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そして誰もいなぐなた
クローズド・サークルの金字塔として名高いいまでも愛されるアガサ・クリスティの某作。また推理小説の代表的な作品であり、本作から影響を受けたものは数知れず。まさしく、永遠と語り継がれる名作であるに違いない。
こんばんは。真実は松明である──KHです。
それはさておき、最近の個人的な暇つぶしで『名作を方言翻訳する』という遊びを発見いたしました。友人に自慢したら「お前にしては、有意義な時間の使い方だな」と、一定の評価は貰っております。
標題は、ご存知『そして誰もいなくなった』の津軽弁バージョンです。雰囲気出てますね。翻訳自体は適当なサイトで変換しているため、本当に津軽弁がそのような方言であるのか、僕には真実が分かりかねます。
また別バージョンとして、関西弁もありますが──ほんでどなたはんもいなくなりよった、とこんな具合である。少なくとも、僕が大阪で過ごした二十年の間、ここまで強烈な関西弁は聞いたことがない。
また、かなり良い雰囲気の方言翻訳として、『ぼくのなつやすみ』(ゲーム)の取扱説明書に記載されている一文を紹介したい。
大人のだめをどんどんやりましょう。ダメなことほどやりたいこと。大人のだめをどんどんとことんやりましょう。それが楽しい夏休みを過ごすための基本です。
ううむ、消え失せた十代の夏がいま蘇る。
それでは、これを津軽弁にしてみると……。
大人のまねをどんどんやりましょう。ダメなごどほどやりてごど。大人のまねをどんどんどごどんやりましょう。それが楽しい夏休みを過ごすための基本だて。
はい、良い空気感です。
『だめ』が『まね』になっているのは正しい変換なのか調べたところ、たしかに『まいね』という津軽弁が『だめ』に相当するとのこと。
ほぼ合ってる! 素晴らしい精度ですね。
……続いて、関西弁をご覧ください。
大人のだめをどんどんやりまひょ。ダメなことほどやりたいこと。大人のだめをどんどんとことんやりまひょ。それが楽しい夏休みを過ごすための基本や。
まぁ、翻訳自体は間違いではないと思うが、空気感は絶望的に合っていない気がする。彼が言う「大人のだめ」って一体なんなんだ。妙な勘繰りをしたくなります。
──などと色々と考えたが、週明けの月曜日から暇つぶしをしている僕は、まったぐもってまねな大人なのがもしれね。