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(お酒飲めないけど)越乃Shu*Kuraに乗ろうの段

「越乃Shu*Kura」という観光列車があります。

https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/shukura.html


平たくいうと、日本酒を飲む列車です。

先日、乗車してきたので記録をしておこうと思います。特に、お酒を飲めない人、お酒を飲まない人を連れていきたいお酒好きの人の参考になるように書きます。

書いている人:新潟市民。ほぼ下戸。鉄道好き。
同行者:書いている人の夫。日本酒好き。鉄道には詳しくない。


準備

まず、越乃Shu*Kuraに乗るには普通の指定席を取るか、旅行商品の申し込みをするか選ぶ必要があります。普通の指定席は快速なので指定席料金のみで済みますが、お酒や食べ物はついてきません。旅行商品だと展望席に座ることができ、お酒やおつまみ、ノベルティが色々ついてきます。

さらに、ルートが3種類あります。発着駅が違うので旅程に合わせて選ぶ必要があります。このふたつを組み合わせて席を取らないといけないのが、同じグルメ列車でも往復一本道で指定か旅行商品かを選ぶだけの快速「海里」より若干ややこしいところかなと思います。

今回は「上越妙高→新潟」の「柳都Shu*Kura」の旅行商品を選んで手配しました。新幹線駅から新幹線駅の移動になるので、他県からいらっしゃる方々はこれが一番手軽なのではないかな?と思います。

新潟市在住なので、北陸新幹線を使って行く金沢旅行の帰路として組み込む形で旅程をセッティングしました。流石に鉄道に詳しくない人間を「乗る」ためだけに連れて動くのは厳しさがあるので……


でっかいねぇ


上越妙高を10時に出て昼過ぎに新潟に着く、午前中を中心にしたプラン。中で出るおつまみが早めのお昼状態なので、朝早くに新幹線で金沢を出て、新幹線の中で軽めに朝ごはんを食べてから臨みました。悩んだんですが結論から言うと量的にはちょうど良かったかなと思います。お酒飲むにはお腹にものが入っていた方がいいし。


乗車


今回お世話になるキハさん


旅行商品の席は全てどちらも片側を向いています。今回は窓寄りの前列を選びました。椅子が少し堅いのは難点ですが、写真撮ったりするのに気を遣わなくて楽。


巾着の中身はおちょこ

座席にノベルティのおちょこやステッカー、可愛いメニューが並んでいました。かわいい!全体的に綺麗でかわいいのでうれしい。席に着いてから、アルコールとノンアルコールのどちらにするかを聞かれます。色が違うコースターが置かれ、以降はそれを目印にメニューが変わります。


メニューの紹介。夏なのでひまわり


ウェルカムドリンクが来る。飲めない人間には青木酒造のサイダー。雪男さんだ!


かわいいね


こうやって座席を回って説明しながら注いでもらえる。こういうのってうれしいですよね。人生そんなにお食事をサーブしてもらう機会なんてないから……(ある人もいるとは思うけど)


そんなわけでお料理が出てくる。どれも新潟産だ!お上品だけどお酒を合わせる都合上かお味はきっちり濃いめでおいしい。鶏ハンバーグと枝豆豆腐がおいしかったので作り方を教えてくださいの気持ち。下戸には村上の緑茶がつきます。


外がいい天気すぎて写真撮りにくい


途中、日本一海に近い駅、青海川に停車します。5分間ぐらいなので、みんなダッシュで出ていく……私は以前一回降りたことがあったのですが、そのときは天気が良くなかったので、夏の海を見られてよかったです。


「発車前にホイッスルを吹くので戻ってきてください」
とのこと。置いてかれたくないな〜


ほんとはエキタグを取りたかったんだけど、反対ホームで時間が怖いのでパスしました。また来ましょう。

TRAIN TRIPはちゃんと取りました



なんというか……この列車に乗る人って、電車ガチ勢か飲酒ガチ勢がほとんどだと思うのですが、そんなふうに目的を同じくした人しかいないという空間ってちょっと面白い。未成年もたぶんいない。他の席から、前飲んだお酒はこうだったとか、あの居酒屋の品揃えはどうだとか、飲酒ガチ勢の紳士淑女のお話が聞こえてくる。すごい空間だ。


内装がお洒落


ここいらでイベントスペースへお散歩に行きました。エキタグとかスタンプとか乗車記念看板とかもここにあります。普通の指定席のみなさんがお酒を飲んでいる。ビール飲んでる人や、駅弁食べてる人もいました。これでも十分満喫できる気はする。


さけめしも売ってた。おいしいよねさけめし
(写真は別日に食べたものです)



列車は海沿いを抜けて黄金の稲穂かがやく内陸部へ。停車駅のアナウンスで観光案内もしてくれます。


迫力の越後平野


夫氏は利き酒チケットを交換し、ついでに鮭の焼き漬けも追加で買う。飲まないコースは雪室コーヒーとドーナツがいただけます。利き酒チケットはジェラートと交換できたので、そっちを優先して食べて、ドーナツはお持ち帰りすることに。飲むコースのオリジナル大吟醸もそうだけど、個包装で出してもらえるものがあると人によってはお持ち帰りできるので、これはとってもうれしい。時間と胃袋と酒量と相談ができるので……


お優雅ですわね

長岡駅で20分停車したのでお手洗いに行けました。向かいのホームに停まった特急しらゆきや普通列車から降りてくる乗客の皆様を眺めながら優雅にコーヒーを飲む。これがVIP……(そうかな?)

そんなこんなでのんびりと新潟駅に到着!長旅お疲れ様でした!!


ありがとう



お酒を飲まない人にとっての感想


飲まないコースでも十分楽しめる!車両はかわいいし、景色もいい!旅行商品だと出てくるおかずはおいしいし、アメニティやパンフがかわいいし、アテンドしてもらえるよろこびもある!

・ただ、周囲には基本酔っ払いしかいなくなるのでそういう空間への耐性は少しは必要かも。もちろん嗜みある紳士淑女の皆様しかいないのだけれど、「ちょっと隣の人の声でかくなってきたな…」みたいなのはやっぱりあります。コンパートメントとかではないので隣との距離も近いし、2号車に行くと人が多いな〜という気持ちにはなる。しらふでも飲み会が嫌いじゃないタイプの人の方が向いていると思います。

・基本的にお酒の代わりとして出てくるものが甘いものが多いので、スイーツが好きな人の方が楽しめると思う!飲んでも飲まなくても料金が同じなので金額の都合上、あとは用意しやすさとかの運用の都合なんだとは思うけれど、コーヒーと村上緑茶はいいとして、サイダー、ドーナツ、ジェラート、お土産に米粉のクッキー2袋、なので……個人的にはしょっぱいものがあってもいいんだぜと思う。米菓とかどうですかJRさん!


ジェラートはお味噌の風味


これは偏見かもしれませんが、この列車の場合、今回の私のように「飲まない人が飲む人を誘う」パターンより、「飲む人が飲まない人を誘う」パターンの方が多いのではないかと思います。なので、もし同行者として飲まない人間を誘いたいなと思っている方がいらっしゃったら、このあたりに少し気を遣ってあげると快適な旅ができるのではないかと思います。

同行してくれた夫氏はけっこう満喫してくれたようなのでよかったです。正直、「鉄道を使う時は新幹線に乗る時」というような人を乗せるとなると、乗り心地や乗車時間など (あとは県民の我々にとっては車窓の風景の貴重さも"そんなに"なので……) 若干の不安があったのですが、おいしいお酒とご飯、あとは「乗った人じゃないと経験サービス」みたいなのって強さがあるよなぁと思いました。今度はばんえつ物語、どうですか。


今日はここまで。ありがとうございました。


ノベルティおちょこ。キュートだ……




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