見出し画像

インターバル vs. 持続的トレーニング:体脂肪を減らすのはどっち? 最新メタ分析が示す意外な結論

この記事は約7分で読めます。

1. はじめに

ビジネスの世界でも、フィットネスの世界でも、「最短で最大の成果を得るには?」という問いは常に重要です。特に忙しいビジネスアスリートにとって、効率的なトレーニング方法の選択は、健康維持とパフォーマンス向上のカギとなります。

近年、短時間で高強度のインターバルトレーニング(IT)が注目されています。一方、伝統的な中強度持続的トレーニング(MICT)も根強い人気があります。

「どちらがより脂肪を減らし、筋肉を増やすのか?」

この長年の疑問に答えるべく、最新のメタ分析(2021年)が発表されました。今回の記事では、その研究結果を紐解き、ビジネスアスリートがどのトレーニングを選ぶべきかを考察します。


2. 論文の基本情報

タイトル:「Slow and Steady, or Hard and Fast? A Systematic Review and Meta-Analysis of Studies Comparing Body Composition Changes between Interval Training and Moderate Intensity Continuous Training」

(ゆっくり着実に、または速く激しく? インターバルトレーニングと中強度持続的トレーニングの体組成変化を比較する系統的レビューおよびメタ分析)

著者:James Steele(筆頭著者)、Brad J. Schoenfeld(最終著者)
ジャーナル:Sports(2021年)
所属機関:Solent University, Southampton, UK


3. 研究の目的・方法


🔍 研究の背景と目的

体脂肪の減少除脂肪量(筋肉)の増加は、健康維持や体力向上に重要。
• インターバルトレーニング(IT)と中強度持続的トレーニング(MICT)のどちらがより効果的か?という議論は続いている。
過去の研究はバラバラの結果を示しており、今回はより精密なメタ分析を行い、決着をつける。


🏋️ 研究方法

対象:健康な子供および成人を対象としたランダム化比較試験(RCT)
介入期間:最低4週間以上
比較
• インターバルトレーニング(IT)
• 中強度持続的トレーニング(MICT)
評価指標
脂肪量の変化(kg)
除脂肪量(kg)
分析手法:Hedges’ gによる効果量算出、マルチレベルメタ分析


4. 研究結果


📉 脂肪量の変化

IT vs. MICTの比較では有意差なし(Hedges’ g = -0.02, 95%CI -0.07~0.04)
MICTはITよりも0.17kg多く脂肪を減少させる可能性があるが、統計的に意味のある差ではない(-0.66kg~+0.31kg)。
ITとMICTともに脂肪を小幅に減少させた(IT: -0.22kg、MICT: -0.25kg)。


💪 除脂肪量の変化(筋肉量)

IT vs. MICTの比較では有意差なし(Hedges’ g = -0.0004, 95%CI -0.05~0.05)。
どちらのトレーニング方法も除脂肪量の増加にはほぼ影響なし


📊 運動の継続率と離脱率

ITとMICTの遵守率はほぼ同じ(約90%)
離脱率も低かった(約16%)
副作用の発生率も両者に差なし


5. 筆者の考察・ビジネスアスリートへの応用


🔥 結局、どっちを選ぶべき?

• 脂肪減少効果も筋肉量の増加も、ITとMICTでほぼ差がない
• つまり、「好きなほうを選べばOK」という結論になる。
短時間で効率よくトレーニングしたいならIT
比較的負荷が低く、長時間運動できるならMICT


⚡ ビジネスパーソンにとっての最適解

「朝の20分でトレーニングを終わらせたい」ならHIIT(IT)
「通勤がてらジョギングしたい」ならMICT
どちらも有酸素運動だけでは劇的な体脂肪減少は期待できない食事管理が必須!


6. 日常での活用方法・ヒント

忙しい人向けのトレーニングプラン
時間がない人 → IT(インターバルトレーニング)
• 例:「20秒全力→10秒休憩」を8セット(合計4分)
• 週3~4回でも効果あり
持久力をつけたい人 → MICT(持続的トレーニング)
• 例:30~45分の中強度ランニングまたはサイクリング
• 週2~3回でOK

食事と組み合わせるとより効果的
脂肪燃焼を促す食事戦略
• 高タンパク・低脂質の食事(鶏むね肉、魚、豆類など)
• 炭水化物は運動前後に適量摂取(オートミール、玄米など)


7. まとめ・結論

ITとMICTは体脂肪減少や筋肉増加において有意差なし
短時間で終わらせたいならIT、長時間運動したいならMICT
どちらの方法でも脂肪燃焼効果は小さいため、食事管理が重要

結論として、どちらのトレーニング方法を選んでも大差はないため、自分が楽しく続けられる方を選ぶのがベストです!


8. 読者へのメッセージ

トレーニング習慣について、みなさんはどんな方法を実践していますか? コメントでシェアしてもらえると嬉しいです!

この記事が役に立ったら、ぜひ「スキ」&フォローお願いします🔥

いいなと思ったら応援しよう!