フットサル4-0システムスーパーマニュアル(仮)概要編
突然ですが、クワトロと聞いて何を思い浮かべますか?
クワトロ・フォルマッジ??美味しいですよね!、シック・ハイドロ?5枚刃のほうが僕は好きです...
どこかの言葉で4を意味する「クワトロ」は様々な使われております。しかし!僕がクワトロといえば、当然フットサルにおける4-0システム(クワトロ)のことだと、賢明な読者の皆さんはきっと分かるはずでしょう笑
はい、というわけで今回はいままでの知見と今シーズン私が得た知見をガッチャンコするとともに、整理する意味&議論がさまざま飛び交うことの多い??4-0システム(通称クワトロ)について、いろんな人に知ってもらおう!ということで書きたいと思います。
一応「これを読めばクワトロも教えられるんでは!?」と皆さんが思えてしまうくらいの内容にしたいとは思ってるのでぜひ読んでみてください。
今回は 第1章 概要編 ということで3つのトピックを見ていきます。
第1章 目次
1章-1 4-0システム(クワトロ)とは?
1章-2 4-0システムを用いる意義
1章-3 4-0システムを用いての目標(状態)
第2章では4-0システムの構造について、第3章では4-0システムの運用について触れる予定です。気まぐれの僕のことなので書き上げられるかどうか心配ですが笑
というわけで、早速第1章について見て行きましょう!
第1章-1 4-0システム(クワトロ)とは?
まずクワトロというシステムとはなんぞや?という話からですが、僕は要件①「(チームとして)意図的にピヴォを置かない」、要件②「4人でのローテーション」が特徴かなと思っています。
これは一般的にカウンターパートになる3-1との対比からの定義にしてあります。ようするに3-1であれば要件①「ピヴォが『奥行きをとる人』として基本固定」であること、要件②「ローテーションの基本単位がアラ・アラ・フィクソの3人」という解釈からをしているということです。
☆メモ
・3-1
要件① ピヴォを置く
要件② 3人でのローテーション
⇑⇓
・4-0
要件① ピヴォを置かない
要件② 4人でのローテーション
ちなみに試合を見る際に区別しづらいのはいわゆる偽ピヴォを置いた3-1(3-1F)ですが、これについては後述しますので一旦置いておきましょう。
ぶっちゃけここの定義というところは人によって変わるとは思いますが、今回はこの定義で行きたいと思います。(もっとぶっちゃけてしまえば、定義する意味も特にないのですが一応)
さて、定義をさらっと確認したところで次に意義を見て行きましょう。
第1章-2 4-0システムを用いる意義
ここで挙げられている2つの意義は一般的に言われるクワトロのメリットを抽象化し、堅っ苦しく言ったものです笑
まず1つ目の「DFラインの吸収を招きやすい」というポイント。これはクワトロの要件①に対応しているものです。
ピヴォを置かない=4人が横並びの配置になる
ので、守備側が基本的に相手の攻撃の配置に合わせることからスタートするフットサルにおいては
攻撃が4人が横並びになる=DFも横並びになる
※DFが横並び=守備ラインを1列にさせる
の図式が成立します。(もちろん、こう単純に全て行くわけではないですが......)
一般的に守備の安全性を保つためにカバーリングを用意する。すなわちDFラインを複数構築することが守備の原則なので、攻撃側が自ら1列になることで守備も1列になり、相手の安全性を低くする効果が期待できます。
またDFラインを吸収させることは副次的に裏のスペースが空くことにつながります。
要件① ピヴォを置かない
⬇
DFラインを吸収させる
→カバーリングをなくす
→裏のスペースを空ける
2つ目の「マーク交換のミスを招きやすい」については 要件②に対応しています。4-0はローテーションがかなり多いわけですが、要件①の条件を満たしつつローテーションを行うとなると必然的に上がる動きと降りる動き、さらにサイドから中央への動きと中央からサイドへの動きが組みあわされることとなります。
これをDF側の視点から考えた場合、
上がる動きについていく→DFラインを吸収されられそう=受け渡したい
下がる動きについていく→後ろに下がりたくない=受け渡したい
))以下略
とマーク交換したくなる回数が増えます。
マーク交換はコミュニケーションコストが高いうえに、短い時間で決断を強いられるのでミスが起こりやすいコンセプトです。よってマーク交換の回数が増えれば増えるほど当然のようにミス(=フリーな選手が生まれる状況)も増えるわけです。
要件②4人でのローテーション
↓
マーク交換を増やす
→交換ミス(=フリーを生み出す)を増やす
以上が、4-0システムを用いる意義です。
では、4-0システムを用いることによって得られるこのメリットをどのように活用するのか?そして何を目標にシステムを運用するのか?これを定義するのが次の第1章-3に繋がります。
第1章-3 4-0システムを用いての目標(状態)
このトピックはクワトロの特性からどんな攻撃を狙うべきかという点を考えていきます。
まずクワトロは特性上裏のスペースが空きやすい、かつカバーリングがいなくなりやすいのでその特性を存分に生かし、広大なスペースを突きましょうというのが1つ目の目標になります。
広大なスペースを突くためにローテーションを用いてフリーを作り、DFラインを吸収させ・・・というシステムの根幹を使うわけです。
☆ポイント
裏を空けて、飛び込む
このように直接的にゴールを向かう方法ももちろん狙うべきですが、段階を踏んだ攻略も整理する必要があるでしょう。例えば、DFラインを吸収させようすることに対しても我慢強く複数ラインを維持してきた場合などには段階的な攻略をかんがえなければなりません。
では、これも目標①と同様に特性からどのように攻略するかを考えます。そうするとローテーションの多用がマークミスを招くという特性がおおきな役割を果たすことがわかります。つまり、マークミスによって生じた小さなズレを用いて1つずつDFラインを超えていくということです。
つまり、いわゆるエントレ・リネアスを軸として数的優位を形成する攻撃が第2の目標になります。
☆ポイント
エントレ・リネアスでラインを超える
クワトロでは、ピヴォがいないため前線で時間を作り、押し上げるということが基本出来ません。よってラインの背後に数的優位を形成するためにはエントレ・リネアスが不可欠になります。
さて、以上が4-0システムの概要となります。次回はシステムの要件からどのようにシステムを設計するか、その設計を用いてどのようにであげたシステムの目標
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