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2000年 ポルト・リスボンの旅
2度目のポルトガル旅行は、インターネットの掲示板で知り合った友人、Aさんたちの呼びかけで、ポルトでオフ会をしようということになって実現しました。記事はつれあいのメモをもとに書いてみました。
6月24日(土)聖ジョアン祭のポルト
空港で両替したあとタクシーでホテルまで向かった。途中、車の渋滞にまきこまれそうになったので、Uターンして迂回。おそらく祭のパレードの影響だろうと思った。宿泊予定のホテル前のバターリャ広場前からパレードは出発していた。
降ろされたところからホテルに行くには行列を横切らないといけない。仕方がないので、しばらくパレードを見物していた。誰かが、私たちの様子を見て、ホテルに行くならパレードの出発するあたりから横切るとよい、 みたいなことを身振りも交えて言った、ような気がした。なので、ちょっと移動して、切れ目をみはからって横断し、無事ホテルに入ることが出来た。
ホテルの窓から、パレードの行列が見えたので、近くで見たいと思い、出かけることにした。軽快な音楽にあわせ、リズミカルにからだを動かしてる若者。なんだか私まで踊りだしたくなった。
この夜は、とても暑かったのでのどがカラカラ。露店がでてたので、ミネラルウォーターを探したが売っていない。 パン、ポップコーン、それに日本で流行しているピカチューの人形みたいなのは売られていたのに、、、。
人の流れにまかせ歩いていったのはいいが、暗い夜のこと、それに地図も持っていかなかったので、 ホテルに戻る道がわからなくなり、何回か同じところを行ったり来たり。でも、なんとか帰れたけど。
水は、ホテルのフロントで入手。パステラリアなどに入ればよかったのだが、人が多かったし、 まだちょっと気後れして、入る元気がなかった。
6月25日(日)ポルト散策 オフ会
朝早く04:30に目が覚める。
彼はいつものごとく早々とものを片付けはじめている。 私は5時起床。6時半に朝食に行ったが、日曜日のためかまだ準備されていなかった。
朝食は、少し待ってからAさんご夫妻と合流し一緒に食べる。彼らはひとあし早くヴィアナ・ド・カステロへ出発とのこと。 我々は8:45ホテル出発。
地図を便りにサンベント駅へ。駅の待合室の壁のアズレージョが青のタイルときれいな色を使ったタイルで描かれていた。 駅の前には露店が出ていた。
ドンルイス1世橋(エッフェルの弟子が作った)の上段を歩いて渡ることにした。 風が吹き付けてくるし、橋が高いので下をのぞくと足がすくみそうになる。 私は以前より高いところが恐くなくなった。歳とともに、鈍感になったのかしら。
ノッサ・セニョーラ・ド・ピラール修道院からドウロ河、ポルトの街の景色を眺める。太陽の光線の加減でちょうど影が出来て街全体がくっきりきれいに見えた。
11時、船に乗って、ドウロ河をクルージング。その前にトイレをさがすが見つからず、プレハブのパステラリアの店員に「トイレを貸してください」と書いた単語カードを見せてWCに案内してもらった。(ヤッタね)
露店にあった果物、ラランジャと水を買う。船の上では日差しが強くて日焼けが気になった。欧米の人たちは日焼けに対しては無防備なようだ。
ホテルの近くのトロピカルというパステラリア(地下はレストランになっていた?)で昼食をとる。パン、コーヒー、たらのコロッケ。
(注;このあと、クレリゴスの塔に登ったはずだが、連れのメモには書いてなかった。塔の上からは、大西洋まで見渡せて、印象に残っていないはずはないのだが)
ホテルにもどり30分ほどシエスタ。
18時30分、ホテルのロビーでオフ会参加のAさんご夫妻、Nさんと落ち合う。ホテルのすぐ隣のパステラリア「トロピカル」でコーヒーなど飲んでから、「アバディア・ド・ポルト」へ。
まずはヴィーニョ・ベルデで乾杯。次々と注文したのは以下のとおり…
カンジャ(鶏肉と米のスープ) ソパ・デ・レグーメス(野菜スープ)
いわしの塩焼き アロース・デ・タンボリル(あんこうのリゾット)
トリパス メロンと生ハム アイスクリーム
彼が途中で貧血気味で気分が悪くなる。しばらく私のひざ枕で横になってもらった。
私が話に夢中になってて彼の体調の悪さに気が着いてあげられなかったことを反省。 ホテルに着いてからも調子悪く、熱37℃。なかなか寝付けない様子だった。
明日はのんびり無理せずでかけよう。調子が悪いときはホテルにいようと思った。
6月26日(月)ポルト散策
彼、まだ調子が悪そうで、昨夜はなかなか眠れない様子だった。7時半頃起床。コインブラに行く予定だったが、まだ熱が37℃くらいあり、つらそうなので午前中はホテルにいることにする。
10時半頃、ポルトの街の散策に出かける。サンベント駅で翌日のリスボン行きの列車のチケットを買う。
郵便局を探し、日本へはがきを出す。市庁舎の付近を散歩。観光インフォメーションで地図をもらう。
ポリャオン市場は、お昼近くだったので鮮魚はほとんど見られなかった。花屋がたくさんあった。花束は「リスボンおじさんひねくれガイド」に書いてあった様に、扇形にまとめて透明なラップがかけてあった。いちごと洋梨、青りんごを買う。
パステラリアでパステイス・デ・ナタを2個買う。
昨日行ったスーパーへ行って、水とハーブティーのティーバッグなどを買う。
ホテルへ帰ってから市場で買った果物などで軽く食事をとる。日本から持ってきたお菓子(非常食)なども食べる。彼は本格的に眠りたいというので、私も寝ることにするが、ホテル前の工事のうるさい音に目をさます。彼の調子はあいかわらず。今日は休息日にしよう。
6月27日(火)ポルトからリスボンへ
朝、雨が降っていた。昨日いっぱい寝たのに彼より遅く起きた。彼の調子は回復してきたようなのでほっとした。
9時半頃、ホテルを出て本屋と雑貨屋に行く。彼は辞書、私は小さな料理の本を買う。
歴史のある本屋「リブラリオ・レロ・イ・イルマオン」に入る。本がたくさんあるのに驚いたが、それよりも室内のインテリア(明り取りの天井、窓、階段の手すり・・etc)が昔ながらのもので重みを感じさせられた。この本屋さんのことを紹介してある英語の本を買った。
12時前にホテルをチェックアウト。Aさんおすすめのタコ料理を出してくれるレストラン「カーザ・アレイジョ」までタクシーで行く。聞いてはいたが、たしかにレストランには見えない。タクシーの運転手が、場所がわからなくて無線で聞こうとしていたが、彼が建物にレストランの名前が書かれているのを見つけたので分かった。入り口も分かりにくかった。
タコのてんぷらとタコご飯を頼んだ。量は多いと思ったが食べてみたら、それがとてもおいしい。やわらかくて、「これがタコなの」と思ってしまった。デザートはNさんがオフ会で頼んでいたフルーツサラダを頼んだ。
カンパニア駅より14:05発のアルファに乗る。リスボンのサンタ・アポローニャ駅に17:20到着。ホテルまでタクシーで行く。街の中心から離れており、食べ物の買い出しが出来なかった。
6月28日(水)リスボン散策 メル友宅訪問
地下鉄に乗ってエドゥアルド7世公園に行く。昨年、この近くのホテルに泊まりながら見ないでしまったのだ。うす曇りの日なのに緩い坂道を登っていくうちに、うっすらと汗をかきはじめる。
展望台からの眺めはすばらしい。はるか向こうにテージョ河、左側にサン・ジョルジュ城。 晴れていれば最高なのに残念。6月に咲く花、紫色のジャカランタの花はもうほとんど散っていた。 わずかに咲き残っている花の色は、私の期待どおりのうす紫色。ここが一面に紫に咲いているに頃もう一度来て見たいと思うが。。。。
地下鉄でロッシオへ。バスでアズレージョ美術館に行こうと思ったが、バス停の位置がわからなかったのでタクシーで行く。 場所はちょっと離れた不便なところ。様々なアズレージョが飾られていた。
帰りはバスに乗ってカイス・ド・ソドレ駅へ。時間があったので、市電にとび乗ってベレンへ行く。ベレンでめざすはベレンのお菓子屋。あのおいしいパステイス・デ・ナタを2個も食べた。 昨年は買うときも並んでやっと買えたのに、今回は中のテーブルもすいていて、すぐ座れた。 トイレに行くときに中のほうを覗いてびっくり。中はもっと広くて、なんとお客さんがそちらにいっぱ~い!
列車に乗ってパソ・デ・アルコスへ。このときもキップを買うのに一苦労。巻売機の使い方がわからない。駅員に聞こうと思っても、長電話中でいっこうに終わりそうに無い。仕方がないのでトライしてみたら、大丈夫うまく買えた。
ベレンからの電車に、地元の悪ガキたちが乗り込んできた。 電車が走っているのに自動ドアを閉まらないようにして走向中も開けたままにしていたり、 停車したときにドアの外側にふざけて身をのりだして、そのまま電車が動き始めたりして、ちょっと驚かされた。
駅から、メールの道案内のとおりにミニーノさんのご主人のクリニックへ行く。ミニーノさんは、ハンドルネームで、日本でブラジル人男性と結婚されてポルトガルに移住した女性。一人息子をミニーノと呼んでいて、それをハンドルネームにしたとか。そのミニーノ坊やが出迎えてくれる。 とってもかわいい。
ミニーノさんたちと一緒にテージョ河の近くの公園まで散歩。公園の白い喫茶店のカフェテラスでお茶を飲む。 だんだん晴れてテージョ河がまっさおでとてもきれい。
彼はクリニックでサッカーのフランス対ポルトガルの試合の観戦。 私はミニーノさんたちとフランス系のスーパーマーケットで買物をする。
6月29日(木)リスボン散策 市電28番
今日は朝から晴天。リスボンの青い空を見上げることができ、感激。
この抜けるような青い空を見ないとポルトガルに来たという実感がわかない。
今日一日でポルトガルの旅もおしまい。めいっぱい楽しもう。
フィゲーラ広場で市電バスの1日券を購入。売り場をみつけるまで工事中の広場をひとまわり。 わたしがガイドブックに書かれている1日券のところを指さし、ドイシュと言って買う。わたしでも買えた。
まず、サンタ・ジュスタのエレベーターに乗る。昨年登りそびれたので、早速登る。 上からの景色はなかなかステキ。上へ行くのにさらに階段を上るのだが、下を見ると足がすくんでしまう。 昨日行ったエドゥアルド7世公園もみえた。リスボンの街が一望できなかなか素晴らしい。
28番の市電に乗る。急な坂道を電車は縫うように登っていく。サンタ・ルジア展望台で下車。 青い空、遠くまで広がるテージョ河。4月25日橋がくっきりと見える。う~ん、きれいの一言。
サン・ジョルジュ城まで坂道を登る。途中親切なおばさんが近道を教えてくれた。
帰りはバスに乗ってロッシオへ。ホテル・ムンディアルへ行き、トイレを借りる。 旅先でのトイレはホテルに入るのが一番。だんだんなれてきたもので、 堂々とした顔ですましている。
ここから、Aさんがシルバーさんに教えてもらって行ったというおみやげ店をみつけ、 ちょっとした小物やアルファベットのタイルをおみやげに買う。
昼食はフィゲイラ広場からバイシャに入ったすぐ近くにあったレストランで。
暑い日差しのなか歩きとおしだったのでホテルに帰りシエスタ。
シエスタの後、5時頃からまた出かける。
カイス・ド・ソドレからフェリーでカシーリャスへ。太陽を顔にあびながら「クリスト、レイ」、「4月25日橋」、「テージョ川」などを眺める。目が痛くなってしまった。サングラスが必要でしたね。
リスボンおじさんがおっしゃるようにここからの景色は、中々すばらしい。
カシーリヤスで美味しいと言われてる、レストランを探してみたがわからない。 エビ、カニ等を山づみしてる所があったので、、、、あそこだったかな?
フェリーでリスボンへ戻って、「フォス宮」の横、昨年工事中でひたすら歩いて登ったグローリアのケーブルカーに今回は乗れた。
アルカンタラ展望台(なつかしい!!)。昨年、道に迷ってこの辺を何度も往復した所。
この場所から日が沈む様子をしばし眺める。「サンジョルジュ城も「テージョ川」も見える。ちょっぴり感傷にひたってしまった。
暗くなった頃、「サン・ロケ教会」の近くの階段を降りながら、ライトアップした「サン・ジョルジョ城」を見る。 途中の階段の見晴らしの良い場所にレストランがあったので、そこの外のテーブルで夕食にする。
ポルトガル最後の夜を、こんなステキな場所で過ごせるなんって幸せ。
その後、地下鉄に乗って2年前の万博会場跡地(オリエンテ駅)の大きなスーパーマーケットに行っておみやげを買う。 深夜12時まで営業してるのにはびっくり。買い物客がこれまた多い。この国は、夜型の人達が多いのだろう。
ホテルに帰り着いたのは、12時をとうに過ぎていた。
6月30日(金)帰国
帰国はエール・フランスの早朝便。タクシーで空港まで行き、チェックイン開始を待って2番目にチェックイン。
機窓から海のように広いテージョ川と、そこにかかるヴァスコ・ダ・ガマ橋が見えた。
おわり