OpenFOAM でやりたいこと
流体解析というやつを自宅でもやってみたくなって,オープンソースの流体解析ソフト OpenFOAM を触り始めた.まだチュートリアルケースを 2, 3 動かした程度だが,ライフワークとして続けていけたらと思っている.
モチベーションを維持するために, OpenFOAM でやりたいことをここに提示する.これらを徐々に流体解析で調査して,その結果を記事にしていければいいな.
1. 実験にともなう疑問
業務で流体を扱った実験をするなかで,疑問に思う現象や常識に遭遇することがある.業務として検証するほどではないものの,モヤモヤする.そういった対象を流体解析で理解していければと思う.
1-1. 直列エルボの圧損
配管を組んで流路の圧力を計測すると,エルボの圧損が実験式よりも高い気がする.原因の心当たりとして,複数のエルボを近接して直列接続している箇所が思い当たる.実験式の圧損は,エルボの前後に十分な長さの直管を設けた試験系になっているはず.
すなわち "最初のエルボで乱れた流れが整う前に次のエルボに入る.それにより直列エルボの圧損が,エルボ 1 個の圧損の 2 倍よりも高くなる" という仮説を考えたので検証したい.また直列エルボ同士の距離や向きも影響しそうなので,それも確認したい.
2. 文献で知った現象や技術
業務とは関係ないものの,興味のある現象や技術を文献で見かける.業務とは関係ないので実験で検証するわけにもいかない.そこで再現や検証を流体解析で行いたい.
2-1. 流量計前後の直管
流量計のマニュアルを読むと,流量計前後に直管を設けるよう指定されている.一般的に入口側に管路内径の 10 倍,出口側に管路内径の 5 倍は必要と言われている.非定常流に対して流量計の精度が落ちるので,定常流に遷移させる必要がある.
以下のような疑問がある.
流量計にもタービン式,差圧式,渦式,ピトー管式とさまざまな形式がある.形式間に精度低下の差はあるか?
直管短縮のために整流器が用いられる.具体的にどの程度短縮できるのか?圧損はどの程度上昇するのか?
2-2. 便器における尿の飛散
小便器における尿の飛散を研究して,飛散の少ない小便器の形状が提案されている.
以下のような疑問がある.
一般的な形状と提案の形状とで,飛散の仕方はどう変わるのか?
便器内壁の入射位置や入射角,流量でどのように変わるのか?
大便器ではどう飛散するのか?
3. 思いついたアイデアの検証
ピトー管式流量計のピトー管が複数本あったら,流量計前後の直管を短くしても流量計の精度を維持できるか?
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