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インスタントの中のインスタント

バックパッカーたるもの節約は必須である。東南アジアでは、安上がりのチャーハンを食らう。インドでは屋台のカレーをむさぼる。はしごする。ロシアでは、異様にデカくて、かたいパンを主食とする。フィンランドではスーパーで、サラミとバケットを食べ続ける。食生活はおかげでガタガタに、時には朝飯を抜く。そんなよくわからんものを1ヶ月以上食べるのは非常に辛い。腹も壊すこともあるし、便秘っぽくなることさえある。海外では言語よりも食事に苦労することが多いと感じる。ロシアでは英語が通じなさすぎて、トイレの場所がわからず、漏らしそうになったものだが。
日本食が食べたい、そう思い始めると本当にキツくなってくる。そこでチューブ状の味噌を持っていくようにした。お湯とその味噌で味噌汁を作ってしまおうと考えた。しかし、旅に出て気がついた、本当に極限の時に、お湯がある場所になんかいないのだ。寒いバスロータリーで野宿していたり、夜行列車を待っていたりするのである。
チューブ状の味噌を吸い、ペットボトルの水で追い、口の中で味噌汁を作った。ぜひやってみてほしい。美味しくはない。

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