さかさまの旅「どこかにビューン」活用記【後編】
ここまでの話
4月中旬に休みはあれど先立つもののないkhkmania氏(59)は嫁氏の了解を無理やり取り付け、ポイント利用で春まだ浅い米沢へ一泊二日の貧乏旅行に出るのでした
前編をアップしてからもうすぐ5か月が過ぎようとしていますwww
今回も歴史に残る「迷旅行」になりました
4月11日(木)東京6:12 つばさ121号
人はなぜ遊びに行く日の前日は寝られないのに、当日はスッキリと起きられるのでしょうか
というわけで、朝もはよから起き出して前日に詰め込んだカバンを携え、家人を起こさないよう静かに家を出ました
【どこかにビューン】から受けた指令は
「東京6:12 つばさ121号に乗れ」でした
いいですよ、ちょっと早いけど おときゅうパスで北海道行くときは6:00の「はやて」ですもんね 余裕です
いつもはバタバタとキオスク(Newdaysな)でビールとさきいかを買い込んで乗車するのが常ですが、今日は30分前に東京に着きました
朝マックイワシてモバイルスイカにタッチ入場し、20番線ホームに上がると21番線には上越新幹線の始発「とき301号」が出発を待っています
さて、20番線はつば、 えっ!ナニコレ
まさかのE2系リバイバル塗装編成がいます!
今回の旅が幸運のもとに運ばれることを確信させるようなハプニングです
てっきり引退したものとおもってました
車内の照明もついておらずドアも開かず客扱いのない模様、回送でしょうか?
自分の乗車する列車の時間が迫っていることも忘れ、「回送が出た後に遅れてつばさが入線するだろう」と写真を撮りまくっていたところ
「まもなくつばさ121号が発車致します」のアナウンスが???
なにそれ?どこから??
「つばさ121号は前寄り11号車から17号車です お急ぎご乗車下さい」
プチパニックに襲われたのち、事の重大さがわかりました
つばさ121号は11号車から17号車が客扱い 本日は後ろに10両編成を併結しての運行です 先頭写真が撮りたくて車端部にいる自分が乗る列車は250m先に停まっています 走れっ!
「どこかにビューン」の切符は救済措置がありません
乗り遅れたら自腹、それだけは避けたい 必死の思いでなんとか走り切り無事指定の席に腰掛けたとき、安堵と呼吸不全と筋肉痛に一気に襲われました 何が幸運のもとに運ばれるやねん!
またいつものような悲惨な旅行になる予感満載で定刻、6:12
つばさ121号は新庄に向け出発しました(マギラワシイワ!)
さて、「ホームダッシュ」が済んだ後はお約束の時間です♪
今日はチューハイな気分、頂きます
つばさ121号は快晴の山々を遠くに臨みながら一路米沢に向かいます
宇都宮を過ぎたころからちらほらと桜が咲いているのが見えました
もしかして山形でも桜が観られる?
なんせこの2日は夏日が予想されていますし、3月に足踏みしていた季節が一気に進む予感です
7:44福島に着きました
出発定刻7:48ですが、在来線の接続を取るようで少し長めの停車時間がアナウンスされています
ここでE2系リバイバル編成とお別れです
手短に離合シーンを撮影し車内に戻るとき、ホームに車掌さんがいたので
「後ろについてるのなんなんすか?」とたずねたら
「あ、昨日オーバーランしたやつなんです」
と、スゴイネタを頂戴しました
たしか先月も福島でオーバーラン事案、ありましたよね
真相は闇の中ですが、現物を拝めてよかったです♪
4月11日 8:21 米沢駅
天下の急峻、板谷峠を補機もなく駆け上がり(あたりまえ)つばさは米沢につきました
去年の6月、嫁氏と来てますので、デジャビュのようですW
あの時はレンタカーを駆って蔵王から仙台に抜けましたが、今回はスローな旅ですので市内散策に出かけます
米沢の観光名所と言えばもちろん「鷹山神社」ですが、去年行ってますし、1度行けば5年は持ちそうでしたので「東光酒造資料館」https://www.sake-toko.co.jp/sakagura/を目指します
オープンは9時ですのでぶらぶら歩いてちょうどよいころに着くでしょう
帰りは駅に戻らず米坂線の南米沢から今泉、山形鉄道で荒砥を目指します
東光酒造資料館を目指すのであれば広い道沿いに歩いたほうが早く、わかりやすいのですが、最上川の土手に水仙が咲いていてきれいなので横道にそれました
土手の斜面にへばりついて撮影していると地元の方が「きれいにさいてるでしょ、もうすぐ桜もさくんだけどねぇ」と声をかけてくれました
道路の向こうは桜並木ですね、言われて気が付きました 残念!
土手を降りて酒造資料館にちょうど9時に着きました
下心ミエミエですねw
もちろん酒造りのプロセスにはいささかの興味もなく、気になるのはプロダクツのほうですw
鉄撮りの予定がない旅ですので、呑むか・食うか・(風呂に)入るか・寝るかしかありません
朝から開いてる飲み屋さんもないしね(不謹慎)で、300円の入場券を購入し入場しました
さて、ひとめぐりして試飲会場にやって来ました
なにやら机上には日本と台湾の旗が VIP来店か!?
まあ、お構いなしに隣接する直営店の戸を叩きます
直営店ですので「どのお酒が得」か、販売している商品を見ればすぐわかりますが、普通のやつが美味しかったです
買って帰りたかったけど家に着くまで空になりそうだったのでやめました
ごちそうさまでした♪ お酒買わなくてごめんなさい<m(__)m>
南米沢 10:33 米坂線7149D
ほろ酔い気分で20分ほど歩き、南米沢の駅に着きました
名前の通り米坂線は米沢から新潟県の坂町を結ぶローカル線です
しかし残念ながら訪問時の2024年4月は水害で線路が寸断され、米沢側からは途中の今泉までしか鉄路の運用はありません
終点の坂町までは代行バスが襷を繋ぎます
厳しい経営状況だと承知していますが、いつかまた只見線のように復活してほしいものですね
待つことほどなく今泉行きがやって来ました
車内はそこそこ混んでいますが、立ち客がいるわけではありません
主に通学が使命の線区なのでしょうね
20分ほど乗車し10:58 今泉駅に到着します
いつか通しで乗りたいですね
ここから山形鉄道に乗り換え終点の荒砥を目指します
山形鉄道は赤湯から荒砥の30.5Kmを結ぶ第三セクターの会社です
旧国鉄長井線からの転身で今も頑張って地元の方の足を支えています
この駅は「鉄道旅行記の神様」宮脇俊三先生が玉音放送を聞いたとされる場所で有名ですね
11:09 荒砥行き207D 山形鉄道オリジナルカラーのYR-880形がやってきました こちらも通学路線のためか、無念のロングシートです
2両編成の車内はなかなかの混みようでどうやらツアー客のみなさまがご乗車の模様です
車内では流ちょうに山形弁を話す女性のアテンダントさんが、絶妙のタイミングで沿線の話をしています
ツアーの皆様はロングシートから体をヒネリながら、車窓の風景を楽しんでいました
自分はおこぼれを預かり、短い時間ですが楽しい時間を過ごすことができました
ありがとうございます♪
荒砥11:40 ランチタイム♪
荒砥に着きました
ツアー客の皆様は待ち構えたバスでとこかに旅立たれました
よい旅を(*´▽`*)ノ
はるばる故郷から離れた初訪の街「荒砥」に降り立ちます
何にもない感じw
なんでも長井線はこの荒砥から左沢線の終点左沢を目指す予定があったようです もし完成していたら、山形環状線ができていたかもしれませんねw
今日のランチは駅近の「紅五郎」さんで頂くことにしました
https://www.instagram.com/benigoro_0238879800?utm_medium=copy_link
途中、桜に吸い寄せられ寄り道をしました
桜、結構咲いてますね きれいでした
ほどなく昼食会場に到着です
予約した名前を告げるとお座敷に通されました
さて、何にしましょう♪
まずはコレですよねw
あたたかいなめこそばをいただきました
美味しかったです ごちそうさまでした♪
さて、おなかもいっぱいになったので、散歩再開です
駅からすぐの場所、鉄道をオーバークロスする道路沿いから撮影します
桜は残念ながら五分咲きでしょうか?
後ろに見える背の低いトラス鉄橋は明治20年、東海道線木曽川に架橋されたものをかの地に移設されたとされ、現存する日本最古の鉄道トラス橋ともいわれています(諸説あり)
これがキハ20やC11だったらと思いますが、いい記念になりました
しかし信号機や電線の処理が雑ですねw よい子のみなさんはもう少し右から撮りましょう♪
荒砥13:24 214D
ふーーっ 駅までダッシュでなんとか間に合いました
列車は定刻、赤湯に向かって出発しました このまま赤湯から本日の宿がある山形まで行ってもいいのですが、フリー切符で乗り降り自由な身分ですから、2駅目の鮎貝駅で途中下車します✨
線路端で目に入ったのが丈の低い桜の群れ
そういえば先ほどのアテンダントさんが「啓翁桜(けいおうさくら)」のことを説明していましたね
縁起物として正月に咲くよう育てているこのエリアの名産物とのこと
きれいですね
そんな早咲きの桜と水仙を絡めてパシャ♪
北国の春近し!
無事に撮影も終了し、あとは赤湯経由で山形を目指します
Maasのフリー切符、結構お得ですね
山形鉄道のもう一つの終点、赤湯で奥羽本線に乗り換え山形には16:17に着きました
山形の夜
さて、まだ日は高いのですが、夕食を17時に予約している都合上、ホテルに向かい旅装を解くとしましょうか
今日の宿は山形七日町ワシントンホテルです 駅からは徒歩21分と離れていますが、
1)大浴場があること
2)夕食会場や繁華街に近いことw
3)そして何より”安い”こと(大切)
1泊6000円でした このくらいがうれしいですね
さて、時間も迫ってきたので大浴場に入浴というわけにもいかずシャワーをあびて部屋を出ます
昭和の面影が残る七日町花小路に店を構える「おまつ」さんで鳥たたき鍋をいただきました
https://tabelog.com/yamagata/A0601/A060101/6003006/
まずはビールでのどを潤します うまいんだな、コレがw
お鍋は若い仲居さんが作ってくれます まだ自分しか客の居ない店内、なんだか照れますねぇ
完成です\(^O^)/たたき(鳥)も美味しいのですが野菜やあげも美味しく大満足 この一品でおなか一杯になりました いろいろ美味しそうなメニューがあったのですが、残念ながら店をでることにしました
入店時には自分一人でしたが、店をでるころには満席 予約必須の人気店でした ごちそうさまでした♪
会計の際に女将から
桜はご覧になりましたか?お城の桜が見頃ですよ
と教えていただいたので、ほろ酔いで山形城址「霞城公園」に向かいます
吞み出しが早かったからまだうっすらと空が明るい中、桜が満開の霞城公園に到着 なかなかの人出ですが目黒川にはくらべるまでもありません
満開の桜をめでながら石垣の上を歩きます
桜、いいですね
気が付けば宿とは離れた山形駅の裏手まであるいていました
せっかく山形まできたら、一杯飲んで帰りましょう もちろん日本酒を・・・
こちらの名店、あまりにも酒種が多く決めかねていると、マスターが優しくアドバイスをしてくれます
「どんなお酒がおこのみですか?」
「いや、本醸造とか」
「本醸造か、辛口?スッキリ系?」
「いえ、そうでもないんです おりがらみで微発泡の・・・」
「・・・」
優柔不断な客なのでマスターもお勧めを出しあぐねてしまいます
結局十四代の飲み比べをお願いしましたw 出てきてびっくり すごいお歴々です
東京で飲んだらいくらなんだよ、つーか呑めないし
4000円ぐらいだったと思います いい思い出ができました
マスターは酒類全般に造詣が深く、こちらも早い時間で自分しか客がいなかったのでいろいろ日本酒のことを教えていただきました
山形のみならず日本中の銘酒をご教示頂いたのですが、残念ながら酔いが深く、すべて山形の宵に沈めてきてしまいました メモ取るべきでしたね
最後に「甘くない微発泡」のリクエストにお応えいただき、上喜元のにごりをいただきました
これは khkmania 2024年ウマシュ1グランプリ未だに1位です(9月現在)
さて、ホテルに帰りますか
お会計は明瞭で、メニューの金額を足したものでした
日本酒好きの皆様、山形出張の際は来店のご検討を いいネタが入ること請け合いです♪
今日はここまで タクシーで帰ります
翌日も書こうと思いましたが【後編】はここまで!
駄文お付き合いありがとうございました
次回 おったまげー!の【失意完結編】につづきます
上梓は2025年でしょうかwww