【清水エスパルス】ヴェルディ、セレッソと得点パターンを比べてみよう!
ロティーナ監督が率いた、東京ヴェルディ、セレッソ大阪、そして清水エスパルスの3チーム、計5シーズンで、得点パターンに違いがあるのか調べてみました。エスパルスとしては、他チームに比べて足りない(少ない)部分が見えてくれば、伸びしろとして捉えることができるかなと思ったからです。次の試合まで少し時間があるので、箸休め的な感じで読んでいただければ幸いです。
先に私の出した結論を言うと、中央での裏抜けが足りないです。
条件
・対象はリーグ戦のみ
・試合数が違うのは気にしない
-ヴェルディは42試合、セレッソは34試合、エスパルスは福岡戦までの31試合
-あくまで傾向としてどうなっているのかを見たい
・割合ではなく実数で表示
・私がシーズンの得点ハイライト動画(後述)を見て確認・集計
・分類分けは私kgluの独断なので、ご参考程度にお願いします
(参考)順位比較
清水以外での成績は、とても安定しています(白目)
攻めの型
基本的にどのチームもサイドから攻めた得点が多いです。傾向としては同じに見えます。
これをもとに、中央、サイド、セットプレーそれぞれに対して、もっと細かく見ていきます。
中央
中央から攻めた時、どのようにして攻めたのかを表しました。ただ、1つのゴールの中で複数が同時に起きることもあるので(裏抜け+ドリブルなど)、その場合はそれぞれを1積み上げています。なので、「攻めの型」の中央の合計値とは合っていません。
グラフを見て一目でわかるのが、エスパルスは裏抜けが圧倒的に少ないことです。他のチームを見ると、裏抜け独走だけでなく、DFラインとGKの間(裏)にボールを落とし、DFとFWを競らしてマイボールにすることも多く行っています。セレッソ大阪のブルーノ・メンデスや奥埜がよくやっていました。
クロスを上げる位置
クロスから得点した時に、どこからクロスを上げたのかを表しています。ペナルティエリアのラインよりも奥から上げたら「高い」、それよりも手前なら「低い」としました。
エスパルスは低い位置からのクロスによる得点が多いです。セレッソと比べると一目瞭然です。サンタナが強いので、低い位置からでもチャンスになりうるという判断なのかもしれません。現に、11節湘南戦、27節名古屋戦でこの形でゴールを決めています。
ただ、これは体感ですが、低い位置からクロスを上げるがシュートに繋がらないシーンも非常に多いと思っています。もっと高い位置からクロスを送った方が、よりゴールの可能性は高いと個人的には思います。
※本来であれば、クロスの行き先がどこかも調べるべきなのですが、定義付けが難しかったため、今回は断念しました。「裏」「手前」「マイナス」で分類しようとしたのですが、相手の位置によって判断がしづらかったり、フィニッシャーがボールサイドに走りながら合わせたときはどうするかなど、悩ましかった。。
クロス時、キックの種類
クロスから得点が生まれた際、そのクロスはインスイングかアウトスイングかを調べました。結果的には、どのチームもアウトスイングでのクロスによる得点が多いことがわかります。インスイングで相手の裏を狙ってズドンという攻撃(2020年 IAIでのセレッソ坂元から清武など)は、インパクトは大きいですが、意外とそこまで決まる回数は多くないのかもしれません。
セットプレー
セットプレーからの得点という意味では、清水は割と優秀のように見えます。エスパルスにはPKによる得点が無いことが気になっていましたが、2017年ヴェルディを除くと基本的に0か1本しかなく、エリア内で積極的に仕掛けない方針(仕掛けるよりも、可能性の高いパスを選択する)のため、そうなっているのかもしれません。
一方、CKはかなりのチャンスであると言えます。CKが得点に繋がっているのは、練習しやすいからなのかなと思います。よく選手の口からも「セットプレーは準備してきた形」という発言が聞こえますし。(逆にFKからの得点が低いのは、キックの位置のパターンが多すぎるため、練習しづらい?)。このCKの強さに加え、2019年セレッソのように、FKを直接決められるようになれば、かなり楽になると思います。
シュート位置
最後にシュートの位置です。エリア外からのシュートが得点につながる回数は、他チームは10回前後あるのに対し、エスパルスはわずか2回です。ただ、清水の選手のミドルシュートが枠内に飛ばないシーンを数多く見てきているので、この辺は「打っても入らないから繋いでいこう」という判断をするのは間違いではないと思います。もちろん、ミドルシュートを決められるようになるのがベストですが。
おわりに
いろいろ書きましたが、個人的には中央での裏抜けが少ないことが一番気になります。相手を押し下げ、間延びさせ、陣地を回復する。裏がある可能性を相手に見せることで、足元で受ける際のプレッシャーも弱まる。いいことづくしだと思うのですけどね。
しかし、唯人もサンタナも足元でもらいたがるし、藤本も一列下がって相手ボランチを引き付ける役割を担うことが多いので、現状裏抜けする人がいないのもあると思います。ディサロくらいでしょうか。また、サイドではスペースに飛び出すシーンはよく見るので、相手プレッシャーの少ないエリアでの抜け出しが狙いとしてあるのかもしれません。
そのあたりの考えはわかりませんが、たまには真ん中をぶち抜いて、スカッとする豪快なゴールも見てみたいなと思いますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
最後に、集計に利用させていただいた動画を貼っておきます。
動画
集計にあたり、下記動画をメインに集計しました。こうしてまとめてくださる方のおかげで作業が大変捗りました。ありがとうございました。
※ヴェルディの公式さんは動画のまとめ方が凄い丁寧ですね。再生リストの数を見ても几帳面なのがうかがえます。公式としてシーズンまとめ動画を出すところも、Youtubeに力を入れているのがわかります。
東京ヴェルディ 2017年
東京ヴェルディ 2018年
セレッソ大阪 2019年
セレッソ大阪 2020年
清水エスパルス 2021年