去り際の美学と受け継ぐ者達
表舞台から裏方へ、第一線を退く時。
そこに残された者達へどの様な想い、業、魂の様なものを遺して行くのか。
人は全知全能ではない。不老不死ではない。
常にどこか欠けて綻んでいて、やがて老いて滅ぶ。
完全な形で物事を終えるには、人の命は余りに短く儚い。
なので人は次代に託す。欄面と続く人の歴史を依り合わせて糸の様に繋ぎ、いつか至る究極(終局)を目指す。
限られた時間、限られた能力で、どこまで進めて、あるいは守り留めて次代に繋ぐのか。
オリンピックという節目で、去り際を迎える第一人者が数多くいる。残された者が、遺された魂をどの様に受け継ぐのか、かつて第一線を走っていた者達は静かに見守っている。
どんな家庭でもどんな仕事でも、それは変わらない。
まだこんなに出来るのに、まだ誰も敵わないのに、まだ誰も追い付けないのに、まだ沢山教えて貰いたいのに…。
想いを繋ぐ事を決断した者達の潔さを尊敬し、これまでの苦難を慰労する。
ありがとうございました。お疲れ様でした。
以上、本日はここまで。