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コード進行は決まったけどメロディーはどうしようってときに考えること: 基礎編

作曲をするとき、大抵はコード進行から決めていくことが多い。リズムは素材から選んで、ベースはジャンルによってある程度パターンが決まっている、ピアノでとりあえず白玉を入れて・・・という状態までは早いのだが、肝心なメロディーが後になる。

この方法で作曲する人は、いちばん重要なメロディーを一番最後に作り始めるので、結構困ることも多い。そこで、ある程度いつも使っている指針を述べる。

コードの理論上の制約

コードの理論上ある程度制約があるのでこれは抑えておきたい。その成約とは

「拍と重なるあるいは長く鳴らすメロディーの音符はコードに含まれている音か、テンションノートに使われている音であるべき」

というものである。

例えば、コードがCだったとしよう。このとき、コードに含まれている音、コード構成音はドかミかソということになる。また、ハ長調を仮定すると、Cの取りうるテンションノートはシ (M7)、レ (9th)、ラ (6th or 13th) である。よって、拍と重なる音は、ドレミソラシから選ぶことになる。

気づいたかもしれないが、「大体OK」なのだ。むしろ入れられない音を覚えたほうが楽である。この入れられない音はアボイドノートと呼ばれる。

  • Cのアボイドノートはファ

  • Dmのアボイドノート無し (文献によってはある)

  • Emのアボイドノートはファとド

  • Fのアボイドノートは無し

  • Gのアボイドノートはド

  • Amのアボイドノートはファ

  • Bm(-5)のアボイドノートはドとソ

アボイドノートは最大で2つである。

アボイドノートが入れられない音である理由はコード構成音と減五度や短九度といった気持ち悪い響きの音程が入るためである。

ハ長調の場合ドとソとファがアボイドノートである。特にファの登場回数が多い気がする。(このような理由からペンタトニック音階のようなファが除去された音階はアボイドノートに遭遇しにくいので適当に弾いてもうまくハマりやすい。お試しあれ)

なお、覚えるのが大変そうに見えるが、「その調の音階上の音かつ、三和音の半音上」であれば基本アボイドノートである。

なお、注意するべき点は、コード構成に応じたメロディーだけだと、「単なるアルペジオ」が出来上がることが多い。次で述べる方法で単調にならないよう注意したい。

コード構成音の中での選び方

さて、上記のルールは自由度がそれでも高すぎる。そこで、以下のようなルールを付け加える。

「ルート > 5度 > 3度 > 7度 > それ以上のテンションの順で安定感があり、逆順で浮遊感や意外性がある」

例えばCのコードの時にドやソの音を選べば安定感があるし、ラ (13th) のような音を選べば浮遊感や意外性、オシャレ感が出る。よってこれを基準に色々試行錯誤するのがいいだろう。

順次進行を基本とする/大きな跳躍はココぞというときにする

ドレミのように鍵盤上で順番に進むメロディーの動きを順次進行、ドミソのように飛び飛びに進むものを跳躍進行という。跳躍進行はさらに飛び具合の大小が存在する。

一般的には順次進行は安定感があり、スムーズな流れのメロディーが出来る。そして、ボーカルがいる場合は歌いやすいというメリットもある。

なお、前述のコード構成音を順番に使っていると三度跳躍進行があるはずなので、裏拍や16分裏を順次進行になる間の音で埋めるとキレイである。

なお、順次進行ばかりでも方、最近の曲ではサビでオクターブ上の跳躍のような極端な跳躍進行も使われる。よってココぞというときには大きな跳躍をやってみるとよいだろう。

まとめ

今回のまとめは以下の通りになる。

  • 拍と重なる部分はコード構成音とテンションを使う。これはアボイドノートを避けると同じである。

  • ルート > 5度 > 3度 > 7度 > それ以上のテンションの順で安定感があり、逆順で浮遊感や意外性がある。

  • 順次進行を基本とし、大きな跳躍進行はココぞという時に行う。

なお、これ以外にももちろん様々なテクニックがあるので機会があればまた書いてみたい。



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