#81「感謝」2年 天満相太
2回 天満相太です。
まず、このような私の話をできる機会を設けてくださり、ありがとうございます。本当に何を書こうか迷ったけれど、私の大切にしている「感謝」という言葉について書きたいと思います。
スポーツをしている人なら、「感謝」をしなさい。「感謝」の気持ちを持ってプレーしなさい。と色々なところで聞くが、実際にできているだろうか。「感謝」の気持ちを持ってプレーをすると言うことはどういうことだろうか。
私は小学生、中学生の頃は地元の町クラブでサッカーをしてきた。サッカーの楽しさを学び、サッカーの技術を教わった。町クラブでは、上の世代の試合に出させてもらったり、小学6年生の時と中学3年生の時に10番の背番号をつけさせてもらったりした。自分よりサッカーの上手い同級生はいないと思っていた。しかし、広島での遠征があり、県外のレベルの高さを知り、より一層上手くなりたいと感じた。地元の強豪校では、県外からレベルの高い人が集まってくると聞き、強豪校へ進学することを決意した。
高校に入り、県外から多くの選手が集まり、初めての小さな挫折を感じた。この選手たちには技術では勝てない。他の何かで勝たないと試合に出られない。そう思った。
高校のチームでは、4つの柱として「謙虚」「感謝」「我慢」「気づく」があった。他の何かで勝たないといけないと感じた私は、この4つの柱を誰よりも意識して先生へアピールしようとした。しかし、「謙虚」「我慢」「気づく」はすぐに実行することができたが、「感謝」とは具体的に何をしたら良いのかが分からなかった。
高校3年生になり、一ヶ月間サッカーができない期間があった。家で家族と過ごす時間が増え、料理も手伝うようになり、「気づく」を習慣にしていた私はすぐに気づいた。祖母が料理の時にバランスや、私の好きなものをたくさん作ってくれていること。賞味期限の近い物もあるため、毎日スーパーへ行き、買い物をしてきてくれていることだ。母も朝早くから会社へ出勤し、夜遅くに帰ってくる。これは、当たり前なことでない。そう思った。
私が学校で勉強している間に、母や祖母は一生懸命私のために働いたり、家事をしたりしている。私一人ではサッカーはできていない。その時初めて「感謝」と言うことに気づいた。
今年に入り、関西学生サッカー連盟に所属した。大学サッカーを運営する側の仕事につき、より一層感謝について大切だと感じた。応援したいと思う選手、チームは感謝の気持ちを伝えてくれ、一生懸命プレーしている。
学連幹事として、運営をしていると関西学院大学の先輩や同級生、監督から「ありがとう」という言葉をもらうことがよくある。このときは何度聞いてもうれしい気持ちになる。
感謝するだけでなく、される側も経験し、感謝について考えた。
感謝とは何か?
・自分がサッカーをしている背景でたくさんの人が関わっていると言うことを自覚し、一生懸命プレーをすること。
・感謝の気持ちを伝えること。
これが私のたどり着いた答えである。
少し抽象的かも知れないが、この言葉が全てであると感じている。
入部から一年たった今、関西学院大学は私の知っているチームの中で一番強いチームだと思う。大学の中でも高い技術を持ったチームであり、さらに、私が高校三年間で気づいた「感謝」については当たり前にできている。
私は、「技術」「感謝」以外の突出した何かを身につけることが今後の目標である。
感謝について話してきたが、なかなか実家に帰れていないこともあり、家族へ感謝の気持ちを伝えることができていない。この場を借りて家族への感謝の気持ちを送ります。いつも支えてくれてありがとう
今後の活躍に期待していてください。