EVER STAR LIGHTに寄せて|芸カ28ライナーノーツ
2023年5月21日に開催された芸カ28にて頒布されたikutoさんの新譜『EVER STAR LIGHT』のジャケットアートワークを担当しました。
参加側の人間になりますが、このCDを一番楽しみにしていた自負があるのでこの文章はただの感想文です。それと、経緯とかジャケット制作の話。
アレンジサークルの熱
アイカツオンリーイベント「芸能人はカードが命!」、通称"芸カ"に参加し始めてもうかれこれ9年(9年!?)経ちますが、僕が個人的にずっと注目している島が楽曲のアレンジサークルさんたちの音島。
初めて参加した芸カ4の時ですら音島の充実っぷりたるや。8bitアレンジのGORILLA☆STARさんや、ginreiさん・イワクラコマキさんのサークル:ft.とか…。(当時の人にしか分からない話)
アイカツは音楽が良いですからね。音島のみなさんもこだわりが並々ならぬ感じがして最初からとてもいいなと思ってたんです。僕は曲書いたりは出来ないけどジャケットイラストとかデザインは多少なり出来る(つもり)ので、そういう側で参加出来たらな~と当時から思ってた憧れの一つでした。
音島の方々と交流させてもらうことも多く、打ち上げなど色々お話させていただく機会もあって…なんとなく感じたのが、作品への熱量や愛のすごい方が多く、とても圧倒されました。実際それは今でもそう。
頒布してる物の分野は違うけれど、好きなものへの情熱に当てられて刺激受けまくり。なんだこの人たちは!良いね!ってなってました。好きなものを好きだって恥ずかし気もなく熱弁する人、大好き。
制作のはじまり
そんな音島の中のひとりであるikutoさんとは2021年10月の芸カ25(恐らく)の打ち上げでたっぷりお話しました。それ以前は芸カかTwitterでちょいちょい交流するぐらい。
それで実際色々話したらやはり音島特有の熱量モリモリの方でこれも圧倒され。お互いバンド活動している共通点があったりで「うわ~めっちゃ対バンしてえ~」とか言った気がする。
その時はあんまり話さなかったかもしれないけど、「ACIDMANが好き」というアイカツ以外の大きい共通点が見つかり。そこから一気に仲良くなった気がします。
今まで出会う人の中でACIDMANが好きな友達はチラホラ居たけど、2007年のgreen chordツアーから毎回東京のワンマンは通ってたり(初めてライブを見たのは2005年のROCK IN JAPAN FES.)、ギター雑誌のGIGSの付録CDでしか聞けない「room NO.134 (inst.)」のCDを持ってるオタクは周りだと自分ぐらいだろうなと思ってた。
そしたらikutoさんはもう…自分よりもACIDMANオタクで。うわ!自分より好きな人いるんだ!負けた!!ってすごい感動したんですよね。
ikutoさんが芸カ26で出した音源の中に「FUKASHIGI COSMOS」というコスモスサーチのアレンジ曲があって、(あれ?めちゃくちゃ聞き覚えのあるベースラインが聞こえる…これ絶対自分が大好きな曲のやつだ)と気付きがありました。
ACIDMANの中でも5本指に入るレベルで大好きな曲「migration 10⁶⁴」。このアレンジがモリモリに入ってて大興奮したオタクの一人が私です。
この感想をツイートしたところ、今回の『EVER STAR LIGHT』の制作に踏み込むきっかけの一つになったとのことです。「わーフルアルバム楽しみだなー!」といちフアンとして喜んでました。ジャケットとかACIDMANっぽい感じだったりするんだったらやらせてもらえないかな~とか思ってたところ、数か月後にジャケット依頼のDMが届きとても嬉しかったです。「カガミツキさんしかいない」って言われたら。
やっちゃうよ?ACIDMANオタクとして妥協なしに作るよ!?と。同人活動の集大成にしたいとのことだったのでこちらも全力でいくぜ!
依頼を請けた後、6月にあったACIDMANのINNOCENCEツアー(Zepp DiverCity)に行ったらたまたま偶然ikutoさんとトイレに向かう先で出会ったり、7月の劇場版アイカツプラネット!を見終えた後に新宿のマルイアネックスのアイカツショップに行ったらそこでも偶然会ったりして。なんだか運命感じちゃったな。
制作ノート
企画発案(2022年4月)から頒布(2023年5月)までなんやかんやで1年ぐらい。ジャケット側としては本格的に概要を聞いたりdiscordで打ち合わせしたのが2022年8月。
ジャケットのイメージは『world symphony』のMVです。瓦礫が色づいていきながら上に浮かんでるやつ。
このMVはACIDMANのMVの中でも結構好き。『water room』とか、みんな大好き『彩 -SAI- (前編)』も大好きですけど。シンプルにACIDMANカッケエ!ってなるMVなのでこの映像がライブでもバックで瓦礫上に浮かぶやつ使ってくれるとクッソテンション上がります。
ソレイユを描くことは決まっていたので(まあこの時まさか『未来へのSTARWAY』新作公開されるなんて知らなかったわけですが)、タイトルにちなんで瓦礫の部分を星屑にする提案だったり、表が全体的に暗めになるので裏は『INNOCENCE』ばりに白に近い感じにする(ACIDMAN初期の頃よくキャッチコピーで言われてた"静と動"の感じ)など、なるべく『world symphony』以外の要素も拾っていきたいなという感じでこちらからも提案させてもらったり。
2022年の後半は芸カが開催されなかったので次はいつかいつか待っていたら、12か月連続アルバムやら4か月連続の10th thanks partyやら1月に新作映画、2月にミュージックフェスタFINAL(FINAL!?)と公式からの供給が爆発していたのでヤバい期間でした。1月公開の映画初日はikutoさんと観ましたし、一緒に遊びでスタジオ入ったりして会う頻度高めでしたね。
次の芸カが5月開催と決まり、3月に入ってからジャケ制作を始めました。ラフを描く前はあまり意識してなかったですが、「あおい姐さん、ショートにするべきなのか…?」とまず描いてみてikutoさんへ提出。
「最高なんですけど…そしたら『MY STARWAY』入れたくなっちゃうじゃないですか…」
元々入れる予定なかった楽曲が追加される瞬間です。すみません余計なことをしてしまった…(けれどそれ最高じゃないですか!)
アートワークと小ネタ
楽器の資料はikutoさんから支給されたので良い感じに描けたと思います。
以下小ネタ。
あと、ジャケット裏の楽器だけ置いてある構図はストレイテナーの『Nexus』っぽい感じになりました。
ACIDMAN関係ないけど…まあいいっか!って思ってたけど、結果的には無くはなかった要素の一つになりました。曲の方でACIDMANが参加してたテナートリビュートの要素があるので。そういえば文書いてて今気づきました。
ソレイユの3人の楽器の演奏してる感じはまんま元のイメージです。過去のアー写とかすっごい参考にしました。
基本的にはジャケット表裏のデザインのみの発注だったんですが、なるべく全体的に手を抜きたくないという職業病が出てしまい、中身のペライチの紙と盤面デザインまで。ikutoさんが追加で入れた怪文書以外はトータルで全て担当させてもらいました。超楽しかったです。(感想)
終わりに
本当は1曲1曲に感想も書きたかったところ…なんですけど長くなりすぎちゃったので割愛(カツアイ)、良いですか…!?普通に僕が感想書くと解説みたいになっちゃいそうでそれは野暮かなって…。
全曲超良いんですけど、やっぱり『FUKASHIGI COSMOS』がすごく好きです。ろしあんさんとのボーカルコラボも良いのはもちろんですし(本当に良い!)、原曲聞きたくなってまた『FUKASHIGI COSMOS』が聞きたくなる謎のループしてます。『MY STΛRWΛY』も途中で『世界が終わる夜』のイントロが入ってきたりして最高なのは置いといて、終わり方が「and worldだ~~~!!!!」とアルバム『and world』が一番好きなオタクなので最高なわけで…(結局解説みたいな感想書き始めそうなのでこの辺でやめておきます)
自分用に作ったプレイリストを置いて締めとさせていただきます。
色んな節目を迎えたikutoさんと一緒に楽しいことが共有出来て幸せでした。わたしを選んでくれたの、ありがとう。とても楽しかったです。