夢を見た話
特に目的もなく歩いていたら、いつのまにか長野県に入っていた
ぶらぶら歩いてたどり着いた小さなショッピングモールみたいな建物の店員のおばさんが「ここはぎりぎり長野県なんだよ」と教えてくれた
そのまま歩いているといつのまにかやたら綺麗な学校に着いた、たぶん私立校なんだろうと思った
いつのまにか(夢の中だけの)知人と校舎内を歩いていると、玄関近くの空きスペースに設置してあるピアノを弾いている男子生徒がいた
以前来た時にもその男子生徒がピアノを弾いていて上手かったのを覚えていたので、知人に「あの子すごいピアノ上手なんだよ」という話をした
その後校舎を出て大きな幹線道路に出た辺りで目が覚めた
夢の中の全く知らない土地(しかも夢の中の実在しない世界)なのに「以前来た記憶がある」とはどういうことだろう
夢の中ではその時確実に過去を感じたし思い出していた
「前回来た時は別の知人と一緒にいたな」と思っていたが、そもそも夢の中だから過去もなにもないはずなのに一体なにを思い出していたというのだろうか
夢の中で過去を思い出していた感覚と、今起きている状態で過去を思い出す感覚に違いは全くない
私が今ここで思い出している過去がもしかしたら夢の中の話である可能性は誰も否定できない
個人が思い出すような些細な出来事は写真も残っていないし、文章として記録もされていない
なにかの本で読んだのだが、とある実験で被験者に友人が「昔こんなことあったよな」と過去に【無かった出来事】をさも本当にあったかのように話す、さらに別の友人もその【無かった出来事】の思い出を話すと、そんな出来事は無かったのに被験者も「そうだよな、あれはこうだった」と存在しない出来事の記憶を脳内に作ってしまうことがあるらしい
さらに被験者がその出来事について内容を追加することもある。という話を読んで人間の記憶のあやふやさに恐怖を覚えた記憶がある
普段自分がなにげなく思い出している「昔あんなことがあったな」という記憶も、もしかしたら存在しない出来事なのかもしれない