
【第5章】徹底解剖! 世界のアマンリゾート一覧
アマンの魅力を語るうえで欠かせないのが、世界各地に点在するリゾートたちです。それぞれの国や地域の文化・自然・歴史を巧みに取り込みながら、“アマンらしさ”を徹底して守ることで、ゲストはどこに行っても同じように寛げる反面、場所ごとの個性もしっかり味わえます。本章では、地理的なエリアに基づいてアマンを3つのブロックに分け、それぞれの代表的なリゾートを詳しくご紹介します。
5-A:アジア太平洋
5-A-1 タイ:アマンプリ (Amanpuri)
開業年:1988年(アマン第1号)
エイドリアン・ゼッカの理念が最初に具現化した伝説のリゾート。
特徴:ヤシの木立と白砂ビーチ
プライベートビーチを望むパビリオンとヴィラが点在し、開放感あふれるプールエリアも魅力。
ここがポイント
アマンの“原点”を体験できる
タイらしいホスピタリティと、創業当初から変わらない静寂感
5-A-2 インドネシア:アマンダリ (Amandari)、アマンキラ (Amankila)、アマンジウォ (Amanjiwo)
アマンダリ(ウブド)
バリ島の芸術文化が色濃く残るウブド地区に位置し、棚田や渓谷を一望。
伝統的な村落を模したヴィラが並び、現地文化を身近に感じられる。
アマンキラ(バリ東部)
断崖に沿う形で3段プールが設計され、海と一体化するような絶景。
穏やかな海辺の村々へアクセスしやすく、静かなバリを体験可能。
アマンジウォ(ジャワ島)
ユネスコ世界遺産のボロブドゥール遺跡を望む高台に位置。
円形の石造建築が独特の神秘感を醸し出し、“ジャワの霊性”を感じる滞在ができる。
5-A-3 フィリピン:アマンプロ (Amanpulo)
所在地:パマリカン島全体を専有
専用機でアクセスする、文字通り1島1リゾート。
特徴:ビーチフロントヴィラとアクティビティ
透明度の高い海と白砂ビーチ、シュノーケリングやダイビングなど海洋アクティビティが充実。
ここがポイント
完全プライベート空間でリラックスできる
海洋保護の取り組みとも連携し、美しい自然環境が守られている
5-A-4 日本:アマン東京、アマンエム (Amanemu)、アマン京都
アマン東京
東京・大手町の高層ビル最上部に広がる都会のオアシス。
洗練された和モダンデザインと、ビルの谷間とは思えない静寂が特徴。
アマネム(伊勢志摩)
温泉や和食文化を取り入れた“和のウェルネスリゾート”。
雄大な志摩の自然を望みつつ、三重県特有の海の幸を楽しめるダイニングが人気。
アマン京都
森に囲まれた静かな敷地に、数寄屋建築を思わせるヴィラが点在。
京都の伝統文化との融合を目指し、季節ごとに異なる庭の風情が魅力。
5-B:欧州・中東・アフリカ
5-B-1 フランス:アマンル・メレザン (Aman Le Melezin)
所在地:クーシュベル(アルプス山岳地帯)
スキーリゾートとして名高いクーシュベルに位置し、スキーイン/スキーアウトが可能。
特徴:アマンには珍しい雪山リゾート
山岳リゾートであってもアマン流の少客室・高サービスを実現。
5-B-2 イタリア:アマンヴェニス (Aman Venice)
所在地:ヴェネツィア大運河沿い
16世紀の貴族の館(パラッツォ)を改装。
特徴:歴史的建造物+モダンデザイン
フレスコ画やゴシック様式の意匠が随所に残る。
5-B-3 モロッコ:アマンジェナ (Amanjena)
所在地:マラケシュ郊外
広大なパビリオンと庭園が点在。
特徴:イスラム建築の美と砂漠の風景
砂漠の赤土色とパステルピンクの建物、幾何学模様の庭がアラビアンナイトさながら。
5-C:北米・カリブ
5-C-1 アマンガニ (Amangani) — 米国ワイオミング州ジャクソンホール
特徴:ロッキー山脈の壮大な自然
乗馬やスキー、国立公園ツアーなど“ワイルドウェスト”な体験を贅沢に楽しめる。
5-C-2 アマンギリ (Amangiri) — 米国ユタ州砂岩キャニオン
所在地:荒涼とした砂漠地帯
特徴:超ミニマルなコンクリート建築が大自然に溶け込むようにデザイン。
5-C-3 アマンニューヨーク (Aman New York)
開業年:2022年
歴史的摩天楼クラウンビルを改装し、83室の客室と豪華レジデンスを併設。
特徴:都市型アマンの決定版
マンハッタンの中心部ながら、圧倒的プライベート感を実現。
まとめ:個性の違うアマンを巡る楽しみ
アジア太平洋 … 熱帯雨林や伝統文化を背景にした落ち着きとホスピタリティ
欧州・中東・アフリカ … 歴史的建造物や砂漠、アルプスなど、多彩な風景にアマンが溶け込む
北米・カリブ … 都市型や大自然、カリビアンリゾートなど、バリエーション豊かな“アマンライフ”
次回予告
第6章:「アマンレジデンス — 住空間としてのラグジュアリー」
“泊まる”からさらに進んだ“住まう”という新たなコンセプトに焦点を当てます。アマンレジデンスはどのような形で展開され、富裕層を魅了しているのか? そして不動産市場にもたらすインパクトとは? アマンの新たな挑戦を覗いてみましょう。
連載記事一覧(予定)
1. 第1章:アマンとは何か — その唯一無二の世界
2. 第2章:創業者エイドリアン・ゼッカの生涯と思想
3. 第3章:アマン創業史と資本変遷
4. 第4章:アマンのブランド哲学 — 「少客室」「秘匿性」「排他性」の本質
5. 第5章-A:世界のアマンリゾート一覧(アジア太平洋)
6. 第5章-B:世界のアマンリゾート一覧(欧州・中東・アフリカ)
7. 第5章-C:世界のアマンリゾート一覧(北米・カリブ)
8. 第6章:アマンレジデンス — 住空間としてのラグジュアリー
9. 第7章:デザイナーと建築 — アマンを支える空間美学
10. 第8章:アマンのマーケティング戦略と顧客像
11. 第9章:アマンの体験 — ウェルネス、食文化、アクティビティ
12. 第10章:競合と比較するアマン — 他社事例との違い
13. 第11章:新ブランド「ジャヌ (Janu)」とアマンの未来
14. 第12章:まとめと今後の展望 — 至高のホスピタリティを超えて