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令和アニメでCV鈴木千尋の主役級新キャラを堪能 〜『ぶっちぎり?!』心土阿久太郎〜

はじめてハマった声優が鈴木千尋さん。一定の知名度はありますが、平成後期からの出演作はそこまで多くないのも事実です。

なので、令和の新作オリジナルアニメに出てくるのを知った時、嬉しさと不思議さが混在する気持ちになりました。

演じられたのが『ぶっちぎり?!』心土阿久太郎という役で、しかもわりと出番が多く、なかなか興味深いキャラクターで、予想よりも満足度が高い鑑賞体験です。


心土阿久太郎ってどんなキャラクター?

悪の代名詞
基本的に悪役の立ち位置で、名前も『千夜一夜物語』だけでなく、“悪”ともかけたようです。

心土➡シンド
阿久=悪=bad➡バッド
合わせてシンドバッドになります。

また、オーディオコメンタリーによると、鈴木千尋さんがダークトライアドをイメージして演じたという。

よく英語を喋る
NG BOYSの信念のようなものなのか、心土阿久太郎の得意科目なのか、知的な印象だったり、上から目線の雰囲気を醸し出す効果があるかと思います。

ちなみに制作側が結構発音にこだわっているという(詳しくは円盤3巻のオーディオコメンタリーで)。

体が柔らかそう
少しジョ◯ョ立ちみたいなポーズで前髪を梳かしたり、7話のEDの最後にダンスが得意な人がしそうな踊り方だったり、攻撃を喰らったときの体の状態だったり、筋肉の柔軟性が高いと推定できるエピソードがいくつかあります。

それこそ武器としてムチを使うのが得意で、リボンダンスのようにスピード感と華やかさを見せてくれるのも、その柔軟な体のおかげでしょうか。

根っこは真面目な子?
ムチをカウントしなければ、制服はきちんと着こなしている方だし、極力肌を見せない傾向もあるかなと考えられます。
また、グッズに用いられた絵ですが、阿久太郎が体育座りしているのも行儀の良さの現れだろう。


1ファンにとっての見どころ

振り幅の広い演技

変態、優雅、狂気、弱気、横暴、慇懃…

対照的な要素が違う話数に出てきたり、同時に存在していたりもします。

まさに鈴木千尋さんのコメント通り、「多彩な表情を見せてくれる人物」です。

話数でいうと、
3話〜6話は暴君のような悪役で、
7話〜12話は悪役+ギャグ担当のような感じです。

でもギャグのままで終わったわけではなく、少なくとも心土を応援している私にとっては納得の行く終わり方です。

鈴木千尋さんのBLドラマを想起させる

私が鈴木千尋さんがBLドラマでよく演じていた薄幸美人の役が一番好きで、『ぶっちぎり?!』の心土阿久太郎がまさにそういった役を思わせるようなキャラクターです。

特に5話の回想シーンでは、風貌といい、トレーニング中のうめき声といい、なんとなくBLドラマに出てくる鈴木千尋さんの薄幸美人役が頭をよぎります。8話・9話の出来事もまた不憫で愛おしいです。


アニメ『ぶっちぎり?!』自体について


昭和・平成アニメのティストのある令和アニメ
「平成アニメみたい」という感想は何回か見かけましたが、具体的にどういう部分が似ているかというと、主に下記の3つらしいです。

・絵柄(太めの線など)
・コメディ要素
・情けない男主人公

また、円盤3巻のオーディオコメンタリーでも、鈴木千尋さんが「昔の昭和の時代の主人公っぽい感じもして」と言いました。

昭和であれ、平成であれ、視聴者の“小さい頃見たアニメ”らしさは共通しているのでしょう。

作中のヤンキー三大勢力はテーマソングがあり
BGMではなく、歌詞のある曲なので、アイドル系以外の作品では珍しいかなと思います。

その中にNG BOYSのチームソングはなんと、あのヒット曲「U.S.A.」を生み出したDA PUMPさんが担当されます。

ディスコみたいなNG BOYSのアジトを思わせるような曲調から、ユニコーンやE4など、心土阿久太郎とNG BOYSの要素を取り入れた歌詞まで、いちいちぐっときます。

また、アニメでNG GIRLSが踊った振り付けがDA PUMPさんのDance Videoと同じです。


目を引きやすいED
「かわいい」という第一印象に惹かれる視聴者が多いでしょう。

一見逆ハーレムで、ある種のED詐欺とも言えますが、アラビアン衣装で踊ったり、アピールしたりするキャラクターたちが本編と違う魅力が味わえます。

また、毎話ごとに一部の映像が入れ替わります。
歌詞の「大袈裟なのは好きじゃないけど そっけない言葉なんて」、「いつだってなれるよ俺は本気」の2箇所の絵が入れ替わりますので、誰が出てくるのかな〜と毎回観るのが楽しみです。

ちなみに、本編とOPはキャラクターデザインの加々美さんの絵柄で、EDは京アニみのある絵柄というのも注目ポイントです。


自分の見解での『ぶっちぎり』の裏テーマ

『ぶっちぎり?!』のテーマは「ヤンキー×千夜一夜物語」ですけど、裏テーマは劇中の高校名威血頭(いちず)のように、「一途」なのではと考えています。

かまってくれなくても、振り向いてくれなくても、勝つことがまだできなくても、終わりが見えなさそうな状況に直面しても、諦めずに挑み続けるキャラクターが多数登場します。

心土阿久太郎も、目的を達成するために手段を選ばないし一筋なので、真剣ながらふざけたように見える一面をたくさん見せてくれる興味深いキャラクターです。

ちょっとした心土阿久太郎の登場回備忘録

第3話
・初登場
・ジョジョ立ちみたいな姿勢で髪をとかすポーズの初披露

第4話
・主人公と初対面

第5話
・E4の説明
・ヤンキーになる前の過去

第6話
・一対多の戦闘シーン
・顔芸
・EDでまほろを誘う担当

7話
・焼きそばを作る
・半袖のピチピチシャツに、半ズボン、レギンス
・ED最後のハート担当

8話
・ボコられる
・大人しくて素直な喋り方

9話
・黒魔術師みたいな格好で初登場

10話
・駱駝の飼育員みたいな格好
・まほろと同じくらいの高音を出せる

11話
・漁師みたいな格好

12話
・メガネが割れた
・女裝


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