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王の娘(とうこさんのステキなコレクション3)
その国が滅ぼうとしたとき、
宝石の雨が降った、その後、死の雨が、降った。
最初は、嬉しがった、じぶんが、愚かだと悟った王の娘は、全て大地にお返し申しあげると言った。
この宝石は、大事な土地のものです。
土の精霊様に全てお返し申しあげます。
人々は、充分に反省しております。
どうか、土の精霊様お許し下さい。
わたくしは、この国の王の娘として、一国民として、平和と安寧を願っております。
どうぞ、御心をおさめてください。
王の娘に続いて、民達も深く頭を下げ、祈りました。
三日続いた、呪いの死の雨も止み。
大地は、やっと息吹き返しました。
何年か過ぎて、
やがて、王の娘は、年をとった王より、玉座を預かり、女王の位につきました。
国は、豊かになり。
今は、女王になった王の娘は、民に大変好かれ、
国を上手に治め幸せに暮らしました。
とうこさんは、古本屋で、この本、王の娘を見つけ、大事に読んでいます。
とうこさんは、ちょっと寒くなってきたので、
大判のマフラーを巻いています。
マフラーと同じ生地の手袋が、もうじき、必要になるかな。
古本屋を後にしたとうこさんは、紅葉が、綺麗な公園を歩きながら、家路につきました。
つづく。
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