新生日本代表の船出~春に見せた挑戦とそこからの収穫~

 お久しぶりです。北条加蓮Pサッカー部員のkcです。
 さて、白熱したカタールW杯はもちろん、お隣のスポーツである野球のWBCも閉幕し、北半球の日本では体を動かすのにぴったりの季節がやってまいりました。
 北条加蓮Pサッカー部ではいつかフットサルをできたらいいね、という会話もちょこちょこと生まれてきているので、興味があるアイマスPの初心者の方も経験者の方も歓迎しております。
 ゲームアプリ自体はAndoroidとiOS両方のものが出ていますから、北条加蓮Pサッカー部には興味はあるけどアイマスは……という方は新生活にかこつけてアイドルマスターに触れられてみてはいかがでしょうか。当部に所属しているメンバーは様々な経歴でPになったいろいろな人がいますから、きっと話が合うPがいると思いますよ。

 さて、話は変わって本題です。それは本日3/24に新国立競技場で行わましたサッカー日本代表vsウルグアイ代表戦のお話になります。
 実は私kcは野球も好きで、WBC中は他のアイマスPの方と野球トークをしておりました。その中でもやはりスポーツの本業であるサッカーのことは注視していて、「WBCが盛り上がったのだからサッカーも盛り上がってほしいな……」と思っていました。

 ただ結論から申し上げますと、厳しいようですがこの試合はブーイングを送るに相当する試合ではなかったかな、と思っております。その個人的意見をここでは試合展開の解説を含めて説明できれば、と思っておりますのでお付き合いいただけると幸いです。

 まず、今日の新生日本代表のスタメンをフォーメーションから紐解いていきます。

     浅野
三笘   鎌田   堂安
   守田 遠藤
伊藤 瀬古 板倉 菅原
    シュミット

 ここ十数年の日本のスタンダードである4-2-3-1ですね。GKには一番経験のあるシュミット、抜けた長友のところに伊藤、冨安の離脱から瀬古が入り、前線3トップにはカタールW杯で大活躍した三人を入れてきました。この人選は決して悪くなかったかなと思います。

 しかしながら私の意見を言わせてもらえばこの人選、というよりも戦術は結果として失敗だったように思えます。まず日本は今回、前回のW杯で味を占めた3バックの良さであるサイドアタッカーを上げられるところを再現したかったのか、攻める時はボランチの遠藤を最終ラインに下げ疑似3バック体勢を取ってきました。最初の選手交代までの攻撃時の日本代表の臨時布陣は以下の通りかと思います。

     浅野
三笘   鎌田   堂安
 伊藤  守田  菅原
 瀬古  遠藤  板倉
   シュミット

 理想の日本代表の布陣を語るとき、一部のサッカーファンが掲げる3-3-3-1の布陣ですね。個人的にはそのフォーメーションも活かし方次第で化けると思いますし、3-3-3-1の布陣が嫌いというわけではありません。

 しかしながら今日のこのメンバーとその夫人はすこぶる相性が悪かった。これは試合後のテレビ朝日のインタビューで森保監督が仰っていたことなのですが、「今日はサイドバックのビルドアップを変えた」とのことです。これを聞いて私は「ああ、今日に関しては完全に馬鹿なことをしたな」と失礼ながら思ってしまいました。

 確かに今日の両SBはいわゆる偽SBの適性があり、オーバーラップではなくインナーラップをしつつも中盤の枚数を増やしてポゼッションサッカーを仕掛け、カウンターが最適解の時はスピードとテクニックを併せ持った両WGが運び浅野が仕留める、というのが森保監督の思い描いていた試合プランだったと思います。このことに関しては私もプラン自体は悪くないですし、完成すれば完璧な新生日本を見せられることは出来たかと思います。今日の森保監督を褒めるのであれば、そういうレベルの高いプランを自ら提案できる数少ない日本人監督であることを証明したことでしょう。

 ただこれは机上の空論でしかなかった。何故か。それは2列目と3列目の相性にあります。
 WGの三笘と堂安、とりわけ堂安は中に切り込むことで真価を発揮するタイプの現代型のウインガーです。堂安は試合中にも見せた通り最近は絞らずに縦に行き、そこからクロスを放り込むクロッサーとしての側面も最近は見せてきているので、森保監督はそれに期待したのかもしれません。
 しかし、選手というのは困った際、自分の得意なプレーを選択するものです。この試合のWGのプレーは外に逃げるよりも中に切り込むことのほうが多かった気がします。

 そうすると何がまずいのか。今までならSBは外に構えているのでWGが中に切り込むのなら空いた外のスペースに走り込み、相手のDFを困惑させる攻め方ができます。
 だが今日はそれが少なかった。何故か。それは今日のSBが偽SBとして中のほうに位置取りし、インナーラップを仕掛けるのが基本プランだったからです。

 そもそも偽SBというのはハーフスペースと呼ばれる真ん中とサイドの中間、12345の横に並んだ番号でいえば2と4の位置に位置取り、そこから2は123、4は345にたやすくパスを通しやすくすることでポゼッションの優位を取るのが本来の狙いです。
 そこからその位置にいることが守備で優位を取れるとかシューターの数が増やせるとかなどの想像以上のメリットが生まれるのですが、ここでは割愛します。とにかく偽SBというのは位置取りからも明らかなように、サイドからのクロスは諦めるのが基本になります。

 そうなると今日の基本プランはガタガタと音を立てて崩壊するのが見えています。WGと偽SBの上がりが位置的にダブり、相手としては捕まえやすくなります。
 さらにウルグアイの選手も1対1では世界クラスですから、日本の誇る堂安三笘の両選手のドリブルが常に通用するとは限りません。
 そうなった結果、両WGは仕掛けるごとに疲弊しドリブルのキレが無くなります。そうすると日本の攻撃のキーマンは機能不全になり日本は点を獲りにいけなくなる。これが選手交代までに起きていた日本代表の内幕です。結果的に堂安を諦め外に逃げる伊東を入れたことで相手のDFをかく乱させることができ点に繋がりました。それはVARで幻になったPKのシーンでも起きていた出来事です。それはもちろん、自らが切り込むというよりは自分が周りを活かすことが上手い上田の功績も認めなくてはいけません(ただ、私はマリノスサポーターなので西村のゴールを一番褒めたいのですが……笑)。

 とにかく森保監督は選手交代が相も変わらず上手な監督ということは日本中に示せたのではないでしょうか。今日の試合の収穫としては

・選手間の連携からの囮の動きが日本の隠れた生命線であることがわかった
・世界を驚かせた選手でも単体ではまだまだ常に通用しない
・まだ経験不足ゆえ世界のトップには通用しない選手が一定数いる(経験すれば覚醒できるとは思います)

ということでしょうか。今回は前回ほどはふざけませんでしたが、こういう人間も北条加蓮Pサッカー部にはいてみんなサッカーが大好きなんだよ~、ということを感じてくれたら嬉しいです。それでは。

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