堅守速攻で健全なビジネスと幸せな人生を
・著書:会社というモンスターが僕たちを不幸にしているのかもしれない
・著者:青野慶久
「kintone」をはじめ、誰にでも分かりやすくコスパも高いグループウェアなどのサービスを販売しているサイボウズ。
近年は「働き方改革」の代表格といえる同社。
幾つかの書籍を読み、メディアでも頻繁に見かけ、実際イベントにも参加し、本当の意味で「いい」と思えるカイシャ。
本書の構成は、自社の特徴やサービスではなく、総論としての下記構成。
・会社とは何か?
・いいカイシャとは何か?その選び方は?
・楽しく幸せに働くための思考法や手法
主訴は下記の通り。
カイシャ」とはあくまで「実体のないブランドイメージのようなもの」=モンスター(妖怪)である。
実際に、目を向けるべきは、カイシャを動かす「経営者」が信頼に足りるかどうか?またその「ミッション」「ビジョン」「バリュー」に賛同できるかどうか?
自分のやるべきことが、やれること、やりたいことが、経営者のビジョンに重なっているか?
など、働く=人生のあり方や根本を問う内容。
最も印象に残ったのは、長野県にある伊那食品工業という会社。
「かんてんぱぱ」を代表とする寒天のメーカー。
創業以来48年連続で増収増益であり、主力である寒天シェアは国内で80%、海外でも15%との業界強者。
それ以上に魅力的な社風や理念。
社是は「いい会社をつくりましょう~たくましく そして やさしく」。
日本庭園と見紛うような立派な本社。
「利益はカス」であり、何より「従業員への利益還元が最優先」という貴重な考え。
本社は、社外の各企業はもちろん、地域の方々、観光客にも開放しており、トヨタの豊田章男社長をはじめとする、日本の名だたる企業の方々も、その「健全なビジネス」を五感で体感しに訪れるという。
一言で報酬といっても様々。
お金の為に、我慢の年功序列レースを我慢して、そこでしか身につかないスキルと狭い人間関係の中で一生の大半を過ごし、退職後にはそれらが途切れて寂しい老後を過ごすのか?
一方、感謝や貢献、自分の時間、働く場所、多様なスキル、幅広い人脈という、持続的であり、一生続く財産=お金には代えられない報酬を、複(副)業で養い、幸せな人生を最後まで過ごすか?
名門海南高校というブランドでなく、監督や牧キャプテンの理念に賛同して、潜在能力+自由な発想で飛躍するだろう清田信長。
どこに所属しても、年間トリプルダブルの実績や、誰よりも真摯に努力する姿勢で、モンスター級の進化と活躍が止まらないNBAのラッセル・ウェストブルック。
選択するのは自分の意思であり、必要なのは結果を受入れる覚悟。
私は後者を選びたく、欠陥だらけの性格ながら地道に日々精進中。