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氷のバケツに一晩中、足を浸けてた話し〈全女のこと〉
昔話しです。
プロレスの試合中、足が「バキっ」となって。
立てなくなったので「なんだこれは」と驚いて、それでも立つのが試合なのでえいっ!て立とうとするんですが、とにかく立てない。
結果、骨折をしてるんですが、私は骨折をしたことがないのでそれに気づかず、どうして立てないのと困ってるうちに試合は終わって。(どうやって終わったんだっけ?)
背負ってもらいとりあえず控室へ戻って、さあ病院!といきたいところですが、そうはならなくて。
場所が北海道の田舎町だったので、近くに整形外科がないと。だいぶ遠いところになっちゃうんだって。で結局、明日行くことになりまして。
とりあえず選手の控室で、氷の入ったバケツに足を突っ込んで冷やしてましたよね。
するとみるみるうちにパンパンに腫れてくるんですが、
「おお。これはイッてるね。」
「そうだね。ポッキリだね。」
「今晩は痛いよ〜。」
バケツを覗きにこられる先輩方も慣れてらっしゃる。
でも隣りでコーチが「どうかな?捻挫かも」と言うので、試合を欠場したくない私は「いや折れてるって」と言う先輩方を横目に、捻挫であることを願い、ふくれ上がった足首と青いバケツをじっと見つめてましたよね。
で、ホテルでも同じく。氷の入ったバケツに足を突っ込んでは冷えすぎちゃって引っこ抜き。怪我の痛さなのか氷の痛さなのかよく分からないまんま、たまにうとうとしてはクーラーボックスの氷を継ぎ足して。そんなこんなで朝を迎えて無事に病院へ行ったのでした。
結果的には、足首の太い骨と細い骨(脛骨と腓骨)2本折れていて、ボルトで骨を固定する手術をしないとってことで。
とりあえず北海道の病院ではギプスで固めてもらいまして。そんでひと足お先に単独で帰京し手術…といきたいところですが、これまたそうはならなくて、遠征先で取材が入っているとかで帰京できず。
松葉杖で北海道遠征を最後までついて回り、みんなと帰京してからの手術となったのでした。めでたし。
後日談として、コーチが捻挫かもといったのは、私への気休めだったそうで。確かに、骨折と分かっていて一晩過ごすのと、捻挫だといいなと願って一晩過ごすのとでは、痛さが違ったかもしれない。(たぶん同じ)
という青春の1ページのお話しでした。
みなさんも足首の骨折には気をつけてくださいね。
( 現在の女子プロ界はちゃんとすぐ病院連れて行くと思うのでご安心ください。あくまでも全女なので。)