『現代版ふるさとの菓子』トラウベンシュトゥルーデル
トラウベンシュトゥルーデル。舌を噛みそうになるこの名前。お気に入りのにしむら珈琲の新メニューです。いつものオペラにしようかとも迷いましたが、期間限定の強みと何より一緒に盛られているクリームに負けてしまいました。注文に際しては噛まないように何回か練習してからホールスタッフを呼び、「え〜、コーヒーと、トラウベンシュトゥルーデルを」。キマった。
この長い名前のケーキ、「トラウベン」がドイツ語でブドウの意味で、「シュトゥルーデル」は薄く焼いた生地に果物などを巻き込んだものをいうんだそうです。メニューの説明書きには「極薄生地で旬の葡萄を巻いて焼き上げたリースリングワインのクリームとお召し上がり頂きます。」······また分かんない名前が出てきましたね。リースリングワインというのは「リースリング」という品種の葡萄を使った白ワインのことだそうで、華やかでほんのり甘い香りが特徴なんだとか。それをあのたっぷりのクリームに使っているとなると期待も高まります。ワインを使ったケーキなんて珍しいですね。
さてテーブルに運ばれてくると、フォークとナイフが一緒に来ました。なるほど、そういう食べ方なのね、分かりました。薄焼き生地とはいえ一番下はタルトのようにちょっと固めなのでナイフが必要なんですね。一口切って口に運ぶと、薄い生地が熟した葡萄の甘みを引き立てています。葡萄はシロップやお酒に漬け込んである訳ではなくそのまま使っているようです。クリームは甘みを主張しすぎないほどよい風合いで薄焼き生地によく合います。葡萄、生地、クリームの均整の取れた上品な甘さのスイーツでした。
「トラウベンシュトゥルーデル」。この名前が覚えられず、これを書いてるときも何回も見直しています。次行くまでには覚えていられるでしょうか······自信ないなぁ。
独逸語は分かんないけど葡萄甘し
拙句