【カニ記】The ball is in your courtから感じるフルスイング無責任感
The ball is in your court, と最近ヒゲの人がよく言う。
直訳すれば「ボールはあなたのコートにあります」だけど、意味としては「君次第だ」に近い。
テニスに例える言い方はスマートかもしれないが、端的にいうと、「お前の責任だから知ったこっちゃねぇ」。無責任だな。と思う。
ポコンッと一打で返された責任の球は、雪だるま式に大きくなっていて、こちらのコートに届くときには大玉になっているというのに。
こんな巨大なボールを打ち返そうにも、はね返される気しかしない。どうして一緒にワッショイワッショイ大玉転がしをしてゴールを目指してくれないのか。と、恨みがましく思ってしまう。
The ball is in your court, と聞くたびに、無責任なフルスイングでタスクの塊が高スピードで飛んでくるイメージ。タスクをこなすには順序を決めたり、色々な選択をしなくてはいけない。
選択といえば、人は一日に3万5000回も選択し、決断しているらしい。
その数を少しでも減らしたくて、私も部屋着や寝間着を決まったセットにしている。それなのに、豪速球の責任のボールが飛んでくる。それだけでもうストレスが貯まる。
こういうイディオムは英語でよく使われますよ、なんて言っているネット記事は多い。
が、「便利な表現ですよ」「サラッと使えるようになりましょう」「使えるようになるとカッコいいですよ」とあおる前に、その表現を受けてムッとする人がいる可能性も考えて欲しい。