#1 金継ぎ 道具① 欠け① にゅう①
今日から金継ぎを習いながら学んだことを更新していきたいと思います。最後にこの記事が纏まって初心者の状態から一通りの作業ができるようになる教本になることを信じて。
タイトルですが、単語の後ろに丸に数字をつけていきます。これが例えば欠けであれば①から順番にたどると順序立ててやり方が分かるといった感じにしようと思います。
まずは金継ぎですが、こちらは日本古来から伝わる漆による器の修理技法です。室町時代から続く壊れた部分を隠さずにむしろ際立たせて不完全なものに美を見出すものです。
破損の種類、つまり修復の対象は以下です。
割れ
欠け・ほつれ
ひび・にゅう
今回の対象の小皿は欠けとにゅうです。にゅうは水漏れはしないけどほおっておくとひびになるものです。よくスーッと線がはいっているやつです。
欠け①
まずエタノールで檜ベラ、竹ベラ、定盤(作業台)を掃除します。
小麦粉に水を加えて檜ベラでこねます。水は少量で硬めの塊にします
2 に生漆を加えて檜ベラで練り込みます。分量は 1:1 です。ここでできたものをムギ漆と呼びます。
できたらムギ漆を薄く定盤の上に広げて黒くなるまで乾かします。途中ひっくり返してまた薄く伸ばしたりします。
その待ち時間の間に器の掛けた部分を付着しやすいようにザラザラにしておきます。ダイヤのヤスリで少し削ること荒い表面にしておく。
4 が乾いたら木くずを混ぜ練ます。けっこう入れます。その後、三辺地粉(珪藻土) も加えて練ります。これでできるパテが刻苧(こくそ)になります。欠けの 1 回目に塗る刻苧は準備刻苧(下地)とよばれます。
では準備刻苧で欠けの部分に薄く下地として塗ります。
塗り終わったら乾かします。
にゅう①
ムギ漆にテレピン(松脂)をスポイドで加えながら薄めて伸ばしていきます。
それを筆でにゅうの部分をなぞるのではなく置いていくようにして染み込ませます。できたらエタノールを染み込ませたティッシュで拭き取ります。これを 2 回繰り返します。
道具①
今回使った道具の洗い方はエタノールを染み込ませたティッシュで拭く
定盤
檜ベラ
竹ベラ
その他
筆は別途器にテレピンを入れて洗いティッシュで拭くを2回、エタノールを器に入れてそこで洗いティッシュで拭くを2回、これが一番簡単な洗い方。
筆なのですが蒔絵筆で細いものが良いかと思います。自分はこちらを購入しました。
今回竹ベラを自分で作成しました。小刀で竹を削って自分の形にします。
先が細いほうが使いやすいです。
今回使ったリスト
竹ベラ
檜ベラ
定盤
にゅうの液体を作るための小さい器
ダイヤヤスリ
小麦粉
水
生漆
木くず
三辺地粉
テレピン
エタノール
蒔絵筆
ゴム手袋
最後に漆は強力でかぶれますので手袋をおすすめします。
天然ゴムは漆を通すのでポリエチレンまたはニトリルゴムが安全です。
金継ぎを愛する仲間と繋がり、金継ぎをもっと盛り上げたいと思いウェブサイトを立ち上げました。
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