がうぐる ガチ考察

着ぐるみイベントの度にTwitter(現X・以下Twitter)で話題になるキーワード「がうぐる」。卒論から逃げている理系学生が調査を行った。

まとめ

「がうぐる」はかつて着ぐるみ界隈で秘匿されながら使われた語で、それが口伝てに曖昧なまま伝わるうちに様々な意味を持った語であると予想する。
最も用例の多い狭義の「がうぐるする」とは「着ぐるみを着用した状態の人物を強引に仰向けに寝かせ、性的な嫌がらせをすること」、転じて広義の「がうぐるする」とは、「dasi (だし)が行う行動全て」または「性的な行為全般」であると結論付けた。

dasi (だし)による不十分な攪乱

GoogleやTwitter等で「がうぐる」について検索をかけると、必ずと言っていいほどヒットするのがこのユーザだ。

https://twitter.com/dasi_gaji/status/1732443219320082608

dasi (だし)。多数の着ぐるみを所持している着ぐるみ界隈の有名人物。「がうぐる」の起源について投稿しているユーザでもある。過去には以下のようなまとめページも作られている。

このまとめの最後に位置しているモーメント(残念ながら現在見ることができないが恐らくはこのまとめに載っているような投稿をまとめている)について、投稿者dasi (だし)は以下のような説明をしている。

混乱させて煙に巻くため。
しかし、彼の投稿は「がうぐる」についての情報を知った上で見ることを想定して書かれていることが容易に想像される。知らずに見ても全く面白くないからである。そのため、「知らない人を混乱させるためのウソ」というより、むしろ「がうぐるを知っているユーザ内で楽しむための、事実を織り交ぜた冗談」として投稿していることが推察される。ネタに走った結果として、様々な矛盾する説の共通点がむしろ浮き彫りになる。攪乱しようという悪意はもはや感じられない。なお、Twitter仕様変更等により内容が表示されなくなることを防ぐため、以下はスクリーンショットにて内容を示していく。

彼の投稿から推察される事実は以下の4つだ。順に根拠を述べる。

  1. 公序良俗に反する。

  2. 行為を行う集団に着ぐるみ着用者を含む。

  3. 基本的に同意を得ないか、得ても建前上は強引に行われるものである。

  4. 行う空間は冷えていることが望ましい。

1. 公序良俗に反する

「がうぐる」の意味が着ぐるみ界隈外に秘匿されることがよしとされていること自体、その行動に何らかの秘匿性が求められることを示していると言える。また、以下の投稿に対するdasi (だし)のフォロワーの反応も、それと矛盾しない。

公序良俗に反するという投稿

2. 行為を行う集団に着ぐるみ着用者を含む

これは、以下の投稿及びそれに関する反応から推察した。

寝ている人に着ぐるみヘッドを被せることにより成立するという投稿
着ぐるみを着用していない人に着ぐるみを被せる事案があるという投稿

3. 基本的に同意を得ないか、得ても建前上は強引に行われるもの

これは以下の投稿から推察した。

されるがまま押し倒されることを推奨する投稿
同意を得るものは「がうぐる」とは呼ばない可能性があるという投稿

このほかにも頻繁に大外刈りというキーワードが登場するほか、運動ができることによりがうぐるが容易になる旨の投稿が散見される。また、以下は「着ぐるみを着た状態での体術を学ぶ」ことに関するツリーである。

着ぐるみ着用時に襲われるシチュエーションが短期的に「がうぐる」に繋がるとする投稿

これらにより、加害者側が体術を得ており、被害者側が体術を得ていないマーシャルアーツ的不釣り合い状態にあることが望ましいとわかる。これは獣人の生態や造形自体ではなく、「野性的」「獣のような」という形容が似合うようなキャラクターや人物がよしとされるケモナー界隈において「がうぐる」が一定の人気を得ていることと矛盾しない。

4. 行う空間は冷えていることが望ましい

これは、以下から推察した。

「がうぐる」の起源を捏造するツリーのオチの部分。部屋が冷えているという証言がある。
気温が低いと「がうぐる」しやすいという投稿

がうぐるについて詮索すると頻繁に登場するキーワード、「冷房」。着ぐるみを着用して活動するなら、そもそも部屋が冷えていないと体温が上がりすぎて苦しくなることが容易に想像される。何らかの運動を伴うかどうかはともなくとして、「がうぐる」における着ぐるみ着用者の健康を気遣ったものであろう。

dasi (だし)というユーザにより、確実性は低いものの、多くの情報が得られた。もちろん、彼が攪乱を目的としていることを公言している以上、更なる証言が必要となる。

他の証言と、行われる行為の詳細

dasi (だし)の周囲のみでみられる?

大外刈りの話などから、着ぐるみが仰向けにされることが重要であることが伺える。もう少しTwitter検索を続けると、次々と証言が出てくる。

被害者の声
被害者の声
目撃者の声

これらはいずれも、dasi (だし)によって着ぐるみキャラクターに対する「がうぐる」が行われたことを証言するものである。しかし、いずれもdasi (だし)の周囲からの情報に留まっており、それ以外の人物によって「がうぐる」が行われたという情報は限られている。

がうぐるをしたがる人物
がうぐるをしたがる人物

上記はいずれもdasi (だし)のフォロワーであり、これによって、そもそも「がうぐる」自体がそれほど知名度の高い単語ではないことがわかる。また、多義語化しているという指摘や、誰に聞いても「がうぐるはがうぐる」と言われる、等の投稿も散見される。

追求を諦める声も

死語になっているという指摘
都市伝説であるとする投稿
「がうぐる」が何か聞かれても答えない空中リプライ

ここで、がうぐるが着ぐるみ界隈内部でも「死語」もしくは「追及しても仕方のないもの」として諦められていることが推察される。

dasi (だし)の周りではdasi (だし)の専売特許?

一方、dasi (だし)の周りでは様子が異なる。

こちらはクエストによるブラウザゲームの紹介動画である。dasi (だし)の古参キャラクターである「がじろー」に、相手に対する攻撃と自身の回復を同時に行う技として「がうぐる」が実装されている。

なんだかんだいいものという指摘

このあたりでは「がうぐる」が一般名詞的に定義されているのではなく、dasi (だし)の専売として扱われていることが見て取れる。そのため、何かと情報を出しているdasi (だし)が本丸であり、dasi (だし)の家の一室が「がうぐる部屋」と呼ばれているほか、dasi (だし)による着ぐるみへの絡み全般が「がうぐる」として楽しまれている様子も見られる。

このヒントとなりそうなのが、以下に示すdasi (だし)による2015年の投稿である。

「がうぐる」の原型であると予想される「がうがうぐるる」

要するに、過去にdasi (だし)が「がうがうぐるる」を口癖としており、また着ぐるみ界隈の重鎮として新規参入に対しマーシャルアーツを活かした性的な暴力行為を行っていたため、着ぐるみに対して性的な暴力行為を行うことがやがて「がうぐるする」と言われるようになったのではないか、と予想する。

時代とともに用法が広がる

語感のよさから「がうぐる」が広まると、まずdasi (だし)と着ぐるみの絡み全般が「がうぐる」と呼ばれるようになっていったことが予想される。

dasi (だし)が着ぐるみを愛でる様子を「がうぐる」と称する様子

さらに、原義がかなり際どい意味であることから、裏の意味として、公序良俗に反する行動全般をがうぐるとするような用法が着ぐるみ界隈ひいてはケモナー界隈にも広がったと考えられる。

「がうぐる」が「ゲイセックス」として用いられている様子
「がうぐる」が「セックス」として用いられているという投稿

結論

めっちゃ内輪ネタだったし、そんなに面白くなかった。

おまけ

筆者はケモナー界隈と親交があるため、着ぐるみと絡んでいる知人等に声をかけたが、基本的にごまかされたか、知らないと言われた。しかし、一部「着ぐるみ勢が着ぐるみを脱いで性行為をすること」という情報も得られた。これは語義が広がったあとの用法として矛盾しない。また、「着ぐるみ界隈人により"実演"された」という声もあった。挙げられていた人物はdasi (だし)ではないため、これは単純に性的な行為を行ったという意味か、もしくは着ぐるみヘッドを被せられてから性的な行為に及ばれたという意味のいずれかであることが予想される。いずれも「がうぐる」の用法として矛盾しない。

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