🇻🇳#14 ベトナム•ホーチミンのススメ

今回は、ベトナムでの決済方法について紹介します。
日本では、現金やクレジットカード、バーコード決済、交通系ICなど、決済方法が覚えられないほど豊富にありますね。しかしベトナムを含め、東南アジアなどの発展途上国ではそうではありません。
旅行時に混乱しないために、事前に決済方法を理解して準備しておくことが大切です。

現金

日本は先進国の中では、現金主義の方が多いとされています。
国によっては偽札が横行していることから、現金を嫌がる風潮があります。現金主義が多いことは、その心配がない日本の誇れることかもしれません。
しかし一方では、脱税をするには現金が最もバレにくいという欠点？？もありますね。

さて話をベトナムに戻しますと、ベトナムは現金主義の国と言えます。街中に多く見られる屋台やお店では、現金しか取り扱っていないことが多く、キャッシュレスには対応していません。後にまた述べますが、近年はQR決済が普及して来ましたが、観光客が使うことは不可能です。
そのため観光で訪れた場合は、ローカル店では現金しか使えないことを覚えておきましょう。

以前にも紹介しましたが、ベトナムの通貨ドンは桁が大きいことで有名です。
現在、1円＝170ドン、1ドル＝25,000ドン程度で推移していることからも、桁の厄介な通貨だと分かるでしょう。

なぜこれほど桁が大きいのか疑問に思いますが、その理由は話せば長くなりそうです。ですので、最も簡単に述べるとすれば、原因はベトナムの急激な経済成長による物価上昇です。
ここ15年で物価は約3倍、30年で約10倍。そしてベトナム戦争時代の1960年頃と比べると、半世紀で1〜2万倍にもなっているのです。

現在ベトナム人の平均月収は約5万円、年収は70万円とされています。しかしこれも都市部と農村部では大きく開きがあり、貧富の格差は広がっています。
そしてベトナムの富裕層は、日本の富裕層とは比べ物にならないほど金持ち。ホーチミン1区や2区、または少し郊外に行けば一軒5億円、いや10億、30億レベルの豪邸が立ち並ぶのです。
それでもバイクで10分も行けば、トタン屋根の下で暮らす人々や、街角に腰掛けて恵んでもらえるのを待つ人。ベトナムに来れば、人生の無常さを簡単に認識することができる。何が違うと、ここまでの差が生まれるのか…

また話を脱線してしまいましたが、ベトナムでは現金が無ければ生活することはできません。
この観光客泣かせのベトナムドンの両替や計算法については、#6で解説したのでここでは割愛します。是非チェックしてみてください。

ただし、一つだけ⚠️
両替時に少額紙幣をお願いして！！
これだけは忘れないでください。50万ドン紙幣は、世界で一番使いにくい紙幣です。20万ドン紙幣なら、どこの両替屋でも嫌な顔をしないのでお願いしましょう。

15万ドン(900円)の買い物で、20万ドン(1,200円)紙幣を出して、お釣りがないと断られる国です😄
現金主義の国なのに、なぜか皆んなお釣りを持っていません。それを前提に考えて行動しないと、イライラします😖
旅行においては、1人1日3,000円の現金があれば十分だと思います。

両替所

最もおすすめする両替所。
レートは一番良い(ほぼ公定レート)と思いますが、いつでも大変混雑しています。

Ha Tam Jewelry · Ho Chi Minh City, Ho Chi Minh City, District 1

こちらも私がよく利用する両替所です。
ほとんど手数料を取られず(1万円あたり約1万ドン)、レートに文句はありません。

Hung Long Money Exchange · Ho Chi Minh City, Ho Chi Minh City, District 1

手数料は多少取られますが(1万円あたり約3万ドン)、今回紹介する中で最も空いているのでおすすめです。

エクシムバンク · Ho Chi Minh City, Ho Chi Minh City, District 1

カード

ホーチミン中心のお店やレストラン、ホテルなどではカード決済に対応していることが多いです。
ベトナムでは、クレジットカードの保有率が10%程度と非常に低いものになっています。近年その数字が上がっているとはいえ、日本とは比べ物になりません。銀行口座を持っている方は、クレジットカードではなくデビットカードを多く持つように感じます。とはいえ、同じカードですから決済時には特に問題はありません。

対応しているブランドとしては、VISA、マスターカード、JCBとなります。中でもVISAは使える店舗が多く、VISAさえ持っていればベトナム旅行において問題はないでしょう。日本人観光客が多いからか、JCBも意外と使えます。
しかし、VISAを持っていない人は現金を多く両替しておいた方が良策でしょう。

おすすめクレジットカード

ここで、私が普段海外で使っているクレジットカードを紹介します。
海外で使うにあたり、大事なクレジットカードの機能として、海外旅行保険、海外キャッシング、海外利用手数料、海外ATM使用料が挙げられます。これらが優れているクレジットカードが、海外旅行で使いやすいカードと言えます。

・三井住友カード(NL)
○海外旅行保険　利用付帯
(傷害死亡・後遺障害→2,000万円、傷害・疫病治療費用→50万円)
○海外キャッシング　申請すれば利用可能
△海外利用手数料　2.20% (24年11月より3.63%)
△海外ATM使用料　利用金額1万円以下→110円/回　1万円超→220円/回

クレジットカードの三井住友カード

・エポスカード
◎海外旅行保険　利用付帯(23年11月より)
(傷害死亡・後遺傷害→最高3,000万円、傷害治療費用→200万円、疾病治療費用→270万円)
○海外キャッシング　申請すれば利用可能
○海外利用手数料　2.20% (24年4月より1.63%から増率)
△海外ATM使用料　利用金額1万円以下
→110円/回　1万円超→220円/回

クレジットカードは入会金・年会費永年無料のエポスカード

・JALカード(普通)
△海外旅行保険　利用付帯
(傷害死亡・後遺傷害→最高1,000万円)
○海外キャッシング　申請すれば利用可能
○海外利用手数料　2.20%
△海外ATM使用料　利用金額1万円以下→110円/回　1万円超→220円/回

海外旅行保険、利用付帯とは？
渡航先への航空券購入、日本の空港へ向かう際の鉄道料金、海外ツアー、海外での公共交通機関利用時にクレジットカードで決済を行なった場合、海外旅行保険が適用される。海外での宿泊代のみでは適用されないので注意。
ゴールドカード等であれば、所持しているだけで海外旅行保険が適用される、自動付帯となることがある。
普通カードではエポスカードが23年11月まで、自動付帯であったが現在は利用付帯に改悪されてしまった。

海外利用手数料とは？
海外で決済した際に、料金に上乗せされる手数料のこと。手数料2.20%のカードで、10,000円分決済した場合、220円の手数料が上乗せされて請求される。
また海外で決済すると両替が必要となるが、そのレートはクレジットカード会社が定めたもので、基本的に公定レートより数字は悪い。

海外ATM使用料とは？
海外キャッシングを行う場合、ATMを利用して行うが、その際にかかる手数料。多くのクレジットカードでは、110円または220円の手数料がかかる。
さらにキャッシングはお金を借りているため、金利がかかる。それでも現地で両替するより、結果安くなることが多いので、海外旅行に慣れている方は利用することが多い。

私は以上に紹介した3種類のクレジットカードを利用している。しかし三井住友カードは24年11月に海外利用手数料の改悪があり、JALカードは年会費の割に海外旅行保険の内容が良くないので、おすすめはエポスカード一択。
さらにエポスカードは年間50万円以上利用、またはゴールドカードを所持する家族からの招待で、永年年間費無料でゴールドカードを所有できます。ゴールドカードなら、海外旅行保険の内容がより充実します。

またクレジットカードは最低3枚持っていきましょう。もしかしたら、海外で使えない可能性がありますし、ATMに吸い込まれる可能性も0とは言えません。
前者に関しては、海外利用を不正利用だと判断されて、クレジットカードを止められてしまうことがあるからです。
後者に関しては、恐らく悪い人が絡んでいます。吸い込んだATMから一歩も動かず、その場でクレジットカード会社に連絡して、紛失を届出てカードを止めてもらいましょう。その場から離れてしまうと、その隙にカードを抜き取り不正利用しまくる輩がいます。

そして3枚のうち、常に携帯するのは1枚にして、残りの2枚はホテルに置いておきましょう。荷物の中に分からないように隠しておけば、ホテル側もトラブルを避けたいので、漁ることはほぼ無いと考えていいでしょう。高級ホテルであれば尚更です。

QR決済

初めに言っておくと、観光客には使うことが出来ません。
VNPAYやZalo payなどが有名ですが、いずれもベトナム国内に銀行口座と電話番号を持っていないと、利用することが出来ないからです。
ベトナムにビジネスなどで、長期に渡って滞在する外国人でなければ関わることはないでしょう。ベトナムのお釣り問題を解決するQR決済ですが、仕方ありません。

私もまだQR決済は使ったことがありません。現地に口座を作るのが面倒で、後回しにしているだけですけど…

有名なQR決済

現在QR決済は、ホーチミンなどの大都市の中心部や、ベトナム全国にチェーン展開しているお店のほとんどで使うことが出来ます。しかしローカル店や地方へ行けば、今だに現金主義が強いベトナム。今後の経済発展によって、その傾向は変わるかもしれませんが、将来どうなるかは誰にも分かりませんね。

2010年頃まで現金しか使えなかった中国では、10年で電子決済しか使えない国になりました。同じ共産主義を掲げ、中国との距離も近いベトナムも同じような道を進む可能性は大きくあるでしょう。

最後に

今回は、ベトナムでの決済方法について紹介しました。観光客は現金またはカードを利用することが出来ますが、基本は現金が必要だと考えて両替する額を決めることをおすすめします。

#15では、ホーチミンのおすすめ観光時期を紹介します。ありがとうございました！！