行)です。
・最初期
1989年(※2)〜1989年/2500円/0.5mmのmpのみ
シルバーとブラックの2色展開
現在のr◉tring600の原点
<特徴>
・ノック部分の赤い輪がとても細い
・ボディの赤文字が太い
・キャップに誤飲防止穴がついておらず、芯径が刻印されている。
(※2)1989年発売説が超有力(公式が発表しているため)ですが参照3のサイトには1988年後半のカタログに最初期が記載されていたと言う趣旨の記述があるため。
・初期
1989年〜???年(※3)/2500円/mp,bp,trio,fp
シルバーとブラックの2色展開
ほとんど現行品と同じで見分けることは困難
<特徴>
・mpの0.3mm芯の表記が0.3 になっているの(中期からは0.35mm表記へ)
・mpに0.9mmの芯径がある。
・bpが色窓になっている
・スプリング機構搭載
・キャップには誤飲防止穴がついておらず、芯径が刻印されている
mpには従来の0.3、0.5、0.7mmの他に0.9mmもラインナップされていた。(0.9には1.0の芯も使えた)
bpは硬度表示窓の場所に色窓を持っていた。(ロゴの面から順に⬛️🟥🟦🟩の4色)
トリオペンは現行(2020復刻版)とは違い振り子式となっていて、サイズ・重量ともに現行より大きい(重い)
fpは硬度表示窓の場所に字幅が書かれていた。
(※3)参照8より1995年よりも前だということは確定している。
・中期(前期)
1994(※4)〜1995(※5)/2000円/mp,(bp),trio,fp,rbp
シルバーとブラックの2色展開
“いわゆる”旧型モデル(よくメルカリとかにあるやつ)
<特徴>
・軸にロゴが書かれていない
mpの0.9mnが1.0mm表示へ変更(初期までは0.9表記だった)
また、キャップには誤飲防止穴がついておらず、芯径が刻印されている。
おそらくこの時期からrbpがシリーズに加わった。rbpは
初期のbpと同じように色窓を持っていた。
この世代のペンにははLEVENGERモデルがあった(LEVENGERモデルとは米大手ECサイトLEVENGERでのみ販売されていたモデルで、ボディにr◉tringのロゴは無い)
(※4)(※5)参照8より1994〜1995としているが定かではない(2年弱しか発売していない割には流通量が多いと感じるため筆者は懐疑的)ただし、参照9より1995年までということは確定している。
・中期(後期)
1996(※6)〜1996(※7)/?円/mp,(bp),trio,fp,rbp
ー日本国内で販売されていたか不明(国内の資料にはない)ペン
シルバーとブラックの2色展開
芯径すらも表記されていないモデル
基本内容は前期と同じ
この世代にもLEVENGERモデルはあった
(※6)(※7)参照6のサイトより1996〜1996としているがサイトの1998年のカタログにはrr600自体が記載されてない(ニュートンになっている)ため1996〜1997or1996年の1年のみと考えられる。
・後期(現行)
2013〜/2500→3000/mp,bp,trio
シルバーとブラックの他に6色のカラーもある
いわゆるr◉tring600
<特徴>
・最初期〜中期までのどれにも当てはまらない
・販売中
2013年からカタログに登場した復刻版600シリーズ。
最初はmpのみだったが2017年にbp、2020年にtrioも復刻た。(bp、trioは初期の復刻版である)
r◉tring600Goldについて
-現在準備中-
r◉tring Newtonについて
-現在準備中-
協力
Patrick Duncan(@PatrickDuncan67)さん
繆(@8yv_Now)さん
参照
1http://namwo.asablo.jp/blog/2013/01/12/6688599
2https://bungu-talk.jp/archives/rotring600.html
3https://stationery.wiki/Rotring_600
4https://aucfree.com/m/items/t819735937
5https://aucview.aucfan.com/yahoo/j1101878558/
6https://www.rotring.ro/cataloage?en=on
7https://www.rotring.ro/catalog/catalog=3#book5/page112
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